《俺の高校生活がラブコメ的な狀況になっている件》第28話 さようなら……
修學旅行という學校行事の中でも一大イベントが過ぎ、數日経った頃のこと。
今日は朝から天気も良く、土曜日ということもあり、俺はリビングのソファーでゴロゴロしていた。
一方の六花は、朝から洗濯機をガンガン回し、洗濯を外に干している。
「ねぇ、二階から布団持ってきて」
「えー。布団も干すのー?」
「干さないとホコリやダニでうじゃうじゃになるよ?」
「……それは嫌だけど……」
正直なところ――めんどくさい。
せっかくの休みだから一歩もきたくないのだが、俺は渋々布団を取りに自分の部屋がある二階へと向かった。
◆❖◇◇❖◆
「よっこいしょ……意外と重いな」
俺は六花に言われた通り、ベッドから布団を剝ぎ取る。
そして、両手で抱えながら自分の部屋を出たのだが、前が見えなくて階段を降りるのが不安になってきた。
「……大丈夫かな……」
一歩一歩ゆっくり足をかしながら階段を降りていく。
何とか降りられそうと一瞬油斷した時だった。
「うわっ!」
俺は足を踏み外し、もの凄い音を立てながら下へと転がり落ちていた。
視界が何回も上下左右に回り、一段一段スピードを上げながら落ちていく。
(ゴトンッ!)
最後は重たくて鈍い音がした。
どうやら俺は頭を強く打ったらしい。
「今凄い音がしたけど……しょーくん!しょーくん!しっかりして!」
薄れゆく意識の中、六花が慌てた表で俺の元へ駆け寄った。
俺の変わり果てた様子を見た六花は、涙を流しながら必死に名前を呼ぶ。
でも俺は答えることもできず、だんだんと視界がボヤけてきた。
……………………………………それが俺の最後の記憶となった。
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