《ヘヴンリィ・ザン・ヘヴン ~異世界転生&長チート&ハーレムで世界最強の聖剣使いにり上がる語~》4章13話 決意の中で、年は――(1)
シーリーンのことは、アリスとイヴとマリアに任せた。
ロイは勢いを強く、廊下を進む。目的地は當然、馬部が活している校舎の裏にある馬場である。
「ちょ、ちょっとロイ! 待って!」
ロイが足を止めて振り向くと、そこには急いで追ってきたアリスの姿があった。
一瞬、ロイはシーリーンのことが不安になるも、イヴとマリアがいるから、アリスが追ってきたことを、ギリギリセーフとする。
アリスは、不安と焦りが混じったような表で、ロイに訊いた。
「ジェレミアになにをする気?」
「大丈夫、アリスには迷をかけないよ」
「――っ、それは、答えになっていないわ」
アリスはロイのことを止めたいようだが、無論、邪魔をしたくてこうしているわけではない。ロイのことが心配なのだ。なんのしがらみもなければ、アリスだってジェレミアに今すぐにでも決闘を申し込みたいところだ。しかし(でも私……)と、アリスは二の足を踏んでしまう。
「気になるなら、アリスも付いてくるといいよ」
提案すると、ロイは再び歩き始めた。彼のあとを、アリスは今度こそ大人しく付いていく。今のロイは、もう自分がなにを言っても止まることはない、と、わかってしまったのだ。
(でもそれって、全然悪いことじゃなくて、私にはできないことなのよね……)
ふと、アリスはロイの背中を見やる。
その瞬間、アリスのが一度だけ高鳴った。
「ねぇ、アリスは同じの子として、シィのことをどう思う?」
「……すごく、ネガティブな子だと思うわ」
「うん」
「シィはなにをやってもダメなんだ……。って、落ち込むというよりは、シィはなにをやってもダメだよね! あはは! って、なくとも、周囲に人がいる時は明るく笑って誤魔化そうとするタイプかしら?」
「でも、それがかえって、見ている方からすると痛々しい」
「そうね……」
シーリーンは、2人の言うとおり自己評価が低い。実際の実力は置いといて、なにをするにも、自分はダメなの子という認識ができあがっている。
そしてなおかつ――、
「男のボクが痛みと苦しみを想像するのは、きっとおこがましいことだけど、の子が自分のことを的に汚れている、って、自分で思い込んじゃうのって、殘酷だよね……」
「シーリーンさんって、今はここにいないから言うけど、の子としての自信が欠落しているわ……。自分がの子であることに対して、嫌悪を抱いて、罪悪を抱いて、なにひとつそんなことする必要ないのに、悩んで泣いて、苦しんで泣いて、悲しくて泣いていると思う……」
自分が自分の別で生まれたことを悲しむ。それはシーリーンに限らず、とても殘酷なことだ。
シーリーンは、もう今の段階で、自分がということを信じられなくなってきている。自分がであるということを疑い始めている。
もう、それをどうにかするには、ジェレミアを止めるしかない。
「シィは、優しいの子だと思う」
「ロイ?」
「普通、ボクたちの年頃の學生がシィみたいな狀況と対面したら、誰かに助けを求めるよね?」
「ええ」
「でも、シィはボクたちに心配かけないように最大限の努力をしている。常に明るく、笑顔であろうとしている。そんなの子が優しくないなんて、あるわけがない」
「ええ、そうね。そのとおりよ」
「だからボクがシィを助ける。誰かに助けを求めるのは悪いことじゃないんだ、って、シィに伝わるように証明してみせる」
「――――」
「だから、ボクはここにきた」
ふいに、ロイが足を止める。アリスもそれがわかっていたので、驚くこともせず、すんなりとそれをけれて、彼の數歩後ろで足を止めた。
2人が辿り著いた場所は、無論、ジェレミアがいる馬場。
そしてジェレミアも、2人の存在に気付いて近寄ってきた。
「ハンッ、どうした2人して?」
「――ジェレミア、キミに1つ訊きたいことがある」
「ほう?」
「人との約束を守るのは、人として大切なことかい?」
「當然だな」
「――、実は昨日、ボクはシィと、1つ、約束をしたんだ」
「へぇ? それって――……、ッッ」
剎那、衝撃。
ジェレミアが言い終える前に、ロイは彼の頬を毆った。
ジェレミアはなにをされたのか理解できず混している様子で、自分の頬を手でさする。痛々しいぐらい頬が充したように赤く腫れていて、を切ったせいでドバドバが流れていた。これはもう、自然に治癒するレベルではなく、ヒーリングの魔か、あるいは醫者で合ほうごうするしかないレベルだろう。
「ロイ!?」
「キミぃ!?」
「ボクはシィと約束したんだ! キミのために、ジェレミアを1発ぶん毆る、って!」
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