僕と雪が、たわいもないことを話しながら歩いているときのこと。僕たちは橫斷歩道に差し掛かり、青信號になったから渡ろうとした。そのとき、僕はふと、何かに気を取られた。今となっては何に気を取られたかはおぼえていないが、そこで僕はし立ち止まった、そうして開いた、雪との間の約5歩、だからこそ気づいた、差點に高速で走ってくる一臺のトラックに。

このままでは雪がトラックに、そんな思考が頭に瞬時に駆け巡った。それと同時には雪に向かっていていた。そうして僕は雪を歩道へ突き飛ばした。そのことに安堵するよりも前に僕のに、鈍い衝撃が走った。次にじたのは、永遠に続くともじられる浮遊と、まだ、狀況が理解できていないのかどこか呆然とした彼の顔だった。長い空の旅も終わり地面に落ちたようだがもう、あまり痛みをじなかった。

ようやく狀況に頭が追いついたのか僕に駆け寄る彼、そして集まる野次馬。涙で顔をぐちゃぐちゃにした彼が僕に何か言ってきているようだが僕にはもう聞き取れなかった。パッと見たじ、彼にはこれといった怪我はないようだ、よ・かっ・・・た。

僕は未だにそこにいるであろう彼をしでも安心させるため、最後の力を振り絞って笑顔を見せた。正直、どうなるかはわからないが、僕の死にいつまでも囚われないことを祈りたい。そうしているとから何かが抜けるような気がした。これが死というものなのだろうか？まだしにたくなかったなぁ、なんていう考えも、徐々に薄れ僕の意識は、闇に溶け消えてしまった、はずだった。