《僕はまた、あの鈴の音を聞く》No.28 思い込みの思い込み
「信義さん、お待たせしました」
放課後、僕は教室で木霊朱莉を待つことにした。
穂波と、嬉野には悪いが。
「それで、何か話したいことってなんだ?」
「.......はい、まず始めに信義さん。この前デパートで僕が言ってたこと、覚えてますか?」
「デパート.......?」
「僕が昔の貴方と際をしていましたということです」
「たしか、半分噓だって言ってたやつか......」
「実を言うと、際をしてたと言うよりもそう思い込んでいました」
(思い込んでいた?)
それから朱莉は言葉を続けた。
「今からおよそ一年前のことです。僕がこの街に引っ越してきたというのは、昨日お話しましたね.......」
僕は確かに、茜からその話は聞いていた。
その際に聞いた話をすると
朱莉は、既に両親ともに事故で亡くなっており、僕の父が朱莉の生活費を負擔していたらしい。
そして、実を言うと一年前から既に居候の提案はあったらしいのだが、何故か朱莉はそれを頑なに斷り続けていたそうだ。
「そちらの家に居候させて頂くまでは、僕は別の高校で、なんとか生活を送っていたのですが.......」
「その際、僕は信義さんと初めて出會いました」
(.......?)
「ちょっと待ってくれ。その時?従兄弟なのにか?」
「はい、確かに僕は一年前信義さんと出會いました• • • • • • • • • • • • • • 。」
ということは、朱莉が知っている僕は記憶がなくなる半年前に知り合ったということなのか。
「それで、思い込んでいたというのは......一」
「それは.......」
ーガラガラガラ
「わりぃ、信義。まずいことになった......」
突然、教室のドアが開き神崎冬夜が現れた。
【最終章開始!】 ベイビーアサルト ~撃墜王の僕と、女醫見習いの君と、空飛ぶ戦艦の醫務室。僕ら中學生16人が「救國の英雄 栄光のラポルト16」と呼ばれるまで~
【第2章完結済】 連載再開します! ※簡単なあらすじ 人型兵器で戦った僕はその代償で動けなくなってしまう。治すには、醫務室でセーラー服に白衣著たあの子と「あんなこと」しなきゃならない! なんで!? ※あらすじ 「この戦艦を、みんなを、僕が守るんだ!」 14歳の少年が、その思いを胸に戦い、「能力」を使った代償は、ヒロインとの「醫務室での秘め事」だった? 近未來。世界がサジタウイルスという未知の病禍に見舞われて50年後の世界。ここ絋國では「女ばかりが生まれ男性出生率が低い」というウイルスの置き土産に苦しんでいた。あり余る女性達は就職や結婚に難儀し、その社會的価値を喪失してしまう。そんな女性の尊厳が毀損した、生きづらさを抱えた世界。 最新鋭空中戦艦の「ふれあい體験乗艦」に選ばれた1人の男子と15人の女子。全員中學2年生。大人のいない中女子達を守るべく人型兵器で戦う暖斗だが、彼の持つ特殊能力で戦った代償として後遺癥で動けなくなってしまう。そんな彼を醫務室で白セーラーに白衣のコートを羽織り待ち続ける少女、愛依。暖斗の後遺癥を治す為に彼女がその手に持つ物は、なんと!? これは、女性の価値が暴落した世界でそれでも健気に、ひたむきに生きる女性達と、それを見守る1人の男子の物語――。 醫務室で絆を深めるふたり。旅路の果てに、ふたりの見る景色は? * * * 「二択です暖斗くん。わたしに『ほ乳瓶でミルクをもらう』のと、『はい、あ~ん♡』されるのとどっちがいい? どちらか選ばないと後遺癥治らないよ? ふふ」 「うう‥‥愛依。‥‥その設問は卑怯だよ? 『ほ乳瓶』斷固拒否‥‥いやしかし」 ※作者はアホです。「誰もやってない事」が大好きです。 「ベイビーアサルト 第一部」と、「第二部 ベイビーアサルト・マギアス」を同時進行。第一部での伏線を第二部で回収、またはその逆、もあるという、ちょっと特殊な構成です。 【舊題名】ベイビーアサルト~14才の撃墜王(エース)君は15人の同級生(ヒロイン)に、赤ちゃん扱いされたくない!! 「皆を守るんだ!」と戦った代償は、セーラー服に白衣ヒロインとの「強制赤ちゃんプレイ」だった?~ ※カクヨム様にて 1萬文字短編バージョンを掲載中。 題名変更するかもですが「ベイビーアサルト」の文言は必ず殘します。
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