《継続は魔力なり《無能魔法が便利魔法に》》子供たちを勧します

「おい、ここがどこかも知らないで、馬鹿が一人で來たぞ」

「本當、馬鹿だな。お前、ここがスラムだってことを知らないのか? お前みたいな子供がここに來たら、ダメだろ?」

「いや、どう見てもお前たちの方が年下だろ……」

現在、俺はスラムにて、ニヤニヤと笑われながら年たちに囲まれていた……。

狙い通りだけど、なんかな……。

孤児院の準備も終わった俺は、肝心の孤児たちを呼び込むことにした。

それで、十分前くらいに孤児たちを探す為にスラムにったら……もう向こうからやって來てくれた、ってわけだ。

「本當、探す手間が省けて良かったよ。君たち、孤児院に來ない?」

いや~見つけるのに時間かかるかな? とか思っていたけど、案外すぐに見つかるもんだね。

その分、治安が悪いことだから、嬉しくは無いけどね。

「はあ? 何を言っているんだこいつ? なんかこいつ、気持ち悪いから、さっさとボコさない?」

「ああ、そうだな。よし、ボコボコだ!」

俺がせっかく優しく話しかけているというのに、年たちが問答無用で毆り掛かってきた。

はあ、なるべく平和的な渉をしたいんだけどな……。

「おいおい、すぐに手を出すなんてダメじゃないか。これは一回、痛い目にあった方がいいかな?」

とりあえず、口で脅してみた。

「さっきからぶつぶつと獨り言を言って気持ち悪いんだよ」

獨り言じゃないし! お前らが俺の話を聞かないから獨り言になってるんだろ!

と、文句を言いたかったんだが、リーダーらしき年が一番に毆り掛かって來た。

「それは悪かったね。君たちをどうやって勧しようか考えていたんだよ」

君たち、普通に説明しても簡単に了承してくれそうにないじゃん?

そんなことを思いながら、仕方ないからリーダーらしき年の腹にカウンターを優・し・く・れた。

「グハ!」

年は、腹を抑えて倒れた。

うん、し大人しくしていようか。

「はい、次!」

リーダーらしき年を倒した俺は大きな聲を出して、他の子供たちを威圧した。

「こ、こいつ、強いぞ!」

「ど、どうする? 逃げる?」

「逃がさん!」

おいおい、逃げられたらまた探さないといけないだろ!

俺は慌てて、逃げようとした年たちを優・し・く・足止めをした。

「くそ……。お前、どうしてそんなに強いんだよ!」

全員が腹を抑えながら倒れている中、リーダーらしき年が腹から聲を振り絞るように問い掛けてきた。

「さあね。それより君たち、孤児院に來ないか?」

「お前、さっきもそんなことを言っていたよな……。孤児院なんて、どこにあるんだよ」

お、興味を持ってくれたみたいだ。

「俺が新しくこの街に造ったんだよ。ただ、肝心の子供がまだいないんだ」

「お前が造った? お前は一、何者なんだ……?」

「さあね。それより、どうするの? 正直、ここで生活し続けるのは大変でしょ?」

見たじ、著ている服もボロボロだし、し痩せ気味で栄養が足りていないようだ。

どう見ても、長生き出來そうな見た目はしていない。

「ああ、大変だよ。こうして、人から奪い取らないと生きていけないし、俺たちも襲われる危険もあるからな」

やっぱりね。それじゃあ、話が続けやすいな。

「そうか。それなら、孤児院で生活することをお勧めするよ。ちゃんとした栄養も取れるし、溫かいベッドで寢ることも出來る。それに加えて、勉強を教えて貰える」

「勉強……? そんな、何の役に立つんだ?」

まあ、ここで生活していたらわかんないよね。

「役に立つどころじゃないよ。生きていくのに絶対必要な力だよ。結局、頭が良くなければ、孤児のお前たちに仕事なんて回って來ない。例え、冒険者になったとしても、すぐに騙されて奴隷にでもされてしまうだろうよ」

世間知らずの人を騙すなんて、本當に簡単だからな。

「そ、そうなのか?」

「ああ、そうだ。俺は、悪い人に騙されて奴隷にされてしまった人を何人も見たことがある。お前たちも、このままだとなってしまうだろうよ」

「そ、そんな……」

俺の言葉に、年たちは不安そうな顔つきになった。

「さあ、どうする? 今なら、魔法や剣も教えて貰えるぞ」

「魔法も教えて貰えるの!?」

そんなに魔法に反応するか? いや、普通か。

最近、魔法は生活の一部みたいになっているけど、庶民は魔法を習う事すら出來ないんだった。

「そうだ。魔法の先生がたくさんいるぞ。それで、どうする?」

頼む、承諾してくれない?

「お前を信用していいのか?」

まあ、騙されて奴隷になるなんて言ってしまったらそうなるよな……。

「いいとも。と、言っても信じて貰えないよな? それじゃあ、リーダーの君が俺と様子を見てから決めるのはどう?」

孤児院で生活するかどうかは、その後に決めてもらえればいい。

「わ、わかった。俺を連れて行け!」

「ビル、本気か?」

リーダーらしき年が立ち上がると、他の年たちがすぐに年のことを止めようとした。

「ああ、どうせ。このままでも、こいつから逃げることは出來ないだろ?」

「で、でも……。お前、キャシーはどうするんだよ?」

キャシー? 彼か妹がいるのか?

そういえば、の子が見當たらないな。

「俺が帰って來られなかったら、お前たちに任せる。そん時は、俺の代わりに謝っておいてくれ」

そう言って、ビルは俺のところまで歩いて來た。

「おい、噓だろ! ビル!」

他の年たちはまだ起き上がれないので、必死に聲だけでビルを止めようとした。

なんか……俺、悪役みたいになってるぞ……。

先に襲って來たのは君たちだよ?

「そんなに心配する必要ないって。ちゃんと戻って來るから。それじゃあ、ここで待ってろよ?」

一応、皆のことを落ち著かせてから、俺は孤児院に向けて転移した。

「よし、著いた。ここが、これからお前たちが暮らす場所だ」

孤児院の庭に転移して來た俺は、ビルに建の紹介をした。

「う、噓だろ? 一瞬で場所が移した? ほ、本當、お前は何者なんだ?」

まあ、俺のことも知らないんだし、転移のことも知らなくて當然だよね。

「まあ、そんなことはどうでもいいじゃないか。それより、建を見た印象はどう?」

「えっと……。こんなに大きな家、初めて見た」

そうだろうよ。この街で、城の次に大きな建なんだからね。

「これからたくさんの人がここで暮らすからね。大きくないと仕方ないんだ。それじゃあ、中にろうか」

そんなことを言いながら、俺はビルと一緒に屋敷の中にった。

「まず、一階から説明していこう。最初の部屋は、図書室だ。ここにある本なら、好きに取って読んでいい」

元々応接室だった部屋で、俺が創造した本棚には、帝都で買い占めた様々な本が並べられている。

「本? 俺、文字なんて読めないぞ」

そういえば、そうだったな。本は必要なかったかな?

まあ、そのうち読めるようになるでしょ。

「それじゃあ、勉強して覚えるんだな。読書は楽しいぞ~」

「わ、わかった」

「そしてここが、君たちが食事をする食堂だ。毎日三食出てくるぞ」

大きな食堂を見せながら、そんなことをビルに向けて説明した。

「三食も?」

「そうだよ。遠慮せずに食べていい。次が風呂だ。ここで毎日を洗える」

うん、これだけ広かったら、たくさんの人がっても大丈夫だろう。

「風呂まであるんだ……」

「それと、ここから先はここで働いている人たちの部屋だから、子供は立ち止だ」

メイドたちの部屋がある區域の前で、ビルに言い聞かせた。

「ここで働いている人たち? さっきから、すれ違うの人たちのことか?」

「そうだよ。彼たちが、これからお前たちの面倒を見てくれる。それじゃあ、二階に行くぞ」

一階の説明が終わったので、俺たちは二階に移した。

二階にあるのは、子供たちが寢る場所だ。

「ここが、お前たちが寢る場所だ」

「ほ、本當にベッドだ……」

うん、外で寢ている君たちからしたら、二段ベッドでも寢心地は激ものだろうよ。

「そうだ。それじゃあ、次の部屋に行くぞ」

「ここは、自由に遊べる部屋だ。ここにあるは自由に使っていい」

積み木やボールなどの遊び道を指さしながら、俺はビルに説明した。

「これは……キャシーが喜びそうだな」

ビルは、ぬいぐるみを見ながら、嬉しそうに笑った。

もしかするとキャシーって、妹なのかもな。

そんなことを思いながら、俺は最後の部屋に案した。

「そして、ここが勉強する場所だ。ここで、たくさんのことを學べ」

「ここで勉強をするのか……。わかった。これで、終わり?」

「ああ、そうだ。後は、この広い庭で自由に遊んでいい。それじゃあ、戻るぞ」

そんなことを言って、俺は元いた場所に転移した。

「うわ!」

戻ってくると、年たちは驚いた聲を出した。

「驚かせてしまってごめんね。で、ビル。俺のことを信用してくれるかな?」

お願い、信用してくれ! 信用してくれなかったら無理やり孤児院に連れて行かないといけないんだ!

「ああ、信用する。これから、世話になるよ」

良かった~~。

「それは良かった。それじゃあ、行こうか」

よし、この調子でどんどん勧していくぞ!

「待ってくれ! 俺たちには妹や弟がいるんだ」

俺が次のことを考えていると、ビルがそんなことを言ってきた。

あ、忘れていた。キャシーちゃんだよね?

「ああ、そうだった。それじゃあ、君たちの兄弟がいるところに案してくれ」

まとめて転移した方が楽だからね。

「わかった。こっちだ」

それから、ビルにスラムを案して貰った。

中に思ったんだが、道端で生活している子供が思っていた以上に多い……。

後で勧しないとだな。

そして、ビルたちが生活している場所に到著した。

「あ、兄ちゃんたちが帰って來た!」

到著すると、四、五歳くらいの子供たちがビルたちに駆け寄って來た。

「兄ちゃ~ん!」

ビルも、キャシーちゃんらしき子に抱きつかれていた。

「ただいま」

「おかえり。後ろにいる人は誰? 新しい仲間?」

「まあ、そんなもんだよ。新しいアジトを提供してくれるんだとよ」

アジト? まあ、間違っていないか。

「え? また、引っ越し?」

「そうだな。でも、これで最後の引っ越しだよ」

うん、孤児院なら大人になるまで出ていく必要はないからね。

「そうなの? やったー!!」

い妹だな。俺、弟も妹もいなかったから、し羨ましいかも。

「それじゃあ、いいか?」

「ああ、いいぞ」

「それじゃあ全員、俺に捕まって」

俺は皆を連れて孤児院に転移した。

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