《極寒の地で拠點作り》プロローグ
 私、冬木柚葉ふゆきゆずはは、親友であり馴染の九條琴音くじょうことねの頼みでとあるゲームをプレイすることとなった。
「えーっと?これをこうして……」
 元々ゲームなんてあまりやらなかったので始め方とかその辺りは琴音に教えてもらった……けど、機械音癡な私はゲーム機の親機で行うゲーム機の設定の時點で既に詰まっている。
「うーん……どうすればいいんだろ」
 琴音に教えられたゲームは所謂VRMMOと言ったジャンルのゲームで、丁度貯まったお金の使い道を考えていた所だったからいい機會だと思ってゲーム機と一緒に買ってしまった。
「あー、もうわかんない!こうなったら適當に……」
 私にはし向こう見ずな所がある。だから面倒くさくなるとすぐにこう後先考えない行に移ってしまう。
「あっ、出來た!」
 ただ今回はそれが良い方向に向かった様で、無事設定を完了することが出來た。
 早速私は城のような建が描かれたパッケージからディスクを取り出し、親機に挿した。あとはヘルメットのような子機を裝著してボタンを押すだけだ。
「うー、張するなぁ……」
 VR技が凄い!というのは、一年ほど前から今も続いてるブームの影響で頻繁にCMや夕方のニュースでやっているせいか、私もよく知っていた。ただ、いざやるとなるとやっぱり張する。
「よし……じゃあ、VRMMOの世界へ!」
 覚悟が決まった私は頭に裝著した子機のボタンを押した。
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8 187【書籍化・コミカライズ】誰にも愛されなかった醜穢令嬢が幸せになるまで〜嫁ぎ先は暴虐公爵と聞いていたのですが、実は優しく誠実なお方で気がつくと溺愛されていました〜【二章完】
『醜穢令嬢』『傍若無人の人でなし』『ハグル家の疫病神』『骨』──それらは、伯爵家の娘であるアメリアへの蔑稱だ。 その名の通り、アメリアの容姿は目を覆うものがあった。 骨まで見えそうなほど痩せ細った體軀に、不健康な肌色、ドレスは薄汚れている。 義母と腹違いの妹に虐げられ、食事もロクに與えられず、離れに隔離され続けたためだ。 陞爵を目指すハグル家にとって、侍女との不貞によって生まれたアメリアはお荷物でしかなかった。 誰からも愛されず必要とされず、あとは朽ち果てるだけの日々。 今日も一日一回の貧相な食事の足しになればと、庭園の雑草を採取していたある日、アメリアに婚約の話が舞い込む。 お相手は、社交會で『暴虐公爵』と悪名高いローガン公爵。 「この結婚に愛はない」と、當初はドライに接してくるローガンだったが……。 「なんだそのボロボロのドレスは。この金で新しいドレスを買え」「なぜ一食しか食べようとしない。しっかりと三食摂れ」 蓋を開けてみれば、ローガンはちょっぴり口は悪いものの根は優しく誠実な貴公子だった。 幸薄くも健気で前向きなアメリアを、ローガンは無自覚に溺愛していく。 そんな中ローガンは、絶望的な人生の中で培ったアメリアの”ある能力”にも気づき……。 「ハグル家はこんな逸材を押し込めていたのか……國家レベルの損失だ……」「あの……旦那様?」 一方アメリアがいなくなった実家では、ひたひたと崩壊の足音が近づいていて──。 これは、愛されなかった令嬢がちょっぴり言葉はきついけれど優しい公爵に不器用ながらも溺愛され、無自覚に持っていた能力を認められ、幸せになっていく話。 ※書籍化・コミカライズ決定致しました。皆様本當にありがとうございます。 ※ほっこり度&糖分度高めですが、ざまぁ要素もあります。 ※カクヨム、アルファポリス、ノベルアップにも掲載中。 6/3 第一章完結しました。 6/3-6/4日間総合1位 6/3- 6/12 週間総合1位 6/20-7/8 月間総合1位
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