今僕は、トロイ伯爵と、エリアスさんと、ともに馬車に揺られている。あ、あれ、一緒に行くって騎士たちと共にって意味じゃなかったのか。そのように考えていると、伯爵様が

「君が僕らを助けてくれたんだね。禮を言う、ありがとう。」

「い、いえ、それほどのことでは、それに、先ほどエリアス様にもお禮を言われましたので」

そう言うと、エリアスさんは、不満そうな顔で、

「ユウさん！わたしのことはエリアスって呼んでって言ったじゃない、それに他人行儀な話し方はやめて。」

「いや、でも・・・」

「ほら、エリアスですよ。エ、リ、ア、ス」

「わかりま、・・・わかったよエリアス、その代わり僕のこともユウって呼んでね」

「わかったわ、ユウ」

という會話をしていると、エリアスの隣から視線が。みると、トロイ伯爵がニヤニヤしながら見ていた。

「な、なんですか」

「いや〜、べつに〜、エリアスに、仲のいい男の子がねぇ。彼のどこを気にったんだい？」

すると、エリアスは、顔を真っ赤にしながら

「べ、別にそんなんじゃないから。勘違いしないで」

と答えた。なんの話だろうか？