《腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが》16話 ロキア帝國にて
ロキア帝國北部の森。
「ねえユウ?今日はここで寢るとしても明日はどうするつもりなの?」
「ん?…ああ、明日はロキア帝國にって取り敢えず素材を売る。そんで宿をとる。」
「でもどうやってるつもりなの?」
「簡単だ。忍び込むんだよ。」
「本気?無茶よ。あの警備の中忍び込むなんて。」
「正面からはんないぞ?壁を登る。」
「何言ってんの!何メートルあると思ってるの?」
「…まあなんとかなるっしょ。」
「…ユウ…あのねぇ。はぁもういいわ…明日考えましょう…私はそろそろ寢る。おやすみなさいユウ。」
「ああ、おやすみ。」
隣にはミーシェが寢ている。
「……」
ヤバい張してきた…
「…んっ…んん」
きゃあ!なんてっぽい聲!理が…
「ん…お姉…ちゃん」
夢を見てるのか。うなされてるな…
「1人に…しないで…」
「…大丈夫…ミーシェは1人じゃねぇよ…」
ミーシェの頬の涙を拭い、頭をでておく。
くっ!寢てる時しかこんなことが出來ないなんて俺もヘタレだな…
「スースー」
心地よい寢息に変わった。
「…さて、俺もそろそろ寢るかな…」
「…い、優くーん」
なんだ?
「優くんってば!」
「は!…ここは…」
「や!優くん。また會ったね。」
「自稱神…」
「だから自稱じゃ…これ毎回やるの?」
「冗談だ。それで?何の用だ?」
「なんの用って…用事があるのは君の方だろ?」
「どういう事だ?」
「だって神託は君が困っている時にしか與えれないもん。何か困り事があるんでしょ?優くん。ゆっくりしていってよ。」
「…ああ。」
「面白いことになってるね〜ほんとに君は期待以上だよ。復讐神と手を組むなんてね〜。」
「…そういえば俺は魔神を復活させるぞ?お前はそれでもいいのか?」
「その時はその時さ。僕が最善だと思う行をするよ。」
「つまり場合によっては敵になる…てことか?」
「ふふふ、どうだろうね〜?僕は面白ければそれでいいんだよ。」
「…面白ければ…か。お前らしいな。」
「ふふ。それよりもどうするの?本當に何も無いなら返してあげるけど?」
「思い出した…ロキア帝國にるための道かなんかをくれよ。」
「…神託はそれでいいんデスね?」
「ああ」
「では神託を授けマァス。」
「喋り方ムカつくからやめろクソガキ。」
「な!ガキじゃないよ!僕は君より何年も…「わーったわーったよ。いちいちうるさいガキだな…」」
「…君、絶対分かってないよね?…もういいや。それよりも僕が君にあげるのはこれ!ファルコンの杖です。」
「ファルコンの杖…?なんか強そうだな…」
「戦闘目的じゃないよ?これを使えば一時的に空を飛べちゃう僕が作った便利グッズなのだー!パチパチパチ。」
「なるほど…これで壁を飛び超えればいいわけか…」
「まあ使い方は君次第だね。」
「…ありがとよ。」
「どういたしまして!じゃっ!まったねー!」
「おう。」
目が覚めた。
なんだ?腕にじるらかい―――はっ!もしや…
ミーシェの……………おっ〇いか!神様…ありがとう…クソガキとか言ってごめんなさい。さあご堪能するかな。
思い切って目を開ける。
そこには夢のような景が広がっていた。
…そう、悪夢のような景が…
なんじゃこりゃー!
腕に當たっていたのは大きなスライムだった。
「………てめぇ…俺の夢を奪いやがって…許さーん!」
そんなことをやっているうちにミーシェが目を覚ます。
「ふあー…んん…おはよユウ。」
「ああおはようミーシェ。よく眠れたか?」
「うん…何かあった?」
「ああ俺の夢の邪魔をしたスライムを粛清しただけだ。」
「粛清?まあいいわ。…それは何?」
気づくと俺は手にファルコンの杖を手に持っていた。
「あ、ああこれはファルコンの杖って言ってな。空を飛べちゃう便利な道らしい。」
「なんでユウがそんなものを持ってるの?らしい?」
「ま、まあ々とな。」
「ふーん。でもそれがあればロキアにれるじゃない!」
「ああ。早速行こう。」
「そうね!」
「お、思ったより高いな〜大丈夫かな?」
「なんとかなるだろ。」
「ほんとに?…私高いとこ苦手だよ?」
「…こういう所もポンコツだな。お前。」
「うぅ…だって…」
「まあ、任せとけって。…よっと…」
「きゃあ!…ちょっとユウ!何するの下ろして!」
「何ってお姫様抱っこだろ?」
「何でこんな…は、ほずかしいよ…」
「大丈夫!ミーシェは恥ずかしがってる時が…」
ファルコンの杖に魔力を込める。
「一番可い!」
「え?」
勢いよく空に飛び上がった。
「いやーーーー!」
これは…なかなか速いな…それよりも…その…
ミーシェの…が…當たってます…幸せ…
「下ろして〜」
じたばたと暴れるミーシェ。
「馬鹿、暴れると落ちるぞ?大丈夫だ。目を開けてごらん。」
「んー…」
ゆっくりと目を開ける。
「わぁー…綺麗…」
「ちょうど朝日が昇る時間だな。」
壁の上に降りて朝日を眺める。
「…あの…ユウ?そろそろ下ろしてくれると…恥ずかしい…」
「あ、ああ悪い。」
「…さっきの…どういう意味?」
「さっきの?」
「…ほら、恥ずかしがってる時がどうのこうのって。」
「あ、あーあれはなんでもないよ?」
「そう?」
「ああ、降りようか。」
「…」
「どうした?」
「降りるの…怖い…」
「…しょうがねえな。ほらっ來いよ。ポンコツの神様?」
「ポ、ポンコツ言うな!」
「ははは…」
またミーシェをお姫様抱っこしてあげた。
「さてと著いたはいいが宿はどこだろうか…」
「私こういう時はここの人に聞くのがいいと思うわ。」
「それもそだな。」
なるべく優しそうな人にしよう。
「すいません宿を探しているのですが…ここに來たばかりで土地がなくて…出來れば案していただきませんか?」
優しそうなおじさんに話しかける。
「宿かい?それならこの道をまっすぐ行って左だよ。」
「ありがとうございます。行こうミーシェ。」
「うん!」
「いらっしゃいませー!一人につき1泊銀貨2枚になります。」
「あ、それよりも先に素材を売らなきゃ…すいません。どこか魔の素材を売れるところを知りませんか?」
「それでしたら冒険者ギルドで換金できますよ。ギルドは當店の目の前にございます。」
「ありがとうございます。行こうか。」
なんかギルドって張するよな…絡まれたりしないか心配だ。
ギルドのドアを開ける。
「いらっしゃいませー!依頼でしたら左窓口に、換金でしたら右窓口にお願いしまーす。」
「だいぶ賑やかだな。」
「そうね。」
「離れるなよ。」
「うん。」
まあ今までテンプレは回収してこなかったわけだしここでも流石に絡まれることは…「おい兄ちゃん。そのを置いていきな。」
「…」
「あ?ビビって聲も出ねぇか?ああ?」
「な、」
「ああ?」
「なんでこんな時だけテンプレ回収するんだよ!!」
そんな怒りを込めて思い切りぶん毆ってしまった。
「ギエピー!」
ドガーン!!!!!!!!!
「…あ、やべ…」
どうしよう。なんかギエピーとか言って飛んでっちゃった。
「お、お客様…」
「あ、魔の素材を売りに來たんですが…ははは…」
「み、右窓口になります…」
「は、ははは…弁償します…」
「はい。」
「まずは売ってもいいですか?」
「はぁ…」
「これ全部です。」
ドサドサー
ミーシェのアイテムボックスにあった素材全部を出そうとする。
「ちょ、ちょっと待ってください!」
「はい?」
「數が多いので…奧の部屋へご案致します。」
「あ、はい。」
案された部屋には一人の男が座っていた。
「おう。話は聞いたぜ。俺はここのギルドマスターのガレンだ。」
「ユウです。」
「それで、早速見せてくれ。」
「はい。」
素材を全部並べた。
「…見たことねえのが多いな…どこで手にれた?」
「えーと確か…最果ての窟です。」
「なっ!なんだって?最果ての窟にいったのか?!」
「?はい…」
「1人でか?」
「ミーシェと二人です。」
「本當か?二人ってのは流石に…こ、これはブラッドウルフの牙じゃねえか!お前が倒したのか?」
「はい。群れで襲ってきたので…」
「むっ、群れだと!?」
「?はい。」
「S級の群れを二人で…」
ていうか一人か…
「それで…いくらになりますかね?」
「悪いが今はまだ用意出來ん。明日また來てくれ。」
「でも…それだと今日の宿に困るんですが。」
「1泊分渡そう。」
「ありがとうございます。」
そう言って銀貨を二枚もらった。
「ではまた明日來ます。」
「待ってくれ!お前は冒険者か?」
「いえ。違いますよ?」
「なら冒険者になるつもりは?」
「今のところないですね…予定もないです。」
隠蔽ができるとはいえステータスを見せるのは避けたいところだ。
「…そうか。気が変わったらいつでも來てくれ。」
「分かりました。あと弁償は後日でもいいでしょうか?」
「ああそれは気にしなくていい。あのバカ冒険者にはらわせるからな。」
「そうですか。ありがとうございます。では失禮します。」
「ねえユウ?殘りの時間どうするの?」
「殘りの時間は寶玉についての報収集でもするかな」
「!そうね!そうしましょ!」
こうして聞き回った結果分かったのは寶玉は城の地下にあることと、近いうちにピルーク王國に運ばれるということだった。
「早めに壊さないとな…」
「そうね。」
「さあ、もう遅いし宿に戻るとするか。」
「うん。」
「いらっしゃいませー!1泊一人銀貨二枚になりまーす。」
「あ。」
「どうしたの?ユウ。」
「一人分しか貰ってないや…」
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