《僕はまた、あの鈴の音を聞く》No.32 罪滅ぼし...?
僕が鈴のと出會う、數時間前のこと......。
その日は休日ということもあり、僕はいつもの公園へと出かけていた。
以前までは、力がなくすぐにバテていた僕だが、最近はそれも減ってきた。
本來、そんな自の長に喜びガッツポーズの一つでも取りたいところなのだが、そんなわけにもいかない理由がある。
罪滅ぼしーーといえば良いのだろうか。
ついこの間、僕は嬉野と穂波との約束を破ってしまった。
まぁ、悪いのは神崎なのだが、一応僕にも非はあるだろう。
その埋め合わせも兼ねて、僕はこの公園に來ている。
そして、僕が公園に著いてからおよそ30分が経過した後、その人は現れた。
ーー嬉野紬だ。
「あっ!信義君。待った?」
「いや、今來た所だ」
「今日はねー、一緒に行きたいところがあったんだ」
「どこだ?」
「病院だよー」
彼はいつもと同じ様子で、僕にそう言った。
僕は病院に、あまり良い印象を持っていない。
それもそのはず。
僕は目が覚めてから半年以上、院していたからだ。
當然、そのことを嬉野も知っている筈だというのに......。
「どうして、病院なんだ?」
「行けば分かるよ!」
彼はそう言った。
それから病院に向かうまでの道中、僕は度々彼に、
「なぁ、何で病院なんだ?」と尋ねたのだが、
「行けば分かるよ!」としか、彼は返さなかった。
そうこうしているうちに、僕らはその病院へとたどり著いた。
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