翌日の晝休み。

俺は相談があると言って、校舎の屋上に呼び出した月と晝食を食べていた。

「それで相談って何？」

「ああ、それなんだが……」

こうして月と一緒に晝食を食べるのも久しぶりのような気がする。

相変わらずたが、パンと牛だけで本當に足りるのか、心配である。

「これ見てくれないか？」

「ん？」

俺は昨日から悩みの種である謎のラブレターを手渡した。

月は首を傾げつつも、それをけ取り、中にっている手紙を取り出した。

「どうだ？」

「ど、どどどうだって言われても…………」

なぜか月の顔が急激に赤くなってきた。

「お、おい、大丈夫か？めっちゃ顔赤いぞ？」

「み、みみみ見ないで！」

そう言って、両手で顔を隠してしまった。

――もしかして照れてるのか？まぁ、いい。それよりこの謎のラブレターに対しての想を聞かなければ！

「なぁ、これを読んで、どう思った？」

「い、いいいい今応えないと……ダメ？」

月は隠している両手の隙間から目だけを覗かせると、潤んだ目でそう言った。

――なんか……可いなぁ。

「今応えてもらわないと困る」

でないと、この謎のラブレターが第三者から見て、本か偽か分からない。

ここは何としても第三者からの意見がしいところだ。

「しょ〜ゆわれてもぉ……」

だが、なぜか月の顔がどんどん真っ赤になっていき、湯気が見えるのでは……と、思うほどだ。

「お願い！頼む！」

俺は手を合わせて必死に頼み込んだ。

「むぅ〜………………分かった」

「本當にか？！」

「うん…………一生ずぅっと一緒だよ？」

月は吐息がかかるのではと思うぐらい近づいてきて、上目遣いでそう言った。

――相変わらず可いが……

「は？」

俺は月が何を言っているのか分からなかった。

――一生ずっと一緒？いったいなんのことだ？

そして、俺の疑問の聲を聞いた月も、

「え……え？」

と、困した表を浮かべていた。

うーん。

うーん。

これは俺の推測だが……月のやつ…………勘違いしてるな。

たぶん、あの謎のラブレターを俺が書いたと思っているに違いない。

「あのー。それ、俺が書いたものじゃないからね？」

「…………え？」

その瞬間、月の手から謎のラブレターが地面へと落ちた。

それと同時に次は違う意味で顔が真っ赤になっていき……

「し、ししししょーたのバカぁぁぁッ！！！」

と言って、校舎の口へと逃げるように猛ダッシュして立ち去って行った。

殘された俺は一度空を見上げる。

そして、――ああ……今日もいい天気だな！

ちなみに今日の天気は午後から曇りだった。