《高校生である私が請け負うには重過ぎる》第1話 伝達事項
「三年一組、海野蒼さん、海野蒼さん。至急職員室まで來てください」
學校に登校して間もなく、校放送で擔任に呼び出された。このような朝早くから一何の用だろう?
至急とのことだったので、先生を待たすまいと足早に職員室へ向かった。
「失禮します。三年一組の海野です。渡部わたべ先生、おはようございます」
職員室へ室する際の常套句を言いながら渡部先生に挨拶をする。
「おお! 來たか海野! 君にはクラスの皆に知らせる前に知ってもらいたいことがあるのだ!」
朝から元気いっぱいのこの口調で分かるように、渡部先生は育會系の熱漢である。
何の巡り合わせか先生にクラスをけ持ってもらうのは一年生の頃からこれで三回目だ。全幅の信頼を寄せていただいているのはこちらとしても恐なのだが、実を言うと、私はこの手の格の人との対面はあまり得意ではない。
なんというか、暑苦しいのだ。
「先生、それで知ってもらいたいこととは?」
「おお、そうなのだ。時間もないし単刀直に言おう。今日我がクラスに、転校生がやってくるのだ!」
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