《俺は、電脳世界が好きなだけの一般人です》第三話 確認
「篠崎くん。それで、けてくれますか?」
「はい。けます。それで、実習室の使用許可をください。あと、レギュレーションにあるように、OSがっていない同型のパソコンが10臺ほどしいのですが、ありますか?」
「完全に同じでは無いですし、スペックが低いのですがいいですか?」
「チップセットとGPUが同じなら多の違いは大丈夫」
戸松先生が空いているパソコンを考え始める。
流石に、10臺は難しいか?オヤジに相談して、古いスペックの珠サーバが転がっていないか聞いてみよう
「そうだ。戸松先生。篠崎くん。有志の選別は、電子科と報科でいいのですよね?」
「はい」
俺は、別にどうでもいい話なので黙って頷いた。
「パソコン倶楽部の一年生の子二人が、こちらに參加したいと言い出しているのですが?」
「スパイですか?」
「篠崎くん!」
戸松先生が、聲を荒らげるが、この時期に有志として參加させたいと言ってくるのは、スパイと考えるのが妥當だろう。
「ハハハ。そうですね。スパイとして育て上げられたら良かったのですが、単純に北山君への反発ですね」
「北山?だれ?」
名前に聞き覚えはない。
「篠崎くんを怒鳴った生徒ですよ」
「あぁ彼ね」
「彼は、パソコン倶楽部の副部長でしてね。ちょっと今回は、気合が空回りをしていまして・・・。昨日もあの後、子生徒の二人が、君のことを戸松先生に聞いたら、急に怒り出して、子生徒の二人を選手から外すと言い出しましてね。それで、彼たちは、倶楽部を辭めると言ってきまして、それなら・・・。と、思ったのですよ」
「はぁまぁいいですよ。実際の選手に選ばれるか、俺は約束しませんよ?」
「それでかまいません」
「そうだ、津川先生。參加要項を読むと、學校推薦は1枠だけですが、自主參加の枠は決められていませんよね?複數の參加も可能なのですか?」
「可能です。去年は、県主催ではなかったのですが、東高校からは、3チームが自主參加してきました」
「津川先生は、去年も參加したのですか?」
「えぇ參加しましたよ?」
「主催が代わって、違ってくるのは理解していますが、去年の話でいいので教えてほしいのですが」
「はい。なんでしょう?」
「會場にってから、チーム同士の打ち合わせは出來ますか?」
「基本的に出來ません」
「そうですか・・・。お風呂で偶然會ったり、食堂ですれ違ったり、休憩中に雑談する程度なのですね」
「そうですね。え?あっスパイの心配ですか?」
「スパイは、それほど心配していません。それよりも、妨害工作や欺瞞報を流したり、それこそチームで共闘したりはなかったのか、知りたいのです」
「・・・?」
「津川先生。レギュレーションを読むと、サービスの起時間とありますが、公平を確保するために、決められたサーバに數秒か數ミリ秒単位でセッションを張って、決められた報を伝達しているのではないですか?」
「え?去年は・・・・。起したサービスを、報収集端末から接続して、レスポンス時間を競い合っていました」
「それなら、止める簡単な方法があるのですが、どの高校も実行しなかったのですか?」
「え?」
「DoS攻撃です。それも、一箇所からではなく、3臺のノートパソコンを3チームで一気に一箇所を狙ってDoS攻撃を仕掛ける。対策が出來ていないチームならこれで、サービスは停止します。停止しないまでも、レスポンスの低下は避けられません」
「あ・・・。そうですね。皆、ハッキングばかりに気を取られて・・・」
「でしょうね。なんなら、ルータを攻撃してもいいと思いますよ。市販のルータを使っていれば、簡単に機能が止まります」
「・・・」
「よくもまぁ・・・次から次へと・・・」
呆れ気味の戸松先生は置いておくとして、今は、どうやって、有志をレベルアップさせるのかを考えたほうがいいだろう。
それに、30名。5チームで參加したい。最低でも、3チームはしい。そうしたら、いろいろ仕込める。
ソフトウェアはライセンスの問題がなければ、ダウンロードして使っても良いようだ。それなら、チーム別に持っていって、融通し合うほうがいい。他のチームの邪魔をするために、外部のサーバにファイルを置いて、ダウンロード速度を低減させてもいいかも知れない。
「津川先生。レギュレーションでは、スマホやタブレットの持ち込みは許可されていますよね?」
「はい。問題はなかったです」
「臺數は?材は、パソコン等となっていますが、2in1のパソコンはダメですか?ネットを閲覧する端末だと言って、ポータブルゲーム機の持ち込みは?」
「ちょっとまってください。スマホやタブレットは、常識の範囲となっています。2in1のパソコンはダメです。ポータブルゲーム機はわかりませんが、大丈夫だと思います」
「タブレットなら大丈夫なら、全員にWindowsタブレットを持たせても大丈夫ですよね?」
「え?」
「スマホも、SIMをれていないが、家にはゴロゴロありますから、一人あたり3臺は持ち込めます。大丈夫ですよね?」
「・・・。大丈夫ですが、何をするのですか?」
「え?ハッキングですよ?」
レギュレーションや當日の様子を津川先生に確認した。
かなり、真剣にハッキングやセキュリティに関して考えているようだ。だけど、実踐的ではない。
「戸松先生。それで、有志は集まりそうですか?」
「そうですね。大丈夫だと思いますよ。30名以上になっても大丈夫ですか?」
「大丈夫だとは思いますが、大會に行ける予定の者を優先してください。それから、津川先生。パソコン倶楽部からあぶれた子生徒の二人はOKです。それと、ポータブルゲーム機の持ち込み。タブレットの持ち込み。小型ルータの持ち込みを確認してください。あと、モニター切り替えも聞いておいてください」
「わかった」
「それから、4チームの自主參加を申請してください。メンバーの提出はギリギリで間に合うのですよね?引率は先生に限りますか?例えば、俺が引率として名前を出すのは可能ですか?」
「大丈夫です」
「外部の人間は?」
「外部と言うと?」
「そうですね。俺のオヤジとかオヤジの會社の人とかですね」
「助言は出來ませんが、引率なら問題はないと思います」
「引率は必須ですか?」
「私が一緒に行きますから大丈夫です」
うーん。
まだなにか、がありそうだけどな。自分だけが利用できるなら良いけど、他の人間たちが利用できるなら塞いでおきたい。自分たちが利用できないと不利だ。何ヶ月か前からレギュレーションを読んでいた連中も居るだろう。そいつらを上回るなにかを見つけるか、裏道を探さなければならない。
それも、自分が行うのではなく、実行出來るように教えるのだから、考えなければならない。
考え方を教えるのは當然としてテクニックを伝えなければならない。
あとは、報の収集方法だな。今回の大會のためだけじゃ面白くない。その後も役立つようになってもらおう。
先生たちと契約を結んだ。
食堂は、先生からチケットを預かった。一部で出回っている先払い済みのチケット60枚だ。1ヶ月を30日で考えてくれて、俺とユウキの分で60枚を用意してくれた。発行された日付を見ると、數年前のもある。どうやら、使わずに取っておいたのようだ。
うまく先生に乗せられたじはするが、しばらくは晝には困らない。ユウキと生活し始めて、流石に朝に晝飯を作る元気は無くなった。
起きてから、汗を流すためのシャワーを浴びる日が多くなったからだ。
教員室を出て、ユウキに連絡をいれる。
「ユウキ。話は終わったぞ?」
「大將の所に居る!タクミもなにか食べる?」
「大將に聞こえるようにしてくれ」
「うん」
「おぉタクミかどうした?」
「大將。焼きそばを大盛りで、たこ焼きを大皿で」
「辛子は?」
「いらない」
「はいよ。あっユウキがなにか話があるらしいぞ」
「タクミ。僕、かき氷が食べたい!」
「わかった。誰か一緒に居るのか?」
「もう帰るって」
「わかった。いいぞ、好きなものを食べろ」
「うん!」
後ろで、大將が調理を始めた音がし始めた。
自転車に乗るので、ユウキとの通話を切った。2-3分で大將の店に到著する。ソースの焦げるいい匂いがしてくる。
大將の焼きそばは、ほぼ麺だけだ。キャベツは多くても5切れくらい。ブタも細かく刻まれたがしだけっている。たこ焼きは反対に大きなタコがっている。それで両方とも500円だ。普通盛りなら400円だ。工業高校生だけの値段らしいが、大將の商売がり立っているのか心配になってしまうが、夜になるとアルコールを出して、利益率の良い商品で稼いでいると言っていた。ゲームも置かれていてレトルトゲームだが、50円で出來る。ハイスコアを記録していて、月間で最高得點の者には、焼きそばかたこ焼きのタダ券が配られる。ゲームは、全部で10臺ある。工業高校生や近くのサラリーマンが晝や放課後にゲームをしている。古いレトルトゲームで、攻略法なんかもない。だからこそ、やり込むしか無く、かなり儲かっていると笑っていた。
魅的に味しい焼きそばとたこ焼きを食べて、ユウキと一緒にかき氷を食べてから、家に帰った。
「ユウキ。學校からの依頼の書類を作るから、先に寢ていいぞ?」
「うーん。それなら、邪魔しないから、基地に居ていい?」
「いいぞ?でも、面白くないぞ?」
「うん。でも、いい!タクミと一緒に居たい」
「あぁ」
風呂にってから基地に移した。
今日はしっかりと寢間著を來ている。基地は、空調が効いていて、常に22度になっている。
レギュレーションを取り込んだし、さて作戦を考えるか・・・。
クリフエッジシリーズ第二部:「重巡航艦サフォーク5:孤獨の戦闘指揮所(CIC)」
第1回HJネット小説大賞1次通過、第2回モーニングスター大賞 1次社長賞受賞作品の続編‼️ 宇宙暦四五一二年十月。銀河系ペルセウス腕にあるアルビオン王國では戦爭の足音が聞こえ始めていた。 トリビューン星系の小惑星帯でゾンファ共和國の通商破壊艦を破壊したスループ艦ブルーベル34號は本拠地キャメロット星系に帰還した。 士官候補生クリフォード・C・コリングウッドは作戦の提案、その後の敵拠點への潛入破壊作戦で功績を上げ、彼のあだ名、“崖っぷち(クリフエッジ)”はマスコミを賑わすことになる。 時の人となったクリフォードは少尉に任官後、僅か九ヶ月で中尉に昇進し、重巡航艦サフォーク5の戦術士官となった。 彼の乗り込む重巡航艦は哨戒艦隊の旗艦として、ゾンファ共和國との緩衝地帯ターマガント宙域に飛び立つ。 しかし、サフォーク5には敵の謀略の手が伸びていた…… そして、クリフォードは戦闘指揮所に孤立し、再び崖っぷちに立たされることになる。 ――― 登場人物: アルビオン王國 ・クリフォード・C・コリングウッド:重巡サフォーク5戦術士官、中尉、20歳 ・サロメ・モーガン:同艦長、大佐、38歳 ・グリフィス・アリンガム:同副長、少佐、32歳 ・スーザン・キンケイド:同情報士、少佐、29歳 ・ケリー・クロスビー:同掌砲手、一等兵曹、31歳 ・デボラ・キャンベル:同操舵員、二等兵曹、26歳 ・デーヴィッド・サドラー:同機関科兵曹、三等兵曹、29歳 ・ジャクリーン・ウォルターズ:同通信科兵曹、三等兵曹、26歳 ・マチルダ・ティレット:同航法科兵曹、三等兵曹、25歳 ・ジャック・レイヴァース:同索敵員、上等兵、21歳 ・イレーネ・ニコルソン:アルビオン軍軽巡ファルマス艦長、中佐、34歳 ・サミュエル・ラングフォード:同情報士官、少尉、22歳 ・エマニュエル・コパーウィート:キャメロット第一艦隊司令官、大將、53歳 ・ヴィヴィアン・ノースブルック:伯爵家令嬢、17歳 ・ウーサー・ノースブルック:連邦下院議員、伯爵家の當主、47歳 ゾンファ共和國 ・フェイ・ツーロン:偵察戦隊司令・重巡ビアン艦長、大佐、42歳 ・リー・シアンヤン:軽巡ティアンオ艦長、中佐、38歳 ・ホアン・ウェンデン:軽巡ヤンズ艦長、中佐、37歳 ・マオ・インチウ:軽巡バイホ艦長、中佐、35歳 ・フー・シャオガン:ジュンツェン方面軍司令長官、上將、55歳 ・チェン・トンシュン:軍事委員、50歳
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