《僕はまた、あの鈴の音を聞く》No.16 転校生
つい數日前のこと。
僕は朝、鈴を持ったと再會し、穂波と茜のプレゼントを買いにデパートへ向かった。
そのデパートで僕は、僕の元彼を名乗る、木霊朱莉と出會った。
そして數日後、つまり今に至るわけだが......
「じゃあ、朱莉ちゃん。分からないことが多いと思うけれど、これからよろしくね」
「はい。茜さん、信義さん」
木霊朱莉は、僕の家に居候することになった......
「しん!早くしないと遅刻するよ!」
あれから三日が経過した。
あれからというのは僕が鈴のと再會し、穂波とデパートに行き、木霊朱莉とプレゼントを買った、日曜日のことだ。
「分かった......」
僕はその後急いで朝食を済ませ、支度をし、家を出た。
その際、窓越しに鈴のを探したが、當然というか、いなかった。
「よっ、相変わらず眠そうだな」
學校に著くと、僕の友達である神崎冬夜が、聲をかけてきた。
「大方、茜ちゃんに叩き起こされたんだろ?羨ましい奴め」
「そんなことは.......」
ズバリと図星を突かれ、言葉が出なくなる。
「まぁ、そんな眠たそうな親友の為に、あっと目が覚めるような朗報を持ってきたぞ」
「朗報?」
「何でも転校生が來るんだとよ。しかもこのクラスに」
「転校生?こんな時期にか?」
「そんな事はどうでもいいんだよ。それよりよく聞け信義」
「何だ......?」
「その転校生は、子らしいぞ」
「......神崎。殘念ながら、そんな報では僕の眠気には勝てそうにない...」
なんせクラスメイトを覚えきれてないのだ。今更一人増えてたところで.......
「待て待て。後一つだけ報があるぞ」
「なんだ......?」
「そいつはお前を知ってるやつ......」
どういうことだーーと僕が言おうとした途端、教室のドアが開いた。
騒がしかった教室が靜まり、視線が集中する。
僕らの擔任である東山先生かと思えば、例の転校生が教室に室した。
そしてその人を見るや否や、僕は驚いた。
「皆さん、はじめまして!私、嬉野紬(うれしのつむぎ)と言います!これからどうぞ仲良くして下さいね!」
神崎冬夜はたしかに、僕を知ってる人だと言った......はず......
(誰だ?)
全く見覚えのない転校生が、突然やって來た。
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