《小さなヒカリの語》86ページ目
「授業なんてどうでも……あっ、あああ!」
圧が瞬間ぐわーっと上がって、すぐにさーっと下がるのをじた。真っ先に頭に浮かんだのは『鉄拳』の二文字。授業を抜け出してここにいることをすっかり忘れてた。早く戻らないと危険だ。サボりとみなされたら、文字通り鉄拳が飛んでくる、いやいやもう遅いか、と俺は自己悲観モードにり、青く澄み切った空に近い未來の自分の姿を案じた。
「こーちゃん、大丈夫だった?」
「なんとか……」
職員室のドアを閉め、こった肩と首をごりごりと回す。
あの後俺はヒカリを保健室で休ませる手配を整えてから、もしかしたら気づかれてないんじゃという淡い期待を持って教室に向かった。ゆっくりドアを開けるとそこには鉄拳が立っていて、俺を見るなりぴくりとも表を変えずに、
「放課後、職員室に來い」
ドスの効いた低い聲でそう言われた。
「原稿用紙五枚も反省文を書かされたよ。そんなに書くことないっての!」
まったく、五枚を文字で埋めるのにどれだけ時間がかかるか。あれはなかなか苦労した。
「お腹が痛かったんです、って言えば良かったのに」
「言ったけど取り合ってくれなかった。英人に聞くと、あんまり戻るのが遅いもんで先生に探されてたらしい。完璧に目つけられたな俺。まぁそんなことよりヒカリの方こそ大丈夫か?」
上下ジャージ姿のヒカリ。流石にがついたままの制服は目立ちすぎるもんな。ちなみにこれは校長先生が用意してくれたらしい。討魔師の実を知っているだけに協力してくれる。俺が手伝ってることは知らないと思うが。
「し寢たらだいぶ痛みも収まったよ。力もしずつ回復してるみたい」
「……そっか。それ聞いてしほっとした」
無理をしているわけじゃないみたいだ。も良くなって、顔に青白さは見當たらない。
もうヒカリのあんな姿は見たくないな。あのとき俺がもしやられていたら、二人はもうこの世にはいなかったのだろうか? そんなことを思うだけで震いしてしまう。
……そう言えば、だ。なんで力を込めてない矢がオウムに當たったんだろうか? 今になって疑問が浮かんできた。授業中ずっとヒカリのけがの狀態を考えていたから忘れていた。
「ねぇ、こーちゃん。昨日の晩飯のことなんだけど……」
もう傷は塞がったと言えど、大怪我した後に食べの話とはな。まぁこれはこれでいい兆候なんだと思う。いつものヒカリが戻ってきている証拠だ。力をだいぶ使ったようだからお腹も減るんだろう。いつの間にかさっきの疑問のことは忘れていた。ヒカリがお腹を押さえて、ぐーぎゅるるると口で言っ
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