《俺はショートヘア王が大嫌い》Episode1 希に満ちた高校生活
この世界には究極の二択がある。
友と、私と仕事どっちが大事なの!みたいな二択。否。斷じて否。この世界の究極の二択とは、ロングヘアーかショートヘアー派だ!!!!
何だよ、そのつまんなそうな目。攜帯の畫面消してみてみろ。おっと、話が逸れたな。ちなみに俺はショートヘアー派だ。ボブなど何だのバッチこいだ。そんなショート好きの俺は高校へ學。現在高2。彼なし。
おいどうした俺の高校生活。俺のイメージはもっとウハウハでウェイウェイでアゲアゲでポヨポヨなじだと思ってたんだけど。人でショートヘアーのの子とイチャイチャするはずだったんだけど。いや、俺達(1人)の戦いはこれからだ!
そして今に戻る。現在、友達と新しいクラス表が張り出された下駄箱にいる。俺のクラスは8組だ。去年よくつるんでいたメンバーも結構固まっていて心ホッとしている。こう見えて人見知りなんだよね、俺。
ここで軽く自己紹介をしておこう。俺はサッカー部に所屬している。自分で言うのもアレだがルックスは中の上ぐらいで、よく目つきが悪いと言われる(俺は認めない)。こんな見た目だから第一印象は必ず不良、所謂ヤンキーだと思われがちである。仲良くなった奴に100%「海七渡くんってこんなに話しやすいんだ〜。ギャップじゃん笑」とか言われたりする。あ、ちなみに俺の名前は荒井 海七渡(あらい みなと)。7つの海を渡る子に育ってほしいと思って親がつけたらしい。いや、もうそれワン○ースだから。
結局、新しいクラスにいる知り合いは5、6人で後は全く知らない人だった。だが1人だけ、知っている名前があった。坂木 亜実(さかのき あみ)。子バレー部の部長であり、才兼備、格も明るく、みんなから慕われるアイドル的存在。そして何よりショートカット。それが一番大事。昔誰かが歌ってたよね。坂木 亜実は8組だそうだ。おいおいマジかよ…ラブコレの神様やっと仕事してくれたんじゃないの?とワクワクしていると、朝のチャイムが鳴り始めた。ヤバい、2年に上がっていきなり遅刻は悪印象になる。俺は友達とすぐに靴を履き替え、教室へり込んだ。危ない、まだ擔任の先生は來ていないようだ。俺は黒板にりだされた座席表で自分の座席の位置を確認し、中央の前から3列目の席に座った。さて、これからどんな高校生活が待っているのやら。としなれないこの覚に張しながらも、去年のメンバーとクラスについて話していると、擔任の南先生が來た。皆、それまでおしゃべりをしていたグループを解散させ、ぱらぱらと自分の席に戻っていく。南先生が今日の予定を話し終えて、HRが終わった。
俺は部活に行くため練習著に著替えることにした。ピチピチのアンダーウェアを來て上から練習著を著てパンツを履きソックスを履く。
これが部活前のルーティーン。カバンを背負い、同じクラスの部活仲間、園田 蒼月 (そのだ あつき)と教室を出用とした時。子とすれ違って軽くぶつかった。後ろを見ていた俺の不注意だ。振り返ると、そこには坂木 亜実がいた。俺はなるべくらかい表と聲音で謝り、部活に向かう。やべぇよ坂木。なんかいい匂いしたしなんかこう、うん、すごかったね。人間は驚愕しすぎると語彙力を失うということをしましたまる。
その日は仮部の活があって、いつもより軽めのメニューを新1年生とやった。まあ俺はキーパーだから関係ないけど。部活は難なく終わり家に帰った。自室の機で溜めといたラノベを消費していたら、知らない間に日をまたいでいた。おっと、もう寢るか。そこで俺は眠りについた。
次の日は委員會決めだの何だので々忙しかったが、そこでクラスメイトとしずつコミュニケーションを取ることに功した。これでクラスカーストの上位にることができれば、理想の青春も夢ではない!てことで俺は自ら文化祭実行委員に立候補した。え?何故かって?子の実行委員が坂木 亜実だからだよ!!いつ仕掛けようか迷っていたがまさかあっちからやってくるとは、今年はラブコメの神様も機嫌が良いのかもしれん。
今日のHRは文化祭の出し決めだ。うちの高校は、5月に文化祭、7月に球技大會、10月に育祭、1月に合唱祭、3月に球技大會(2回目)がある。大きな行事はこのくらいだ。出しは大きく分けて3種類あり、飲食と販と発表がある。発表は文化祭のテンプレとも言える劇などのことだ。飲食と販の違いはよく分からん。まずこの3種類を希順に並べ、その表を全校で出し合ってバランスを選で調節するとのことだ。とりあえず、クラスでどれがいいか投票をしてもらった。結果として、飲食が20、販が10、発表が10となった。第1希は飲食でいいとして、販と発表が同票か。てことで販と発表で再投票となった。結果は発表が25、販が15票となった。発表って一番めんどくさいイメージだから皆やりたがらないと思ったけど意外や意外。とりあえず結果は出たので擔任の南に目線で終わったことを伝えると、HRは終了となった。
放課後、坂木 亜実と委員會へ出席した。一緒に行こうと言われて、心の中でガッツポーズをかましながら會議室への路を歩く。何を話せばいいか分からないので、とりあえず外を眺めていると、坂木から話しかけられた。
「荒井くんってサッカー部だっけ?」
「う、うん。そうだよ」
「坂木さんはバレー部だよね」
「知ってたんだ!」
「ま、まあね」
こんな當たり障りのない會話なのに口籠ってしまう。坂木の持つキラキラオーラが眩しすぎて直視できない。やっぱり良い匂いするし。何だろうこの匂い。香水みたいなキツイ匂いじゃなくてなんとも表現し難い優しい匂い。って、何丁寧に説明してんだ俺。これだとただの変態じゃねーか。
「ねぇ」
「な、なに?」
「海七渡くんって呼んでもいいかな?」
「べ、別にいいけど」
「ありがと!私も亜実でいいよ!」
Oh…何か名前呼びってなれないな。リア充は名前呼びが普通なのだろうか。俺には付き合ったばかりのカップルみたいなじしかしないんだけど。おいおい勘違いするな俺。坂木にとってはこれが普通なんだろう。慣れていくしかない。
會議室につき、文化祭の実行委員長決めや文化祭についての説明があった。ちなみに実行委員長は坂木がやることになった。何か似合ってるし、他にやる人いなそうだったしな。それを考慮した上での立候補なら、流石としか言いようがない。
委員會が終わり帰る準備をしていると、坂木がこっちに來た。
「海七渡くん」
「ど、どうしたの?」
「今日部活ある?」
「い、いや、無いよ」
「そっか!なら…その…」
「ん?」
「いっ、一緒に帰らない?」
「えっ?」
えっ?なにこれ。俺に言ってんの?あの坂木 亜実からわれてんの。なにその上目遣い。うっかり好きになっちゃうだろ。やめてくれよ。このいを斷ったら俺は俺を殺すだろう。俺の敵は俺だけだ。どっかの誰かが言ってたよね。
「い、いいよ!」
「ほんと!じゃあ帰ろっか」
「お、おう」
これからどうなることやら。
ニジノタビビト ―虹をつくる記憶喪失の旅人と翡翠の渦に巻き込まれた青年―
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