《僕はまた、あの鈴の音を聞く》2章 完 僕から僕へ
「どちら様ですか?」
僕は病室にってきた不思議な人に向かって、そう尋ねた。
「.......」
その人は、何も喋らなかった。
しかし、
ーーチリン、チリン。
その人は手に持った鈴を鳴らした。
「ーー鈴?」
すると、その人はゆっくりと頷いた。
「鈴って呼んだらいいの?」
その人......鈴さんは頷いた。
鈴さんはずっと無口だった。
何も喋らず、何かあれば鈴を鳴らし僕の話を聞き、帰るだけ。
そこで僕はある日、鈴さんにこう尋ねた。
「鈴さんは、鈴が好きなのか?」
鈴さんは、首を振った。
「鈴さん。そろそろ、君のことを教えてくれても良くないか?」
意外に呆気なく、鈴さんはお面を外した• • • • • •。
さらに僕はそれから數時間、鈴さんと 話をした。
何故記憶がないのか• • • • • • • • •、
何故鈴さんは正を隠していたのか• • • • • • • • • • • • • • •
そんなことを、僕は聞いた......。
ここまでが、君に宛てたメッセージその2だ。
【君は、これから先に進む度にこれを読むことが出來る。その仲介人が鈴さんだ。どうか悔いのないように過ごしてしい。そして、周りに迷をかけないでしい。君が一歩進む度、君は現実と向き合うこととなる。それでも、自分を見失わずに頑張ってくれ】
『信義より』
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