《ヘヴンリィ・ザン・ヘヴン ~異世界転生&長チート&ハーレムで世界最強の聖剣使いにり上がる語~》4章9話 悲しみで、涙を――(1)
ジェレミアは休日なのに學院の敷地にいるどころか、4人の取り巻きを連れていた。
男子生徒が2人、同じく子生徒も2人。
「はは~ん、その男子が、田舎者の分際でチヤホヤされている、ロイ・グロー・リィ・テイル・フェイト・ヴィ・レイクかぁ」
鼻に付くような言い方で、ジェレミアはロイのことを見定める。
が、すぐに「ふんっ」と、いやらしい笑みを浮かべて、ロイを挑発する。
「キミぃ、もしかしてシーリーンのことが好きなのかい?」
「ゲスな勘繰りだよ、それは。男子と子が仲良くしていたら、とりあえずそういうことにしておく、っていうのは、子供じゃないんだからやめた方がいい」
「ハッハッハッ、YESかNOでハッキリ答えろよ。能書き垂れてない――」
「じゃあ能書き垂れないけど、ボクはシィのことが好きだよ」
ロイの言葉を一瞬理解できないで、ジェレミアは、そして彼の取り巻きは、間の抜けた顔を曬してしまう。普通、まさか本當に、ハッキリYESかNOで答えるとは思わない。
一方で、アリスとイヴとマリアは(ロイ・グロー・リィ・テイル・フェイト・ヴィ・レイクなら、まぁ、こう言っちゃうよね)と、どこか誇らしげに納得していた。
最後に、シーリーンは心を奪われたような表で、ジェレミアと対峙するロイのことを見つめている。
「ふっ、ど、ど、どうせ、友達として~、とか、そういうオチだろ?」
「確かにそういうオチだけど、友達なら、一緒に休日を過ごしてもおかしくないだろう?」
「アァ?」 と、ジェレミアはガンを飛ばす。
「ジェレミアくんは、ボクとシィが休日に一緒にいるから、さっきみたいなことを訊いたんだよね? なら、友達として好き、という答えでも、ジェレミアくんの疑問は解消されると思うけど?」
「っ、――、キミぃ、貴族のオレに対してそういうことを言っていいのかい?」
「疑問が解消されたか否か。満足できる答えか否か。YESかNOでハッキリ答えたらどうだい? 能書き垂れてないでさ」
満面の笑みでロイは言う。
上手いこと言い返されて、ジェレミアは怒りに似た恥心、貴族ということを辱められた屈辱によって、顔を真っ赤にして、を小刻みに震わせた。
だが、有様を対比するように、ジェレミアと比べて、彼の取り巻きが顔面蒼白だったり、オロオロしていたり、ネガティブな反応を表す。
「まっ、確かに疑問は解消できたよ。そこは認める。でも、地方からのこのこ出てきた田舎者は知らないだろうが、貴族に対する言葉遣いには気を付けようぜ? 平民は貴族に敬語を使う。當たり前だろう?」
「敬語っていうのは、自分が敬うべき相手だと思った相手に使う言葉だよ? 強制されるようなモノじゃないし、そもそも、キミのどこに敬うべきところがあるんだい?」
「ッッ、あのさぁ、オレは貴族なんだぜ? 敬うべきところがウンヌンじゃなくて、無條件で敬え、って、言わないとわからないかい?」
「キミこそ言わないとわからない? 貴族っていうのは『家』であって『キミ』じゃない。ジェレミア・トワイラ・イ・トゴートは、親の七りで威張り散らしている箱り息子だよ」
「もう一度だけ言うぞ。オレ! トワイラ家の貴族で! 侯爵の息子!」
本気で呆れて、ロイは嘆息する。
「ならジェレミアくんは、自分の家系に誇りをじているかい?」
「當然」
「自分は貴族の子息という自覚を持ち、トワイラの筋を後世に殘してきた先祖に対して、敬意を払い、常日頃から立派な行いをしているかい?」
「もちろん」
自信満々に、ジェレミアはを張る。
「なら、キミが今までシィにしてきた仕打ちを親に報告してみてくれ」
「なんでだ? なぜ自分が怒られるようなことを、親に、父上に報告しなくちゃいけないんだよ?」
久々にロイは見てしまった。
住む世界が変わっても、人の話を聞かず、論理的な話、理路整然とした意見を理解できず、オレ様ルールでなにもかもを解釈しようとする輩は存在するらしい。
一言で言うなら、モンスターペアレントや、クレーマーのように、話が通じないタイプの人間だ。
「あのさ、ジェレミアくん、本當はこういうことを言いたくないけど……」
「アァ?」
「キミの品格は、キミが見下している平民にも劣る」
「――――ッッ、詠唱破棄! 【魔弾ヘクセレイ・クーゲル】!」
ゴスッッ! と、いうを抉るような音が學生食堂に木霊す。
エルヴィスが放った魔、魔力を弾丸狀にして撃つ【魔弾】が、ロイの腹部に當たったのである。
練の武闘家の拳よりも強く、腹の底にズシンと響き、重く圧しかかるような衝撃。
が『く』の字に折れて、両手で腹部を抑え、絶対に我慢しようと意思を強く持っても、最終的に、ロイはえずいてしまい、その場に蹲うずくまる。
「……ひぅ!?」「ロイ! 大丈夫!?」
「お兄ちゃん!」「弟くん!?」
4人が一斉に、蹲ったロイの近くに寄る。
そして、シーリーンとイヴが、癒しの魔を使い、ロイをしでも楽にさせようとした。
「どうした? エクスカリバーの使い手、かかってこいよ」
「はは……、キミはもうし後先を考えた方がいい」
「んん~?」
「決闘でもないのに暴力を振るったら、ただの犯罪だろ?」
無様な勢だったが、意地でもこのような劣悪な男に弱いところなど曬したくなかったので、鋭く、そして靜かな怒りを込めた雙眸で、ロイはジェレミアのことを睨む。
しかし、ジェレミアはそれを嘲笑った。
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