《腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが》7話 ダンジョンと謀
実踐訓練から二日俺は今まで通り訓練に勵んでいた。
「握りが甘いですよ?優くん。」
「―――つ!」
バシン!
セバスさんが俺の木刀を弾き飛ばす。
「くそ!」
「その程度ではまだまだ私には勝てませんよ?」
「くそっ!うおー!」
木刀を拾い、セバスさんに突っ込む。
バシン!
「―――くそっ。」
「まだやりますか?」
「…まいりました…」
くそっ負けた。
「タオルをどうぞ。」
「ありがとうございます。」
「剣に迷いがありますね。なにかお悩みでも?」
「…やっぱセバスさんにはかなわないや。」
「こんな老いぼれでよければ相談に乗りますよ?」
「ありがとうございます。…実は…不安なんです。このままじゃ守りたいものを守れないんじゃないかって。それにせっかく同じグループになってくれてる、二人を俺がこんなんじゃいざと言う時守れないんじゃないかって…俺は…もっと強くなりたいです…」
「そうですか。でも人は簡単に強くはなれません。私もそうでした。でも斷言できることがあります。優くんは必ず強くなりますよ。」
「どうしてですか?このステータスで?」
「ステータスなど関係ありません。要は気持ちの問題です。」
「気持ち?」
「はい。たしかに優くんはステータスはほかの人と比べてひくいです。でも守りたい、という気持ちがあるではありませんか。」
「守りたい…気持ち…」
「はい。強くなりたいのでしょう?ならばその気持ちは忘れてはいけません。その気持ちがあれば必ず強くなれますよ…」
「…守りたい気持ち…そうか。相談に乗ってもらいありがとうございました。セバスさん。」
「いえいえ。これからも応援していますよ。」
「…なんか吹っ切れました。…よーし頑張るぞー!というわけでセバスさん!もう一戦お願いします!」
「いいでしょう!」
こうして俺とセバスさんの特訓は夕食を忘れ、夜遅くまで続いた。
セバスさんとの特訓を終えた俺はベットに橫たわっていた。
「いてて…容赦ねえな、セバスさんは。」
でもセバスさんのおかげで、吹っ切れた。明日も頑張るぞー。
…コンコン
ん?こんな時間に誰だ?
「優くーん、いるー?起きてるー?」
「なっちゃん?起きてるよ?」
「良かったー。さっきの部屋にいなかったからなんかあったのかと思ったよー。っていい?」
「いいよけど」
「お邪魔しまーす。」
「…お邪魔します…」
松山さんもいたのか。
「こんな時間にどうしたの?」
「さっきも來たけどいなかったから…」
「ごめんごめん。ちょっとね…」
「まぁ無事ならいいよ。それよりさっきの話どうするの?」
「さっきの話?」
「ほら、夕食の時の…」
「あー悪い。俺晩飯の時いなかったんだわ。」
「そうなの?どうして?」
「ちょっと特訓をね…」
「もう!夜はちゃんと食べなきゃダメだよ?」
「ごめんって。それでなんの話?」
「…ダンジョン攻略のグループ…」
松山さんがざっくりと述べる。
「ダンジョン攻略?」
「ほら、明後日のダンジョン攻略だよ。」
そう言えば朝メイギスさんがそんなこと言っていた気がする…
「それでね、またグループで行することになって、優くんはどうするのかなー?って。」
「どうするも何もぼっちだが?」
「ならさ、前みたいに一緒に組まない?」
「…前のグループやりやすかった…」
「でも足でまといにならないか?俺。」
「そんなことないよ。優くん頼りになるから。」
「でも天城あたりがまたうるさくないか?」
「…そこは何とかする…藤山君が…」
「俺かよ!」
「そこは何とかするとして、組みたいの…ダメ?」
上目遣いで聞いてきたら斷れないだろ…
「よ、よろこんで。」
「やったー。よろしくね?」
「…よろしく…」
「ああ、よろしく。」
はぁ何も起きないといいが…
こうしてチーム藤山が再集結したのだった。
王室
「明後日のダンジョン攻略のときに行を起こします。分かっていますね?セバス。」
「はい。仰せのままに。」
「…いよいよですね。無能はあるべき所に帰らなくては。ふふふ」
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もうしで俺TUEEEEが見られると思います。
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