《狂的ロマンス〜孤高の若頭の狂気めいた執著〜》ヤクザと政略結婚!?①
尊から衝撃的な言葉をお見舞いされてから、かれこれ四時間が経過した頃。高級料亭から連れ出されたとき同様、黒塗りの高級車に乗せられ、揺られること數十分。時刻は午後一時をし過ぎた頃だろうか。桜は住み慣れた天澤家の豪華絢爛な數寄屋造りの母屋へと舞い戻っていた。
しかし家に帰ってきたというわけではない。
この家から出るため、尊の嫁となるためである。
住み慣れたといっても、特に思いれも著もない。
両親の顔を見ていると、昨日の見合いの席でのことを思い出してしまう。自分がただの駒としてしか扱われてこなかったことを改めて突きつけられているようだ。
なんともいたたまれない気持ちになってくる。
尊の言葉には驚いたが、あの後。
『そうでもしないと、あの家から出られないんじゃないのか? それに、俺にはなんのメリットもないからな。お前のことを利用させてもらうことにした。言っておくが拒否権はないぞ。俺の傍に置いてくれと縋ってきたのは、お前だからな』
そう言われてしまうと、返す言葉などなかった。
尊は、誰もが知る今をときめくIT企業の経営者であると同時に、極道組織の若頭だ。
そうと知りながら尊に縋ってしまったのは、自分だ。
尊にとって、自分はただの駒としてしか価値がないのだからしょうがない。
だったら尊の言う通り、これからは家ではなく、尊の駒としての役割を果たさなければならない。
だが不思議と、絶はなかった。
これまでのように、この天澤家でいるよりも、尊の傍にいられることのほうがずっといい。
尊になら、駒にされようとも、傍に置いて貰えることがどうしようもなく嬉しいとさえ思ってしまっているほどだ。
けれども、なによりも清風を盛り立てて行くことと、世間や面ばかり気にしている両親、特に継母である薫が快く了承するとは思えないでいた。
豪華絢爛な大広間で、座卓を挾み相対している両親を前に、尊の隣に座している桜の心を知ってか知らずか。
尊が不意に、膝上で拳をギュッと握り締めていた桜の手を優しくけれどしっかりと、大きな手で包み込んでくれるのだった。
一瞬、微かにビクッと肩を跳ねさせてしまった桜が俯けていた顔をあげるも、座卓の下だったことで周りからは見えていないようで。ホッとをで下ろす。
ちょうどそこに、尊からここに來た用件を聞かされた薫から、戸いながらも警戒心を剝き出しにした、刺々しい大きな聲が飛び出した。
「あの、それはどういうことでしょうか? 昨日ご連絡いただいて、桜さんを預かってくださっているとは伺っておりましたけれど。いきなりそんなことを言われましても」
桜は思わず肩を竦ませる。
けれどまた、尊が包み込んでくれている大きな手でギュッと握り返してくれたことで、張の余り凝り固まっていたから力が抜けていくのだから不思議だ。
きっと怖気づきそうな自分にしっかりしろ、と言っているに過ぎないのだろう。
そんな些細なことでさえも勇気づけられるのだから、我ながら単純だと思う。
いつしか桜は、隣に腰を據えを張り堂々としている尊に倣って、背筋をしゃんとばし、しっかりと前を見據えていた。
もう後戻りはできない。そう覚悟を決めて。
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