《栴檀禮賛》生意気な報屋気取り
「僕を何にも知らないバカとでも思ってた? 報屋気取りはミカだけじゃないんだよ。他にも居るんだよ他にも......ね。」
僕はふと、その『報屋気取り』について思いを馳せた。この學校イチくそ生意気なアイツを。
僕が初めてソイツに出會ったのは、アミと一緒に學校の図書室に行った時だ。
アミが貸出止の鈍レベルにブ厚い本に目を通している間、僕は最近流行りのライトノベルが新しくったと聞いて、それを探していた。
その瞬間だ。あのクソ生意気な『報屋気取り』が俺の目の前に現れたのは。
「ちょっといいかい、俺もその本、借りたいんだけど。」
まさに僕が目當ての本を手に取った瞬間、ソイツは僕に話しかけてきた。
「あぁ......そうなんですか。でも僕もこの本借りたくて......それに一応手に取ったのは僕の方が先ですし......」
「譲らない......とでも?」
「いえ別に......ただ永遠にこの本が僕のものになるというワケではありませんし、一週間もしたら貴方は借りれるじゃないですか。なんなら貸出カウンターで予約しておけば良いじゃないですか。」
「ヤダよ、めんどくさい。」
僕は心ムッとした。ただ、これ以上こんな奴の為に時間を割きたく無かったので、ここは自分が大人になって本を貸してしまおうと思った。
「それならどうぞ借りて下さい。今回はお譲りしますよ。」
その瞬間、ソイツは口角をグニャリと曲げた。僕は最初「そうですか、どうもどうも。」とイヤらしく、そして素直に借りてくかと思ったが、ソイツは俺の予想の斜め上を行く言葉を発した。
「ヤダなぁ、それをされたら、まるで俺が君からその本を奪ったようじゃないか。」
「は?」
「だからちょっとした勝負をしよう。」
「勝負?」
「怎麼生。」
「は?」
「だーかーら『怎麼生』だよ。これからナゾナゾを君に出題するのさ。そのナゾナゾに勝ったなら、ソレを借りれば良いさ。でも、もし答えられなかったなら、俺がその本を借りる。」
「はぁ......なるほど......別にナゾナゾくらい構いませんよ。」
「では改めて。怎麼生。」
「えーと、どう答えたらいいんだ?」
「そんな事も分からないのか? 怎麼生と言われたら説破と返すのが常識だろう?」
「では、説破。」
「最初は4本足、次は2本足、最後は3本足。さて、この生きは何でしょう?」
[完結しました!] 僕は、お父さんだから(書籍名:遺伝子コンプレックス)
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8 144【書籍化】俺は冒険者ギルドの悪徳ギルドマスター~無駄な人材を適材適所に追放してるだけなのに、なぜかめちゃくちゃ感謝されている件「なに?今更ギルドに戻ってきたいだと?まだ早い、君はそこで頑張れるはずだ」
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8 184高校生男子による怪異探訪
學校內でも生粋のモテ男である三人と行動を共にする『俺』。接點など同じクラスに所屬しているくらいしかない四人が連む訳は、地元に流れる不可思議な『噂』、その共同探訪であった--。 微ホラーです。ホラーを目指しましたがあんまり怖くないです。戀愛要素の方が強いかもしれません。章毎に獨立した形式で話を投稿していこうと思っていますので、どうかよろしくお願いします。 〇各章のざっとしたあらすじ 《序章.桜》高校生四人組は咲かない桜の噂を耳にしてその検証に乗り出した 《一章.縁切り》美少女から告白を受けた主人公。そんな彼に剃刀レターが屆く 《二章.凍雨》過去話。異常に長い雨が街に降り続く 《三章.河童》美樹本からの頼みで彼の手伝いをすることに。市內で目撃された河童の調査を行う 《四章.七不思議》オカ研からの要請により自校の七不思議を調査することになる。大所帯で夜の校舎を彷徨く 《五章.夏祭り》夏休みの合間の登校日。久しぶりにクラスメートとも顔を合わせる中、檜山がどうにも元気がない。折しも、地元では毎年恒例の夏祭りが開催されようとしていた 《六章.鬼》長い夏休みも終わり新學期が始まった。殘暑も厳しい最中にまた不可思議な噂が流れる 《七章.黃昏時》季節も秋を迎え、月末には文化祭が開催される。例年にない活気に満ちる文化祭で主人公も忙しくクラスの出し物を手伝うが…… 《八章.コックリさん》怒濤の忙しさに見舞われた文化祭も無事に終わりを迎えた。校內には祭りの終わりの寂しさを紛らわせるように新たな流れが生まれていた 《九章.流言飛語》気まずさを抱えながらも楽しく終わった修學旅行。數日振りに戻ってきた校內ではまた新たな騒ぎが起きており、永野は自分の意思に関係なくその騒動に巻き込まれていく 《最終章.古戸萩》校內を席巻した騒動も鎮まり、またいつものような平和な日常が帰ってきたのだと思われたが……。一人沈黙を貫く友人のために奔走する ※一話4000~6000字くらいで投稿していますが、話を切りよくさせたいので短かったり長かったりすることがあります。 ※章の進みによりキーワードが追加されることがあります。R15と殘酷な描寫は保険で入れています。
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