まだグラシア領にカインがいた時のことだ。

カインは家庭教師がない日に部屋は本を読んでいる日が多かった。

この前二匹倒しただけでレベル８まで上がり、力強くなったじがした。

一人で外には出させてもらえないので、カインは部屋で悩んでいた。

「そうだ！　すぐに戻ってこれれば森にも行けるかもしれない」

その一言で、長距離瞬間移ロングワープと短距離瞬間移ショートワープが出來上がったのだ。

部屋で裝備を整えて魔法を唱える。

『長距離瞬間移ロングワープ』

視界は一瞬で変わり、いつもミリィとニーナに訓練をつけてもらった城壁外の草むらにカインは立っていた。

「これで森まではすぐに近くだな」

カインは剣を構えて、探査サーチを唱える。

周りに魔力が薄く広く広がっていく。人とは大幅に違う魔力量を持っているおかげなのか一キロ程度まで把握できるようになった。

そのまま森にっていく。

魔の森は、魔素が濃いため、普通の森に比べると魔の數も多いし、強いのが多い。

だからこそグラシア領には冒険者が多くいて賑わっているのだ。冒険者が狩ってきた獲が流通し王都へと流れていくからだ。

「おっ。反応が……。北の方向か、數はかなりいるな」

反応があった方向へカインは向かっていく。向かった先はゴブリンの集落だった。

數は覗いてみたら五十程度集まっていた。革鎧を著て剣を持っている上位種もいた。

剣に魔力を流す。そして一気に駆け抜けていく。剣を一閃するごとにゴブリンの頭がから別れていく。中央の大きな建付近にいる上位種が気づいたようで剣をこちらに向けてくる。

ゴブリンは大きく振りかぶった剣を振ってくる。を駆使し一瞬でを橫にずらし剣を躱す、そしてそのまま剣を振り切る。ゴブリンの右腕がから離れていく。

「グモォォォォォォォ！」

んで右腕を抑えた瞬間にゴブリンの首を切り離す。

そのあとも向かってくるゴブリンを切り裂いていく。無我夢中で剣を振り、気がついた時には集落のゴブリンは全滅していた。

全滅したゴブリンの死の山を見てし合が悪くなった。ゴブリンは子供くらいの人型の魔なのだ。さすがに蔵が飛び散っている狀態を見ていると吐き気を催す。

『気分鎮靜化リラックス』

カインは自分に魔法をかけて落ち著きを取り戻す。

「ふぅ。ゴブリンなら特に問題はないか」

塗られた剣を振り、を落としてから鞘に戻す。小さな剣を取り出し、から魔石を取り出す。魔には魔石がに埋め込まれている。魔の強さによって魔石の大きさが違うのだ。ゴブリンの魔石は小指の爪ほどの大きさだ。集めた魔石はそのままアイテムボックスにれる。

土魔法でを開け、そこにゴブリンをれてから魔法で燃やした。

「これなら、まだいけるな。もうちょっと奧へ行こう」

そう言ってカインはさらに奧に進む。

そのあともオークやオーガの群れを殲滅しながら進んでいく。

戦う度にカインは力がみなぎるのをじている。

森の奧へ進んでいくと、大きな魔力の塊をじることができた。

「今までとは違った魔力だな。ちょっと見にいこうか」

大きな魔力に向かって歩きを進めていく。

そこにいたのは翼のない地竜だった。

「おぉ。ドラゴンだ。翼がないから地竜かぁ～」

短距離瞬間移ショートワープを使い一瞬で地竜の上に立つ。そのまま魔力を込めた剣で首を一閃した。

「やっぱり短距離瞬間移ショートワープ便利だよな。一瞬で隙をつくれるのが大きい」

カインは首のない地竜をそのままアイテムボックスにれて、さらに森の奧に進んでいった。

奧にいくと、巖山がありそこの一部に窟があった。周りは木が枯れており暴れたようなじに見える。

探査サーチを使い部の確認をする。

奧にはかなり強い魔力の反応があった。

「お、奧に何かいるな。さっきの地竜より強そうだ」

球ライトを唱え、窟の奧へ進んでいく。窟の中は何かわからない骨が散らばっており、ここの住民が食い荒らしたようなじだった。

魔力をじながら奧へと進む。強い魔がいるようで他の魔は何もいない。

を頼りに進んでいくと大きな広場に出た。

そしていた。

全が赤く、翼を畳んでいる狀態でも八メートル近い大きさだ。

まさにドラゴンがそこにいたのだ。

ドラゴンはすぐにカインのほうを見つめた。獲を見つけた時の鋭い目をする。

長い首を持ち上げた途端、口を開き圧された火球が飛んでくる。

「あぶねっ」

カインはとっさに躱して、剣を構える。そして一気に短距離瞬間移ショートワープで詰め寄り剣で首を一閃する。

「やっぱり短距離瞬間移ショートワープと魔力を込めた剣のコンボ最強だな」

首がなくなったドラゴンはそのまま倒れる。切り離した首と本をアイテムボックスにれ部屋を調べてみる。ドラゴンがいた場所の奧に通路があったのでそこを注意深く進んでいく。

奧にはとりどりの金銀財寶が置いてあった。

「ドラゴンがりが好きとよく言うけど、ほんとだったんだな。僕の將來のためにありがたくもらっていきます」

そうしてそこにある財寶はカインのアイテムボックスに仕舞われていった。

ドラゴンがいた窟を出ると、日は傾きはじめていた。

「やばい。外に出かけたことがバレる前に帰らないと」

長距離瞬間移ロングワープを唱え、一瞬で自分の部屋に戻る。

鎧をいで普段著に著替える。同時に生活魔法を唱えてを綺麗にする。

「これでもう平気かな～。それにしても今日は魔をいっぱい倒せたからレベル上がってるかな。前見たときは８だったよな『ステータス』」

『ステータス』

【名前】カイン・フォン・シルフォード

【種族】人間族　【別】男　【年齢】五歳

【稱號】伯爵家三男　転生者　神の使徒　魔の森の天敵　竜殺し

【レベル】２４８

【力】３，６９２，２４０／３，６９２，２４０

【魔力】８２，６３９，２４０／８２，６３９，２４０

【能力】ＳＳＳ

ー筋力　ＳＳＳ

ー力　ＳＳＳ

ー知力　ＳＳＳ

ー敏速　ＳＳＳ

ー魔法行使力　ＳＳＳ

【魔法】

創造魔法Lv.10

火魔法Lv.10

風魔法Lv.10

水魔法Lv.10

土魔法Lv.10

魔法Lv.10

闇魔法Lv.10

時空魔法Lv.10

生活魔法

複合魔法

【スキル】

鑑定Lv.10

アイテムボックスLv.10

武Lv.10

Lv.10

理耐Lv.10

魔法耐Lv.10

【加護】

創造神の加護Lv.10

生命神の加護Lv.10

魔法神の加護Lv.10

大地神の加護Lv.10

武神の加護Lv.10

技能神の加護Lv.10

商業神の加護Lv.10

「……」

「やりすぎたかもしれない。ますます見せられないステータスになったよ！」

すこし後悔したカインであった。