《俺は、電脳世界が好きなだけの一般人です》第五話 面談
パソコンの実習室にると、チームでまとまっている。
俺が、戸松先生に送った資料を読んでいる。
「皆さん・・・」
戸松先生の口上が始まった。
基本は、戸松先生がリーダーとなって皆を指導していく、俺はサポートを行う。
30人を見回すと、1年生が多いように思える。
「津川先生。パソコン倶楽部の子ですか?違う科の子ですよね?」
子の4人は、違う科のバッチを付けている。
それに、パソコン倶楽部の子が2名居るから、子の半分以上はパソコン倶楽部から來ている。
「篠崎君。それに関しては、謝罪しますが、駄目でしょうか?」
「パソコン倶楽部の人數は大丈夫なのですか?」
「大丈夫です。北山くんが男子だけで參加すると言い出しまして・・・」
「そうですか・・・。好きにすればいいとは思いますが・・・」
「どうですか?」
「問題はないですよ。彼らの実力はわかりませんが、自分の意見を押し付けるような奴が居るチームなら自然と瓦解するでしょう」
「・・・」
「どうしました?」
「いえ、あまりにも的確な話でしたので・・・。でも、彼たちはけれてくれるのですね?」
「戸松先生に、問題がなければ。いいと思いますよ。人數的にも丁度いい」
津川先生と話している間に、戸松先生の説明が終わった。
「篠崎くん。これが、有志のメンバーのリストです。一応、君をリーダーとして、森下さんを副リーダーにしてあります。問題はないですよね?」
戸松先生がにこやかに笑っている。
ユウキが副リーダー?何も出來ないぞ?
「はぁ・・・。まぁいいですけど、報酬をユウキが使う理由を作ってくれたと考えますよ」
「君のその無駄に勘が鋭い所は直したほうが良いですね」
「ハハハ。オヤジと桜さんに言ってください」
戸松先生が持ってきたリストを見ると、二年生がない。電子科は誰も居ない。戸松先生が気を使ったのか?
違うな。報科の領分だと思ったのだろう。
「さて、今日は顔合わせと、機材のチェックをしてからしだけ質疑応答をして終わりにしましょう」
戸松先生の號令で、俺がまず挨拶をする。ユウキに関しては、名前だけの副リーダーだと告げておく。皆が、俺とユウキの関係を知っていた。學校でも有名だと言われたので、大丈夫なのだろう。
驚いたのは、パソコン倶楽部から來た6人が全部”元”パソコン倶楽部と言った事だ。もう退部しているので、安心してくださいと話していた。
機材は、俺の要通りにそろえてくれた。
學校が保管していた3世代ほど前のパソコンだが、十分だ。ノートパソコンは數が用意できなかったので、同じく保管されていたパソコンを使う。ディスプレイは、実習室のディスプレイに繋げば使える。Windows Server のライセンスも學校は持っていた。
「篠崎君。Windows Server なんて使うのですか?」
どうやら、津川先生は、一定數は存在しているLinux 最強説の信者かMicrosoftが嫌いな人なのだろう。
「サーバーですからね。それに、スポンサーにMicrosoftがっていますよ。それに、サーバに限った話しだとしても、數々のバージョンを含めると、Windows Server はシェアが高いですよ?」
「そんな事は、UNIX系のLinuxがトップですよ?」
「そうですね。カーネルで比べると、UNIX系がトップです。しかし、OSと考えれば違っています。この議論は不ですので、止めましょう。ただ、3割はWindows系のサーバーです」
「・・・」
「仕事をしていると、サーバーを選択できる場合の方がないですよ?」
戸松先生が、有志たちへの説明が終わったようだ。
近づいてきた。
「篠崎くん。説明をお願い出來ますか?」
「わかりました」
趣旨の説明は、戸松先生がしてくれているので、直近の目標を説明する。
パソコン倶楽部との話し合いの時に居た子が手を挙げる。
「なに?」
「OSのセットアップなんて、DVDをれれば出來ると思いますが?パソコン倶楽部でもやっていましたが、誰でも出來ました」
「OSは何を?」
「CentOSです。シェアも高いですし、サーバーといえば、Linuxです」
「そうですか、カーネルは?GCCのバージョンは?CentOSだとデフォルト設定に寄っては、バージョンアップしないと脆弱の問題が殘るけど?」
「え?だって・・・」
「そうですよね。”わからない”が答えですよね?確かに、CentOSやDebianを使うのは悪いとは言わないけど、脆弱の問題があったときの対応が遅れる」
「そんな事はないと思うけど・・・」
「ほとんどの脆弱は、問題にはならない狀況で乗り切れると思う。CentOSから脆弱のパッチが出てから當てればいい。そう考えていますよね?」
話に著いてきた人たちがうなずく。
間違ってはいない。
「津川先生も、同じ様な考えですか?」
「そうですね」
「そうですか・・・」
「篠崎くん?」
「戸松先生は?」
「正直、わかりません」
最初に質問してきた子に質問をする。
「それで悪いとは言いませんが、メリットを手放すようなことは止めましょう」
「メリット?」
「はい。Windows では、Microsoftが提供しなければ、パッチが存在しないので、急の場合にはサービスを止めるような、対処療法を行うしかありません」
皆がうなずく。
「CentOSのパッチを待っているのは同じ狀況ではないのですか?自分がれたモジュールがわかっていれば、脆弱が判明して、パッチを自ら持ってきて組み込めば最速で対応が出來ます。使っているかどうかを判斷する為にも、自分の組み込んだサーバーを知っておく必要があると思いますが?」
津川先生が皆を代表するようにして質問をしてくる。
「篠崎くんは実踐しているのですか?」
「していますよ?自分が組んだサーバーはないのですが、全てメモを殘してあります。サーバーにGUIは、必要ではありません。CUIだけにして、基本はネットワークでの設定を行っています」
「え?コマンドでの設定ですか?」
「そうですね。実際、遠隔地から繋ぐ時には、コマンド設定がデフォルトですよ?GUIなんてリソースの無駄遣いですよ。クライアントなら良いとは思いますけど・・・」
それから、実運用に関しての質問をけた。
話せる範囲。解る範囲でという條件で説明を行った。
質問に答え終わってから皆を見ると、納得してくれている。
パソコン倶楽部の最初に質問してきた一年生が、チームのれ替えと編を言い出した。チーム分けも変える必要があると考えたようだ。
元パソコン倶楽部の子は1チームにまとまる。
他の子が、二人に分かれて、男子チーム2と混合チーム2と子チーム1に編し直した。パソコンに慣れている子と知識を多持っている子が偏らないようにしたのだ。
そして、パソコン倶楽部のチームは大會の時には引率で付いていく役割にしたいと言い出した。
「理由を聞いてもいいですか?」
子生徒は、津川先生をちらっと見た。津川先生が頷いたのを見て、俺の方を見た。
「北山部長が大會に出るからです」
「ん?理由になっていないと思いますが?」
「・・・」
ちらっと、津川先生を見る。津川先生は、ため息を吐きながら俺の前に出てくる。
「篠崎くん。君は、森下さんとお付き合いをしていますか?」
「えぇ」
「それです!」
「は?」
「北山くんは、森下さんに・・・。その・・・」
「あぁユウキに振られたのだな。それで、俺を恨んでいると・・・。バカなの?」
パソコン倶楽部の面々が黙って俯いてしまう。
よほど聞くに堪えない罵詈雑言を言っていたのだろう。
「わかった。元パソコン倶楽部には、引率をしてもらおう。荷を持っている人員でもOKですよね?」
「問題はない。泊まる場所の調整が出てくる可能はありますが・・・」
「そのときには、近くのホテルを學校で取ってください」
「・・・。わかりました」
「あの・・・。篠崎先輩」
「ん?」
「森下先輩は來ないのですか?副リーダーだと聞いていたので・・・」
「え?ユウキ?アイツは、何も出來ないぞ?」
「知っています。でも・・・」
「ユウキを知っているの?」
「え?知らない子はいませんよ!」
それから、パソコン倶楽部の子と電子科と報科の子に、ユウキがどれだけ”子”にも人気があるのかを語ってくれた。
「わかった。わかった。ユウキに聞いておく、時間があるときに、顔を出すように伝えるよ」
子たちの悲鳴に似た歓聲が俺の耳を貫いた。
よくわからないが、ユリではなくズカだと熱弁してくれた。
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