《気になるあの子はヤンキー(♂)だが、裝するとめっちゃタイプでグイグイくる!!!》47 雪隠休憩
2時限目は、英語の授業。
この教師はけっこうまともな方で、勉強してないと出席カードをくれない。
さすがの俺もノートPCはしまい、真面目に授業をけた。
まあリア充グループのミハイル、千鳥ちどり 力りき、花鶴はなづるここあはグースカ寢ていた。
チャイムが鳴り、教師が去る。
尿意をじた俺は、お花を摘みにいざ、お花畑へ!
廊下を歩いていると、制服組のグループが群れをなして行く手を阻む。
邪魔だわ~
このの壁どもが!
「悪いが通してくれないか?」
語気が強まる。
一人の男子が振り返って、俺の顔を覗き込む。
相手の長は180センチ以上ありそうだ。
がたいもよく、筋の鎧でフル裝備。
たぶん、部活のために日曜日だというのに、わざわざ登校する脳筋野郎だな。
「あ? なんか用?」
いきなりケンカ腰だよ。
制服組だからって威圧的なのはよくないと思うぞ、わしは。
「邪魔になっていると言っているんだ」
「あのさ、お前らこそ、俺たち三ツ橋高校の邪魔なんだわ」
両腕を組むと、俺の可らしいお花摘みを止めにるガチムチ野郎。
気がつくと殘りの數人も、俺に睨みをきかせ、何か言いたげだ。
「そうだよ! お前ら一ツ橋高校は、俺らの面汚しだよ」
なに便乗してんだ。
「俺らの校舎だべ? おめー達は遠回りでいくべ?」
どこの出ですか?
「あのな……お前ら。學費は誰が払っている?」
俺は社會人兼高校生だぞ、えっへん。
「「「?」」」
3人共、顔を見つめ合わせると目を丸くしている。
數秒の沈黙のあと、腹を抱えて笑う。
「はっははは! なにいってんだこいつ。親が払うだろ、フツー」
格のいいリーダー的存在のやつは、俺に指までさして笑う。
失禮なやつだ。
人に指をさしていいのは、某裁判のゲームのときだけだぞ。
「お前……いいしているな」
キレるスイッチがってしまった。
「あぁんっ?」
そちら様も同様のようで。
「俺の名は新宮しんぐう 琢人たくと。お前は?」
「タクトだ? オタクみてー」
なにこれ? 毎回、オタクいじりされるの?
名前でウケはとりたくないのに、ゲラゲラ笑ってしゃる。
「あー、ウケるわ。俺の名前は福間ふくま 相馬そうまだぜ」
ニカッと笑う。
悔しいが清潔あるイケメンだな。
長も180センチ以上で格もいい。
がし日焼けしているし、活発そうな男子……ってイメージ。
オラってはいるが、子ウケいいんだろうな、チキショウ!
「福間 相馬か……認識した。改めて言おう。そこをどけ。俺はこの一ツ橋高校の生徒であり、學費は自ら払っているんだ。文句があるなら、癡教師の宗像先生に言え!」
「誰だ、そいつ?」
え? 知らないの?
あの変態教師を、環境型セクハラな生きを。
「宗像むなかた 蘭らん先生だ」
「ハンッ、ババアくせー名前だな」
な、なんてことを! 俺は知らんぞぉ~
「何を言っている? 宗像先生はまだ20代だぞ」
一応、フォローしておく。
「アラサーじゃね? 四捨五したら30代だろ? ババアじゃん、BBAビービーエー」
NO~!
「あっ、センパイ!」
甲高い聲が聞こえた。
制服組の男子もその聲を辿る。
福間たちの背後に、一人のJKが立っていた。
「こんなとこにいたなんて、奇遇ですね♪」
笑顔で駆け寄るJK。
なんだ福間の知り合いか。
「おう、奇遇だな」
嬉しそうに笑う福間。
俺をチラ見して、勝ち誇った顔をしている。
ハイハイ、リア充。ぜろ。
「この前は、よくも私のを見てくれましたね!?」
福間たちを通り過ぎ、俺のを人差し指で突っつくJK。
よく見れば、ボーイッシュなショートカットに校則違反のミニスカ。
こいつは……。
「お前、赤坂あかさか ひなたか?」
「あ、新宮センパイ。また私のこと忘れてたでしょ? ひどーい」
ミハイルくんとアンナちゃんでお腹いっぱいで、あなたという存在を消去していました。
「す、すまん。赤坂……なんか用か?」
「この前のこと、私、忘れませんから!」
「なにを顔を真っ赤にしているんだ? 熱でもあるのか?」
そういうと、の前で拳をつくり、顔を更に赤くする。
「だ、だって私のパ、パ、パ……」
「パンティーだろ?」
ダンッ!
「いってぇ!」
また俺の上履きを汚したな! 暴力JKめ!
「なにをする、赤坂!」
「セクハラ先輩! エッチ! ヘンタイ!」
言葉責めって嫌いじゃありません。
「おい、赤坂。こいつと知り合いか?」
なにやら不機嫌そうな顔で、こっちを眺める福間。
「あ、福間先輩。いたんですか?」
それ一番言っちゃダメなやつ。
「いたよ……ところで、赤坂。今日は部活か?」
「はい、ですよ」
「なあ……ちょっと、いいか?」
「いいですけど?」
赤坂はきょとんした顔で福間を見上げる。
福間が黙って、俺に首で「早くいけ」とサインを出す。
なんじゃ? 口説くんけ?
しゃあないのう、じゃあわしは雪隠せっちん休憩じゃ。
「あっ、新宮先輩! 今度あったら責任とってくださいよ!」
「なにをだよ……」
ため息をついて、俺はその場を離れようとした。
その時だった。
「なあ赤坂、お前……あのオタクにを見られたのか?」
そんな名前じゃねぇ!
「え!? べ、別に。福間先輩には関係ないでしょ……」
歯切れが悪いぞ、赤坂。
まるで俺が盜撮犯みたいじゃないか。
あれは事故だったろ。
「関係ないことないだろ! 俺の可い後輩に……」
可いって告白に近いじゃん、バカじゃん。
不穏な空気が漂う。
俺はその場から去ろうと足を進める。
「だから一ツ橋は嫌いなんだ。生徒もバカ。教師もただのババア」
聞き捨てならなかった。
だが、今日の俺は急いでいた。小説の作も控えている。
くだらない、相手にしてやるべき存在でもない。
リア充の戯言だと言いながらも、歯を食いしばった。
「だーれが、ババアだって?」
肩までびた髪が、窓から流れる風と共に揺れる。
鋭い眼つきは獲を狩る百獣の王のそれと同じだ。
「え? だ、誰だ。あんた?」
そのは長180センチもある福間より背が低いのに、巨人のようにじる。
「私は一ツ橋のババアでBBAビービーエーの宗像 蘭ちゃんだぁ~」
二つの大きなメロンがブルンブルン! キモッ!
不敵な笑みを浮かべている。
こ、こえええ!
聞こえてたんだ。
「ひ、一ツ橋の先生なら、関係ないっしょ?」
「大ありだぁ~ いいだろう、この機會に、みっちりとのすばらしさを教えてやる」
そう言うと宗像先生は、福間の襟元を摑み引きずって連れ去る。
「や、やめてぇぇぇ!」
「うるさい! 黙って私についてこい! 誰が30代はババアだ? は死ぬまでだ、コノヤロー! 校舎でイチャイチャしやがって、クソ野郎が!」
「「「……」」」
沈黙で福間先輩を見捨てる赤坂とモブ男子ども。
「南無阿彌陀仏」
俺は手を合わせて、福間先輩が天國いろんな意味にいけるように祈った。
みんなを救ってくれた、それが福間 相馬!
忘れないぜ、この恩を。
この後、めちゃくちゃお花を摘んだ。
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