《俺の高校生活がラブコメ的な狀況になっている件》第63話
「グスン……ごめんなさい……」
「……反省してます……って、なんで俺までなんだよ!」
今、俺とユキはリビングで正座させられている。
目の前には六花が激おこプンプン丸狀態で仁王立ちして、あーだこーだ言って説教している。
説教の理由は……もう分かるよね?
そう。俺たちが今怒られている理由は言うまでもないが、ユキのアレだ。
俺がのユキに抱きつかれ、理が崩壊する前に遅いと思って戻ってきた六花に見られて、今この狀況になっているのだが……。
六花に見られた時は本當にやばかった。もうどこから出したのか分からないが、ナイフでどーん!
ギリギリのところで真剣白刃取りのように両手でキャッチしたから良かったものの……これをもしまともにくらったら俺は愚か、さすがのニャル子さんですら死亡してしまう。……星保護機構が騒ぎ出すぞ!
まぁ、フォークで頭刺されても平気なニャル子さんのことはここまでとして……俺までこの仕打ちとはいかがなものか。
俺は簡単に言えば襲われただ。
もっと分かりやすく言えば、レイプされそうになった子がたまたま通りかかった警察に助けられ、そしてレイプ犯と一緒に逮捕されるという極めて変な狀況だ。
男子というものは本當に理不盡な生きだ。今の俺のように何もしてないのに怒られたり、學校の育では子並みに力がないにもかかわらず、『男だろ!もっと頑張れよ!』と熱教師に怒鳴られ……なんで?!男平等な世の中じゃないの?よく周りの大人たちが言うよね?男平等だって。社會でも習ったでしょ?なのになのになのになのにッ!……もう見えざる手でも使って毆り倒そうかな?
「しょーくん、聞いてるの?」
「あ、はい……聞いてます」
六花が睨みつけるような目で俺を見下ろした。
普段の六花と怒ってる六花の雰囲気があまりにも違いすぎて、さっきから震いが止まらない。
……ってやっぱり怖ぇ……。
「ユキちゃんも次から私の許可なくそんなことしちゃいけないよ?分かった?」
「……はい」
ユキも六花が怖いのか、ずっと俯いたままである。
聲も微かに震えており、蚊の羽音のように小さい。
これでユキも反省して次からはこういう事はしないだろうと安心した反面、俺は疑問に思ったことがあった。
「ちょっといいか?なぜ俺を襲うのに六花の許可が必要なんだ?」
「それは決まってるじゃない。しょーくんは私のものだからよ」
「は?」
俺は何を言ってんだみたいな目で見ると、六花は失禮なみたいな目で見返してきた。
「しょーくんは私のもの」
「二回言わなくても分かってるわ!てか、俺はものじゃない!人間だ!俺の人権はどうなってるんだ!」
「しょーくんに人権なんてあるの?」
何バカなことをほざいてるのみたいな表をする六花さん。それはお前だ!
「俺には人権がある!というか、日本國憲法で保証されている!」
「……まぁ、そういうことにしておきましょう」
何も言い返すことができなかったらしく、し間が空いた答えだったが……いやいや、そういうことなんだよ!
こうしてひとまず、六花の説教は終わったのだが……時間は午後十一時。
結局、寢る時間はいつもと同じくらいになりそうだ。
クリフエッジシリーズ第一部:「士官候補生コリングウッド」
第1回HJネット小説大賞1次通過‼️ 第2回モーニングスター大賞 1次社長賞受賞作! 人類が宇宙に進出して約五千年。 三度の大動亂を経て、人類世界は統一政體を失い、銀河に點在するだけの存在となった。 地球より數千光年離れたペルセウス腕を舞臺に、後に”クリフエッジ(崖っぷち)”と呼ばれるクリフォード・カスバート・コリングウッドの士官候補生時代の物語。 アルビオン王國軍士官候補生クリフォード・カスバート・コリングウッドは哨戒任務を主とするスループ艦、ブルーベル34號に配屬された。 士官學校時代とは異なる生活に悩みながらも、士官となるべく努力する。 そんな中、ブルーベルにトリビューン星系で行方不明になった商船の捜索任務が與えられた。 當初、ただの遭難だと思われていたが、トリビューン星系には宿敵ゾンファ共和國の影があった。 敵の強力な通商破壊艦に対し、戦闘艦としては最小であるスループ艦が挑む。 そして、陸兵でもないブルーベルの乗組員が敵基地への潛入作戦を強行する。 若きクリフォードは初めての実戦を経験し、成長していく……。 ―――― 登場人物 ・クリフォード・カスバート・コリングウッド:士官候補生、19歳 ・エルマー・マイヤーズ:スループ艦ブルーベル34艦長、少佐、28歳 ・アナベラ・グレシャム:同副長、大尉、26歳 ・ブランドン・デンゼル:同航法長、大尉、27歳 ・オルガ・ロートン:同戦術士、大尉、28歳 ・フィラーナ・クイン:同情報士、中尉、24歳 ・デリック・トンプソン:同機関長、機関大尉、39歳 ・バーナード・ホプキンス:同軍醫、軍醫大尉、35歳 ・ナディア・ニコール:同士官 中尉、23歳 ・サミュエル・ラングフォード:同先任士官候補生、20歳 ・トバイアス・ダットン:同掌帆長、上級兵曹長、42歳 ・グロリア・グレン:同掌砲長、兵曹長、37歳 ・トーマス・ダンパー:同先任機関士、兵曹長、35歳 ・アメリア・アンヴィル:同操舵長、兵曹長、35歳 ・テッド・パーマー:同掌砲手 二等兵曹、31歳 ・ヘーゼル・ジェンキンズ:同掌砲手 三等兵曹、26歳 ・ワン・リー:ゾンファ共和國軍 武裝商船P-331船長 ・グァン・フェン:同一等航法士 ・チャン・ウェンテェン:同甲板長 ・カオ・ルーリン:ゾンファ共和國軍準將、私掠船用拠點クーロンベースの司令
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