《異世界に召喚された殺し屋は自由に生きる》163話 思いがけない出會い
靜香たちとの話し合い暴力により、俺は異世界に殘って全力で力を貸すことにした。
しかし、敵の全貌が見えていないので、何をすればいいのか決まっていない。
だから、俺は気分転換に城下町を散歩することにした。
「ここに來んのも久しぶりだなぁ」
前に來た時は、確か魔王軍に襲われたんだったよな。
そんで、魔王がミーシャたちに手を出そうとしたから、ブチ切れて殺っちゃったんだっけ。
ふっ.......あの頃は若かったから、かなり沸點が低かった.......しかし、今ではちょっとやそっとじゃキレないのだ!俺も長しているのだよ。
そんなことを考えながら、屋臺が立ち並ぶ大通を歩いて行く。
相変わらず、この街は沢山の人で賑わっており、笑顔で溢れていた。
あの時、魔王軍と戦わなかったら、この景を見ることは葉わなかっただろう.......。
なんて思ってはみたが大した達も無いし、適當に遊んで気付いたら敵が全滅してたというじだった。
昔のことを思い出していたら、図太い聲が周辺に響いてきた。
聲の元の方に目を向けてみると、三人組の大男が小柄なを囲っている。
「お嬢ちゃん、俺らと良いことして遊ぼうぜぇ.......ぐへへ」
「オラのテクニックは凄いって評判なんだ。し味わってきたらどうだい?」
「デュフフ.......僕ちんのエクスカリバーは大きいから絶対に満足させられるぞ!」
ナンパのようだ.......しかも、しずつ容が下品になってきている。
周りの人たちは関わりたくないのか、見て見ぬふりをして避けており、よく見てみると三人組の足元には冒険者らしき人たちが倒れていた。
止めようとしたところで返り討ちにあったのだろう。
ほっといても後から憲兵が來るだろうから、俺が見逃しても問題ないだろうが、それなりに強そうなので、周りに被害でる可能がある。
だから、下手くそなナンパを止めることにした。
「君たち.......嫌がってるの子を無理やり連れていこうとするのは、紳士のすることじゃないと思うよ?早く去りたまえ」
出來るだけ穏便に.......そう、誰が見ても平和的解決になるよう相手を刺激せずに、穏やかな口調で言う。
しかし、何故か三人組の男はブルブルと顔を真っ青にしながら、俺の顔を凝視していた。
「こらこら.......人の顔をガン見するなんて禮儀がなっていないんじゃないか?俺は紳士だから直ぐに目の前から消えるのなら見逃してやるよ」
と言って、"エクスカリバー君"の肩を軽く叩く。
「ギィヤァァァ!!」
「おっと.......すまない。ついうっかり肩の骨を砕いてしまったよ!ハッハッハっ!本當にすまないねぇ!」
俺は肩を砕いてしまったことへの謝罪を心から送りながら、また相手の肩を叩く。
叩く度に何かが砕ける音が聞こえてくるが、きっと気の所為だろう。
「よしっ。とにかく、嫌がっているの子を無理やり連れていこうとするんじゃないぞ!分かったな?」
俺は満面の笑みで注意した。
そして、三人組の男たちはダッシュで、どこかへ行ってしまうのだった。
「やぁ、お嬢さん.......もう悪い男たちはいなくなったから怖がる必要は無い.......よ?」
俺は爽やかな笑みを浮かべて、の方へ振り向く。
しかし、俺は言葉に詰まってしまう。
「ゆ.......き?」
そのは茶髪のショートカットにし赤みがかった瞳、しかし薄暗い雰囲気を纏っており、自分の記憶の中の活発なとは似ても似つかない。
「.......何故、私の名前を知っているの?」
「.......ん?あ、あぁ.......あまりにもしいだったものだから、うっかり【鑑定】が発してしまったよ。すまなかったね」
噓ではない。
顔を見たあと反的に【鑑定】を使って、相手の報を調べた。
.......あまり期待していなかったが、全くの別人だということが分かって、しだけ気を落としてしまう。
「うん。見られても困るものは無いから別に構わない」
「そっか」
「うん」
んー.......なんか気まずいぞ。
俺の馴染をし長させたようなと無言で見つめ合うのは、なんかムズムズする。
「.......助けてくれてありがとう」
「お、おう!あんくらいおやすい用だ!」
「もしかして、君もナンパ目的で私に話しかけたの?」
赤みがかった瞳を持つは俺の目をじっと見つめ、相手の真意を探ろうとしていた。
「ふっ.......なわけないだろう。俺は困っているを助けられずにはいられないのさっ」
片手を腰に當てて、前髪をフサっと払いながら適當なことを言う。
張してんのか?.......俺らしくもない。
「そう、それじゃあ」
と言って、は手を振って何処かへ去ろうとする。
「あ!ちょっと待って!」
「なに?」
「この後、俺とお茶でもどうかな?」
「.......やっぱり、ナンパ?」
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