《狂的ロマンス〜孤高の若頭の狂気めいた執著〜》鳥籠から出るために⑬*
ところどころ不可解な言葉も混ざってはいたが、雰囲気からなんとなく嫌な予めいたものをじてしまう。
桜の背中をゾクゾクとした覚が這い上がっていく。
だがそれらは恐怖心からではない。
期待に満ちたが武者震いを起こしたのだ。
尊にメチャクチャに抱いてもらえるかもしれない。
尊に興味を持ってもらえたことが嬉しいという気持ちだってある。
そこに不安がないと言えば噓になる。
けれどどうしてだろう。
初対面であるはずの尊に、なぜか懐かしさを覚えてしまったときと同じように、尊にならどうされてもいいとさえ思ってしまっている。
尊の言葉通り、メチャクチャに抱かれたら、尊にしでも近づくことができるかもしれない。
尊のことをもっともっと知りたい。
そんな想いがどんどん膨らんでいく。
ーーこれってやっぱり、尊さんのことを……。
そこまで考えて桜はそっと心に蓋をする。
この人は、『飽きるまで傍に置いてください』『お願い、ひとりにしないで』そう言って縋りついた自分の言葉にただ応えてくれているに過ぎない。
それなのに、こんなを抱いてしまったら、辛くなるだけに違いない。
きっと尊にも煩わしい思いをさせることになる。
そうなれば、傍になんて置いてなどくれないだろう。
そう思った途端に、がキューッと切ないぐらいに締めつけられる。
気づけば頬には、生ぬるい雫が流れ落ちるがして、それが涙だと認識した剎那。頬に尊の手が差しのべられていた。
そうっと頬を濡らす涙をなぞるようにして、優しく拭う尊の指のが途轍もなく心地いい。
為すなくぼんやりと尊のことを見つめていることしかできないでいた。
そこに無表を決め込んだ尊が淡々と問い掛けてくる。
「俺の言葉が怖かったからか?」
「違います。尊さんにメチャクチャに抱いてもらえるんだ、って思ったら、勝手に出ちゃーーんんッ!?」
桜が最後まで応えきらないうちに、その聲は途絶えてしまう。
いきなり覆い被さってきた尊により、桜のは言葉もろとも噛みつくようにして、強引に奪い去られていたからだ。
先程までの優しいキスとはまるで違っていた。深くて激しい大人のキス。
我が顔で強引に捩じ込んできた舌で驚きを隠せずにいる桜の舌を搦めとる。
尊の熱くねっとりとした舌で舌の表面を幾度もられたり、強く吸引されるうち、桜のからくたりと力が抜けていく。
しばらくして、桜のから完全に力が抜けふにゃった頃。ようやくキスから開放された。
同時に、桜のから離れていく尊に、言いようのない寂しさを覚えてしまう。
桜は、それをの奧に抑え込み、涙で歪んだ視界に映り込む尊の姿をぼんやりと見遣っていた。
何度か瞬きしているうちしずつクリアになっていく視界。
そこに、たった今、黒いワイシャツをぎ捨てた尊の細ながらに鍛え上げられた半が姿を現した瞬間、瞠目した桜は思わず息を呑んでしまっていた。
なぜなら、尊のには、極道者の証である、刺青が描かれていたからだ。
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