《デスゲーム》第3ゲーム(3)
奈々が泣き止むのを待たずにゲームは続けられ、8回目まではしょうもない命令で終わった。
そして、9回目の王様は克己だった。
「あ、オレ?じゃあオレの命令は....祐介、説明しろ。包み隠さず話せ」
わあ、そうきたか。
もちろんAの判定はクリア。命令として認められた。
こうなってしまえば話さない訳にはいかない。そんなわけで報酬の事を噓偽りなく全て話した。まあ正確には噓を言うをAがダウトと言ってくるので本當の事しか話せなかった訳だ。
「お前、3つ目使う気じゃないだろうな?」
「え、使うけど?」
「だ、ダメだよ!祐介、絶対ダメ!」
「まあ最後まで聞けって。使わないとそれはそれで死ぬんだよ」
もちろん噓だ。だが、これに関してはダウトと言われない気がする。
理由は簡単だ。ゲームマスター共の共通點は、面白ければそれでいいと思っていることだ。それを利用してやれば、俺が3つ目を使うためにはここでダウトと言わないの方が面白いと思うはずだ。
そして、3つ目を使って俺が死んでから『あれダウトだから』なんて言って楽しむ気がする。
その予は、的中した。
「だから次に王様になったやつは俺を指名してくれ。使わずに死ぬより、使って有終のを飾る方がよっぽど良い」
これは本音。
『さーて、最後、ラストー。10回目だよー。王様はー。佐倉奈々。君だよー』
おふぅ、鬼畜だなAのやつ。マジかよ、勘弁してくれよ。奈々には俺を指名なんて出來ないだろ。
こっち向かれてもな〜。
「ほら、俺を指名しろよ」
「い、嫌」
ですよねー。奈々が俺を指名するわけないよねー。
「じゃあ誰を指名するんだ?」
「・・・A」
ん!?
『え、僕!?』
そりゃそうなるわ。予想外過ぎるわ。
「ゲームマスターA、自殺」
「奈々、お前それは流石に・・・」
『そーだねー。面白いからー、認めたいけどー。僕はー參加者じゃないからー。それはダメー』
ですよね!
『A。噓はいけませんよ。ゲームマスターも參加者です。ゲームマスター規約をお忘れですか?このようなゲームにおいてゲームマスターが指名され、死亡する事が確定した場合、ゲームマスターは前のゲームのゲームマスターになる。覚えていますね?』
Gか。今の話からして、こういう類のゲームではゲームマスターも參加者にカウントされる規約があるのか。
だとすれば、この先これを利用してクリアできるゲームがあるかもしれな・・・。
いや、俺はここで退場だから関係ないか。
『もー分かったよー。じゃあーはーい。しーんだ』
ブツッ!
妙な音がしたのは、Aが死んだという証明だろうか。
『補足ですが、ゲームマスターが本當に死ぬことはありません。この場合の死は、ゲームからの退場を意味します。この理不盡、どうかけれて下さい。さて、Aの死亡が確認されました。これにて第3ゲームクリアです。そして、桐宮祐介君。3つ目の願いをどうぞ』
おっと、使うと決めてることがバレたか。
なら、お言葉に甘えようじゃないか。
「ああ。3つ目の願いは、佐倉奈々をデスゲームから解放すること。もちろん無傷でな」
『その願い、葉えましょう。10分間猶予を與えます。お話をするならどうぞその間に』
「ありがとう、G」
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