《世界最強が転生時にさらに強くなったそうです》帰宅

今日は、隣國から帰る日。

俺たちは、朝ゆっくりと過ごし晝からこの街を出た。

レイは、馬車が初めてなので最初は、はしゃいでいたが次第におが痛くなったと言って今は、俺の膝の上で座っている。

ソラもレイと同じようにはしゃいでいた。だが、すぐに飽きたらしく今は、俺の隣で丸まって眠っている。

「パパ~、いつパパのいた街に著くの~?」

「う~ん、そうだな。あと、5日くらいかな。」

この馬車の旅を始めて今は、2日経った。王都までは、1週間くらいかかるので5日くらいであっているはずだ。

「あと五日か~、長いな~。」

レイは、もう、旅に飽きたらしく退屈していた。

まだ魔も出てないので、俺もすごい退屈だ。

「なんかすることってないかな~。」

「シン様、さすがに馬車の中では何もできませんよ。」

「まぁ、確かにそうなんだよね。でも、暇すぎるな。」

「そうですね~。」

ほんとに暇だ!

あぁ、かしてぇな~!

お!よし!きた!

《敵知》に反応があったぞ!

あれ?でも、魔の気配じゃないな。

「陛下!前方より盜賊と思われる者達がおられます!」

「そうか、分かった。數は何人なんだ?」

「約30人ほどと思われます!」

「30人か、結構多いな。だが、うちの騎士の方が多いだろう。全員であたりすぐに全滅させよ!」

「グレイさん、さすがに殺すのは避けてもらえませんか?」

「ん?何故だ?」

「レイがいますので。まだ小さいので人殺しは、あまり見せたくありません。」

「そうか、だが殺さずとなると結構大変だからな。相手は、こちらを殺す気で來ているからな。」

「それなら、俺が1人でやります!」

「分かった、なら頼めるかね?」

「はい!」

そう言って俺は、馬車を降り、盜賊らしき者たちがいる場所に向かった。

「おい!坊主!金目のものと、を置いけ!」

盜賊のリーダーらしき者がそう言ってきた。

「嫌だ、と言ったらどうする?」

「力ずくでやってやるぜ!」

こいつらは、馬鹿なのだろうか。

馬車を10臺ほど用意していて圧倒的に不利な狀況なのに力ずくって。

「お前ら!!行くぞ!!」

「「「おぉーー!!!」」」

どうやらこいつは、馬鹿の集団で間違いないらしい。

さて、殺さずに倒すとなるとどうするか。

ん~、あ!いいスキルがあったわ!

《時止め》

そのスキルを使うと俺以外の全てが止まった。

だが、さすがにいつまでも止めていられない。せいぜい頑張って5分が限度だ。

まぁ、5分もあれば十分だけどな。

俺は、《分》のスキルで10人に分かれて盜賊たちを拘束する作業にった。

10人でやったので案外すぐに終わった。

それから俺は、《分》のスキルを解き、そして、《時止め》も解いた。

「……なっ!!なぜいつの間に拘束されてんだ!?おら!そこの坊主!この拘束を解きやがれ!!」

盜賊たちは、一斉にそんなことを言ってきた。

お前らは、盜賊なんだからそんなことを聞いてもらえるでも思っているのだろうか?

思っているのなら重度な馬鹿だな。笑えてくるぜ。

俺は、盜賊たちの言葉に耳を傾けずにグレイさんの元へと行った。

「グレイさん、終わりましたよ。」

「は!?もう終わったのか!?……いや、シン君だからそれくらい出來て當然なんだろう。よし!もう驚かない。」

「ははは~、ところであの盜賊たちどうします?」

「ああ、そうだな。盜賊の數は、30もいるからな。運ぶ手段がないな。」

確かにそうだな。馬車は、全員乗っている狀態でせいぜい全部の馬車に押し詰めてっても10人が限界だろう。

「それなら俺が《ワープ》で王都まで送りましょうか?そっちの方が早く終わりますし。」

「それもそうだな。今回は頼むよ、シン君。」

「はい、分かりました。それでそのまま王都に帰ってもよろしいですか?」

本當のことを言うとそっちの方が本音だ。

「ああ、別に構わないよ。」

よし!

俺は、グレイさんに見えないようにガッツポーズをした。

「それなら私も行ってもよろしいですか、お父様?」

あ、シルフィも逃げようとしている。

「ん?なんでシルフィも行くのかね?」

「え、え~と、それは~、あ!そう!シン様が帰るとなるとレイちゃんも帰るから、ママがいなくなって寂しいかな~って思いまして。」

シルフィ、さすがにその言い訳は、無理があるんじゃないか?

「確かにそうかもな。」

うわ!グレイさん信じちゃったよ!

「そ、それじゃ帰りましょうか、シン様!」

シルフィは、すぐに帰りたいらしく俺を急かせる。

「わ、分かったって。それじゃ、みなさん、さようなら。」

「ああ、またな。」

俺たちは、挨拶をして馬車から降り、盜賊たちと一緒に王都へ《ワープ》した。

そして、すぐに盜賊たちを王城に殘っていた騎士達に任せて俺は、サリィやオリビアたちの元へ行った。

2人は、ちょうど揃っていて、お茶をしていた。

「2人とも、ただいま。」

「サリィちゃん、オリビアさん、ただいま。」

「シンお兄ちゃん!シルフィお姉ちゃん!もう、帰ってきたです!?おかえりです!」

「2人とも帰ってくるの早かったね。おかえり!」

2人は、俺たちを見るととても喜んでくれた。

「ん?それよりもその子たち誰?」

オリビアは、俺の後ろにいたソラとレイのことについて聞いてきた。

「ああ、紹介するよ。このウォーターウルフは、ソラって言うんだ。俺が隣國の森で《テイム》した。」

「シンお兄ちゃん、《テイム》も出來るです!?このウルフ、とっても可いです!!」

サリィは、そう言ってソラを抱えてナデナデしている。

ソラも気持ちいいらしく、目を細めていた。

「そして、こっちの子が邪龍の子供、レイだ。みんな、よろしく頼むぞ!」

「邪龍の子供!?そんな魔を連れていてもいいの!?」

「ああ、大丈夫だ。グレイさんにはもう話はしてあるしな。それにレイは、俺のことを親と思っているんだ。」

「はぁ、親ですか?」

俺は、オリビアとサリィにもう一度レイのことについて話してあげた。

「そんなことがあったんだ。大変だったんだね。」

オリビアは、そう言いながらレイの頭をずっとでている。

「ということでこの2人も俺の大切な家族になったからな。仲良くしてくれよ。」

「はいです!」

「分かったわ!」

「それじゃ俺は、部屋に荷を置きに行ってくるな。」

そう言って俺は、1人で部屋に戻り、レイに買ってあげたものなどを仕舞っていく。

それから一段落して俺たちは、夕食を食べ風呂にり(今回もレイは、シルフィに連れていかれた)、今日は疲れているのですぐに寢ることにした。

今回も何故かシルフィは、俺の部屋のベットでみんなと一緒に寢た。

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