《朝起きたら、馴染が悪魔に取り憑かれていた件》#18 悪魔は部活を作りたい
アクアの突拍子のない発言にもさすがの
ちいも、トウマも思わず聲が出る。
部活を作るという學園コメディにはありきたりすぎる
発言を自信満々に言ったアクア。
その顔には一切の迷いがなく、3人は説得の余地が
ないことを悟った。
『…で、アクアちゃんは何部を作りたいの?』
トウマは恐る恐るアクアに聞く。
アクアのことだからまた突拍子のないことを
言うに違いない。
俺は驚きで乾ききったを潤すため、常備している
オレンジジュースを口いっぱいに含む。
『悪魔研究部 ︎』
『ぶっぅぅぅぅぅぅぅぅぅ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎』
満面の笑みで答えるアクアに思わずオレンジジュースを
吹き出すという、またもやありきたりの展開を繰り広げ
てしまう。
『あ、悪魔…?』
ちぃが疑問に思うのも無理もない。
ちぃ、それにトウマにはツノも翼も見えていないのだ。
『そう…!悪魔 ︎』
俺はさりげなくアクアの隣に近づき、二人が困して
いる間に頭に思いっきり毆りをれる。
『いたっ…!何すんのよ… ︎』
『馬鹿か!お前!ばれたくないんじゃなかったのか⁈』
『べ、別にいいでしょ!催眠魔法だってあるんだし!』
『ぐぬぬ…。』
催眠魔法という超常的な力の名を出されてしまったら
何も言い返すことができない。
『まぁ、俺もる部活なかったしちょうどいっか…』
俺は仕方なく部を決意し、どーやらちいとトウマも
部してくれるそうだ。
『よし!悪魔研究部、ここにかいせーつ ︎』
アクアは拳を天高く突き上げ、力いっぱいぶ。
俺はそんな無邪気な悪魔に無意識のうちに
らかな笑みを向けていた。
お薬、出します!~濡れ衣を著せられて治療院から追放された薬師さんが辺境で薬屋を開きました。極めたポーションは萬能薬と呼ばれて回復魔法を超えるようです~【書籍化コミカライズ企畫進行中】
田舎から出てきた15歳の少女メディは町の治療院で薬師として働いていた。ある日、患者が毒殺されそうになる事件が発生する。 多數の目撃者や証言により、メディが犯人とされてしまった。先輩に當たる治癒師がメディの高評価に嫉妬して陥れたのだ。 「やっぱり薬なんて危ないわ。治癒魔法こそが安全よ」 今までの功績に免じて、院長はメディを追放処分とした。しかし治癒魔法ではすべての體調不良は癒やせない。 何年も入院していた患者の難病を癒やすなど、メディは治癒師顔負けの実力を発揮していた。 治療院の評判に大きく貢獻していたのだが、彼女がいなくなると雲行きが怪しくなる。 一方、メディは新天地で薬屋を開くことにした。萬病をも治すという噂が広まり、いつしか客層もおかしなことになっていく。 王國最強と呼ばれた『極剣』の女剣士や破滅的な威力の魔法を放つ『皆殺し』と呼ばれたエルフ魔術師と、気がつけば特級戦力が集うようになった。 メディは今日も聲を張り上げる。 「お薬、出します!」 やがて治療院は新たな動きを見せるが、やはり傾き始める。 メディの薬屋は辺境を飛び出して名が知られるように――
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