《突然不死という最強の能力に目覚めちゃいました》部活見學2
「お・つ・か・れ〜!!!」
り口の扉が開き乃明がテンションの高い挨拶と共にって來る。その場違いな言に全員の視線が一気に集まる。
「・・・・・」
「・・・あれ?何この空気もしかして來るタイミング間違えた?・・・出直して來ま〜す」
るなり室の異様の雰囲気に気づき乃明はゆっくりとまるで巻き戻しされているかの様に室から出て行く。
「霜月ちょっと待てお前の話を天野に聞かせてやってしいんだ」
扉が閉じる寸前部長が乃明を呼び止める。
急に呼び止められた乃明はし戸いながらも再び扉を開けて顔を出した。
「何ですか、聞きたい話って?」
「今日な、見ての通りあの神谷 玲が部しに來てくれたんだけどさ、天野が」
「?!えぇー!!!!玲くん部してくれるの!!!」
部長の話の途中だったが乃明はそんなこと構い無しに玲の部に騒ぎ出す。
「え!俺はただ見學に來ただけなんですけど・・・」
玲はあくまで見學に來ただけと主張するがその言葉は2人には屆くことはない。玲の話を聴いているのは隣にいた凜くらいで無視されている玲を見て何だか申し訳そうにしている。
「ごめんねウチがったせいでこんなことになっちゃって」
「いや、いいよ別に気にしてないしだいたい學式の日からこういうことが起こるのは覚悟してたし」
玲に言わせれば學式の日先輩に楯突いた時點でなからず自分に敵意を向ける者が出るのは分かっていたしその覚悟もしていた、凜に謝られるのは逆に何だか申し訳なさが出て來てしまう。
そんな玲をよそに部長達は話の続きをしている。
「そうなんだよ、神谷が部してくれるん!ってそうじゃなくて、霜月話を最後まで聴いてくれよ、天野がさぁ、神谷が問題ばかり起こしてるからって理由で部に反対してんだよ、霜月から言ってやってくんないかな」
「そうなの?それは説得しなきゃだね」
そう言うと乃明は既に部長にかなり言われ黙り込んでいる天野に近づいて行った。
「さっちゃん、し誤解があるみたいだから向こうでゆっくり話そうか」
そう言う乃明の顔は笑顔だが何だか酷く裏がある様にじられた。
?さっちゃんってことは、さくら?さつき?それともさき?とかかな・・・。
玲が天野の名前を推測している間に乃明は天野をつれ外へと出て行ってしまった。
「良かったんですか乃明先輩つれてっちゃいましたけど」
部屋に殘された凜が天野先輩を心配してか部長に尋ねた。
「ああ、大丈夫だよ、雨水も知ってる様にああ見えても霜月は生徒會長だからなそれなりの策があるんだろう、きっと悪い様にはならないよ」
「ならいいんですけど・・・」
凜はまだ不安そうだったが部長の言葉に2人を待つことにした。
「神谷、確か今日は見學だったよね、ただ待ってるのも何だしし部の作品見て行ってよ、絵以外にもいろんな作品あるからさ」
「ありがとうございます。じゃあしお邪魔させていただきますね」
玲は部長の言葉に迷うことなく返事を返す。もともとそのつもりで來ているのでことわる理由がない、し部の様子を見ていくことにした。
「とりあえず作品見る前に部員の紹介だけ聴いておいてよ」
部員はそう言いそのまま部員の紹介を始めた。
「まず部員數が4人だったんだけど今年既に2人ったから6人だね。ちなみに3年と2年も2人ずつだよ。で部員の紹介なんだけど、まずは部長が僕 神木 司(かみき つかさ)ですよろしく、ちなみに僕は彫刻やってるんだ。で、さっき僕と言い合ってたのが天野 沙月(あまの さつき)専門が切り絵、紙切りとも言うらしいけどまぁそういうのやってる。それともう知ってると思うけどさっき來たのが霜月乃明ね、専門は君と同じ絵畫だよ。最後にもう1人、新年度にってからまだ一回も來てないから黒牙達もまだ知らないよね、俺と同じ3年がいるんだよ。名前が伊藤 翔(いとう かける)専門が、なんて言うんだろ、現代アート?なんかオブジェクトみたいなの作ってんだよ。まあ、たまにしか來ないんだけどね。僕からの話は以上。これで彫刻に戻るけどなんか質問あったら気軽に聲かけて」
司はは話し終えると初めにいた席へと戻り作業途中だった彫刻を再び彫り始めた。仁もまた司の隣に座り一緒に作業を始めた。
「なあ雨水さん、黒牙って彫刻やってたんだな」
「そうみたいだね。この學校に來たのも部長がいるから來たみたいだし」
仁の以外な一面に思わず凜に話しかけると凜は既に知っていたみたいで詳しく教えてくれた。
「部長がいたからって、どういうこと?」
「まあそうだよね、自分のこともよく知らなかった人が他人のことなんて知らないか、えっとね部長は神谷くんほどじゃないけど結構有名な彫刻家なんだよ。それでなんか黒牙くんが部長のファン?みたいで、いわゆる追っ掛けってじだよ」
「ふ〜んそうなんだ」
玲は凜の話を聴いた後再び部神木の方へ目をやる。確かに彫刻を掘るその手は馴れた手つきで素早く木を削っている。そして神木が彫った後はブレることのないらかな線が彫り出されていた。こうして改めて見ると神木がプロということがよくわかったような気がした。
「神谷くん奧の部屋に今までの完品しまってあるけど見る?」
凜は何だか自信満々そうに玲を奧の部屋へと導しようてしてくる。
何でこいつこんな自信満々なの?自分の作品一個もないよな。・・・たぶんあれか、前に自分で見て驚いたからそれと同様に俺が驚いた顔を見たい的なやつか。
「どうしたの?早く行こ」
自分の考えが気づかれているなんて思ってもいない凜はニコニコと満面の笑みで玲を急かしてくる。
「わかったから、そんな急かすなよ」
玲は言われるがまま凜に背中を押され奧の部屋へ向かい進んでいった。
扉の前に著くと凜が視線で開けるように指示してくる。
玲はなされるがまま扉を開け中にると自で燈りがつき部屋全がはっきりと見えてくる。
そこには様々な種類の品が置かれていた。細部まで繊細に彫られた迫力のある大きな彫刻、一見普通だが何処か吸い込まれるような獨特の雰囲気を醸し出す切り絵、他にも數多くの作品がしまってあった。
 
スゲー!ここの作品なら國際蕓祭に出しても上位にって來そうなやつばっかだ。
「どう?凄いでしょ先輩たの作品!確かに神谷くんの作品ほどじゃないかもだけどどれもこれも迫力があっていい作品でしょ」
「ああ、そうだねここにある作品はみんな凄いよ」
顔を伺ってくる凜に対し玲は心こそ驚いているがそれを顔に出すことはせずいたって冷靜に普段通りの雰囲気で返事をした。
「ねぇ本當に驚いた?全然そんな風に見えないんだけど」
思っていたものとは全然違う反応に凜は何だか不満気な様子で玲の顔を見上げてくる。
その反応は玲からすればあまりにも思い通りだったためつい笑ってしまう。
「雨水さん、人を驚かせようとすんならもっと自分の表隠さなきゃ、そんな「早く驚く顔がみたい」みたいな顔してたら嫌でも構えちゃうからw」
玲の言葉を聞くなり凜の顔はみるみる赤くなっていく。
「き、気づいてたの?」
完全に真っ赤になった凜がし膨れっ面で聞いてくる。
「ああ」
「何時から」
「まぁ、最初っから」
完全に玲の手のひらので踴らされていたことにショックをけ凜は部屋の隅で負のオーラを纏いあからさまに落ち込んでしまった。
自分からからからかいに來といて落ち込むって、めんどくさい奴だな。でもこの子結構チョロイからなちょっと頼れば元気になるしまぁいいか。
「雨水さん作品のことについてちょっと教えてしいんだけど・・・」
「え!?なになに?いいよ何でも聞いて!」
玲の考え通り凜の機嫌は一瞬にしてよくなった。
やっぱこの子チョロいな。
玲は心の中で強くそう思った。
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