《突然不死という最強の能力に目覚めちゃいました》悩みの種と天敵出現
乃明の一件が無事片付き玲の抱える問題は無くなるはずだった。しかしそれは減るどころかむしろ増えていた。
壊してしまった生徒會室の扉は生徒會の方で無事片付けてくれたが問題はそれではない。
「翼先輩助けてくださいよ、先輩しか頼れないんです」
玲は昨日に引き続きまた生徒會室を訪れていた。問題の原因を知っている翼以外頼れる者がおらず渋々訪れたのだ。
「そんなこと言われてもそれは君が決めることでしょ」
紅茶を淹れながら翼は興味無さそうに答えた。
「じゃあ聴きますけど先輩、あんなに楽しみにしてる人に「やっぱ無し」なんて言えますか?」
「それはずるいんじゃないかな。元々は君が予定があるのにったからいけないんでしょ。もう覚悟を決めてどっちかを斷るしかないと思うけど」
そう、玲の抱える問題とは休日の過ごし方だった。先日の乃明の一件の時、玲は先に日曜日を開けるよう言われたことを忘れ乃明を「の祭典」にってしまったのだ。そして妹との約束を破るわけにもいかず、乃明との約束も自分からった手前斷るに斷れず頭を抱えていた。
「仕方ない沙紀に聴いてみるか」
玲はおもむろにスマホを取り出し沙紀に連絡をれてみる。
玲「日曜なんだけど午前中だけじゃダメ?」
沙紀からの返信はあっという間に返ってきた。
沙紀「なんで?空けといてって言ったじゃん」
うっわ、怒ってんな〜、メッチャ不機嫌じゃん。
沙紀の心は顔を見なくてもその畫面上の文字からしっかりと伝わって來た。
玲「ホントごめん、1區でやる祭典に呼ばれちゃって行かなきゃ行けないんだけど」
玲はなるべく刺激しないようにし事実を曲げてあくまで「 自分は行きたくなかった」オーラを漂わせてみる。
沙紀からの返事は意外な者だった。
沙紀「それなら私もそれいく」
良かったー、怒ってないみたいで。
沙紀の返事に一安心し、玲は當日乃明も居ることを伝えてみる。
玲「乃明先輩も來るんだけどいい?」
沙紀「本當に」
沙紀「もしかして翼さんも來る?」
翼は乃明のガーディアンだ、普通なら一緒にいなきゃいけないはずだが普段の生活を見る限り結構適當な気がする、正直來るかどうかは分からないので本人に確認してみる。
「翼先輩、もし乃明先輩が日曜こっち來る場合は翼先輩ももれなく付いて來るんですか?」
「いや、私は行く気ないけど」
「先輩、ガーディアンとして付いてかなきゃ行けないんじゃないんですか?」
玲は翼が乃明に付いていなきゃ行けないことを知っていてわざと疑問形で話した。
「君は意地が悪いね、私に來てしいなら素直にそう言えばいいのに」
玲は自分の考えが読まれてなおシラを切る。
「?なんのことですか?俺はただ先輩には乃明先輩をする監視する義務があるんじゃないかと思って聴いただけなんですけどね」
玲の言葉に翼は諦めたようにため息をついた。
「はぁ〜、わかったよ、で當日はどこに行けばいいのかな」
「まだ決めてないんで決まったら伝えますね」
翼を同行させることに功した玲は早速、沙紀に報告をれた。 
玲「翼先輩も來るって」
沙紀「本當に、じゃあ翼さんと乃明さんによろしく伝えといて」
「先輩、沙紀からよろしくだそうです」
「そう・・・。これで問題は解決なのね」
翼は厄介ごとが片付いたと安堵の息をらした。しかし玲は再び口を開き次の問題を出して來た。
「あともう1つあるんですよ・・・」
「はぁ、君は本當厄介ごとを抱えるのが上手だね」
翼はため息のらし、小さくボヤいた。「すみません」とそれに玲は苦笑いをしながら軽く謝った。
「で、そのもう1つって」
「來週から始まる學園トーナメントのことなんですけどちょっと嫌な話を聞いちゃいまして」
翼はその言葉には多の心當たりがあった。
「もしかして君が一部の人間から標的にされてるって話?」
「知ってたんですね。でもそんな緩いもんじゃないらしいんですよ、雨水から聴いた話なんですけどなんか予選で全員で寄ってたかっていたぶるらしいんですよ。そんなってありなんすか?」
學園トーナメントとは生徒達の力を競うために作られた行事でそれぞれが自分の力を存分に使い決闘をする行事である。そしてその出場者を選ぶのが學校トーナメント予選だ。予選では1週間の生徒同士で戦い、最終日により多くの點數を持っていたものが本線に參加できる。ルールは簡単好きな相手に勝負を挑み戦うだけ。勝ったものはポイントを得て負けたものは即退場、また対戦を挑まれた場合はそれを拒否することはできず何方かが戦闘不能になるか降參するまで終わらない。つまり対戦中に第三者から対戦を挑まれても拒めないのだ。
「まぁルール上はありだけどそれなら君も仲間を呼べばいいだけだと思うけど?」
「そんなこと簡単に言わないで下さいよ、先輩も知ってると思いますが俺の知り合いにまともな戦闘能力持ってる人は黒牙しかいないんですよ。それもS越え能力だから參加出來ないですから」
學園トーナメントは上記のルールに加え細かいルールがいくつかあり、その一つがSランク以上の參加の止になっている。
「君って思ったよりも人無いんだねw・・・じゃあ開始早々降參すればいいんじゃない、そもそも君はトーナメントで優勝する気はないのだから」
確かにその通りだ。しかし玲にはそれが出來ない理由があるのだ。
「俺も初めはそう思ったんですよ、でも沙紀から再來年ここ験するって聴かされたんですよ。わかります?俺がもしそんな真似したら俺は妹の顔に泥を塗ることになるんですよ。何よりそれだけは避けたいんですよ」
玲はかなり切羽詰まったような話し方をしたが翼は話を聞いているのかいないのかよくわからないいつも通りの余裕のある表をしている。そして思いもよらない言葉を発した。
「じゃあ君も能力使えばいいんじゃ無い?」
「!?・・・・。何言ってんですか?そんなの使えたらこんな悩まないですよ」
一瞬戸いで言葉を失いかけたが、誤魔化すためすぐに知らないふりをして見せた。しかしそんなものは今更通用しない。翼は玲が能力であることにに確信があるようで全くじなかった。
「隠さなくてもいいよ、勿論他者に言うつもりもないから」
もう誤魔化しても仕方がない玲は隠すのはやめ正直に話そうと決めた。
「先輩、一どうやって俺のこと調べたんですか」
「君が騒ぎを起こしてからちょっと知り合いに頼んで調べもらってたのよ」 
玲の質問に対し翼はハッキリと答えようとはせずかなりアバウトに答えた。
「知り合いってことはこの事知ってる人はもう1人いるんですね。じゃあその人も読んでもらって良いですか?」
「それはちょっと出來ないかな、こっちもそういう條件で手伝ってもらったから」
「すみません言い方が悪かったです、今すぐ読んで下さい」
玲の表はいつも通りだがその雰囲気からは何故だかの危険をじてしまい、翼はついスマホを手に取ってしまった。
*     *     *     *      *
數分後翼に呼ばれ1人の子生徒が姿を現した。その子生徒には玲も見覚えがあった。話こそした事はないが確か同じクラスだ。
「失禮しま〜す。お姉ちゃん用事ってなに・・・・って!?なんで神谷がここに居んの!お姉ちゃんもしかして・・・」
狀況を察した翼妹はとっさに翼を睨み付けた。
「ごめん」
咄嗟に謝る翼に妹はため息をついただけでそれ以上責めようとはしない。それはまるでこうなる事が分かっていたかのような潔さだった。
話が終わると翼妹は翼の橫の席へと腰掛けた。
話す制ができたところで早速玲が話を切り出す。
「で、実際2人は俺のことをどこまで知ってるんすか?」
「それがね、そんなに知らないんだ。こっちもどんな能力かくらいかは知りたかったんだけど全然わかんなかった、分かったのは妹さんのことくらいかな」
え!?なにこいつ俺だけじゃなくて沙紀のことまで調べてんの、怖!
「それはしょうがないでしょそっちが勝手に妹さんの報ばかり流したんだから」
は?俺が沙紀の報を流した?そんな妹を売るような真似するはずがないだろって、え!?俺今聲に出してないよな・・・てことはこいつ俺の心を読んだな。
「そう、私の能力はテレパシーでもこのことはバラさないでよ、そっちと同じで私も無能力者ってことにしてあるから」
「テレパシー」相手の考えを読み取る能力、また相手の脳に直接語りかけることができる。この能力はランク的にはCだがかなり厄介な能力だ。今回の玲と同様気付かないうちに報を奪われてしまうのだから。
「分かったよバラさないからそっちもバラすなよ」
翼に頼まれるだけあってそれなりに信用は出來るはずだ。正直言ってこの手の能力者にはあまり関わりたくない玲は早めに話を切り上げようとした。
「じゃあこっちから1つ條件君の能力についてもうし教えてくれたらいいよ」
「分かった、自分で言うのもなんだけどこの學校の全員を敵に回しても負ける気がしないかな」
彼にはどうせいつかばれることだこれくらい言っても問題はない玲は早々に席を立ち軽く頭を下げて生徒會室を後にした。
あ!ヤッベ來週の學園トーナメントのこと忘れてた。まあ俺のことだし自分でなんとかするか。
帰る途中ふと本來の目的を思い出したがもうあの部屋には行けず自分で考えることにした。
真実の愛を見つけたと言われて婚約破棄されたので、復縁を迫られても今さらもう遅いです!【書籍化・コミカライズ連載中】
【雙葉社様より2022年8月10日小説3巻発売】 番外編「メルティと貓じゃらし」以外は全編書き下ろしです。 【コミカライズ連載中】 コミックス1巻発売中 漫畫・橘皆無先生 アプリ「マンガがうがう」 ウェブ「がうがうモンスター」 ある日突然マリアベルは「真実の愛を見つけた」という婚約者のエドワードから婚約破棄されてしまう。 新しい婚約者のアネットは平民で、マリアベルにはない魅力を持っていた。 だがアネットの王太子妃教育は進まず、マリアベルは教育係を頼まれる。 「君は誰よりも完璧な淑女だから」 そう言って微笑むエドワードに悪気はない。ただ人の気持ちに鈍感なだけだ。 教育係を斷った後、マリアベルには別の縁談が持ち上がる。 だがそれを知ったエドワードがなぜか復縁を迫ってきて……。 「真実の愛を見つけたと言われて婚約破棄されたので、復縁を迫られても今さらもう遅いです!」 【日間総合ランキング・1位】2020年10/26~10/31 【週間総合ランキング・1位】2020年10/29 【月間総合ランキング・1位】2020年11/19 【異世界(戀愛)四半期ランキング・1位】2020年11/19 【総合年間完結済ランキング・1位】2021年2/25~5/29 応援ありがとうございます。
8 55平和の守護者(書籍版タイトル:創世のエブリオット・シード)
時は2010年。 第二次世界大戦末期に現れた『ES能力者』により、“本來”の歴史から大きく道を外れた世界。“本來”の世界から、異なる世界に変わってしまった世界。 人でありながら、人ならざる者とも呼ばれる『ES能力者』は、徐々にその數を増やしつつあった。世界各國で『ES能力者』の発掘、育成、保有が行われ、軍事バランスを大きく変動させていく。 そんな中、『空を飛びたい』と願う以外は普通の、一人の少年がいた。 だが、中學校生活も終わりに差し掛かった頃、國民の義務である『ES適性検査』を受けたことで“普通”の道から外れることとなる。 夢を追いかけ、様々な人々と出會い、時には笑い、時には爭う。 これは、“本來”は普通の世界で普通の人生を歩むはずだった少年――河原崎博孝の、普通ではなくなってしまった世界での道を歩む物語。 ※現実の歴史を辿っていたら、途中で現実とは異なる世界観へと変貌した現代ファンタジーです。ギャグとシリアスを半々ぐらいで描いていければと思います。 ※2015/5/30 訓練校編終了 2015/5/31 正規部隊編開始 2016/11/21 本編完結 ※「創世のエブリオット・シード 平和の守護者」というタイトルで書籍化いたしました。2015年2月28日より1巻が発売中です。 本編完結いたしました。 ご感想やご指摘、レビューや評価をいただきましてありがとうございました。
8 158嫌われ者金田
こんな人いたら嫌だって人を書きます! これ実話です!というか現在進行形です! 是非共感してください! なろうとアルファポリスでも投稿してます! 是非読みに來てください
8 133錬成七剣神(セブンスソード)
五年前に書いた作品です。未熟な部分があるかもしれませんがよろしくお願いします。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー それは最強を生み出す卵か、開けてはならない蠱毒壺の蓋だったのか。 異能の剣を持った七人を殺し合わせ最強を作り出す儀式、錬成七剣神(セブンスソード)に巻き込まれた主人公、剣島聖治。 友人たちと殺し合いを強要されるが、聖治は全員で生き殘ることを決意する。聖治は友人と香織先輩と一緒に他の対戦相手を探しにいった。 順調に仲間を増やしていく聖治たちだったが、最後の一人、魔堂(まどう)魔來名(まきな)によって仲間が殺されてしまう。 怒りに狂い復讐を誓う聖治だったが、それを香織先輩は止めた。なぜなら聖治と魔來名は前世で兄弟だった。 仲間のために戦う聖治、力を求める魔來名、そして二人の戦いを阻止する香織。 三人の思惑が交差し、錬成七剣神は思わぬ事態へと発展していく。 最強を生み出すために、七人の剣士が魂を震わす異能剣劇バトル、開始! 時を超えて繋がる絆が、新たな未來を作り出す――
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