《學生騎士と語《パンドラボックス》》第9話 軽い模擬戦行ってみよう〜
「捨てるってそれはまずいよ亜紀斗」
『そうだぜ!!なぁ?』
捨てるもなにも喋る剣って気持ち悪いし、それにこいつの事何も分からんし。けど捨てるのはまずいよな。
「そうだな。やっぱり捨てるのはまずいよな」
「そうだよ亜紀斗」
『捨てるのはもったいないぜ』
「やはり、埋めるのが一番いいな」
「『何故!?』」
お、またハモった。
『坊主、何が不満だ?』
全てだな。
『清々しいよ、お前は』
喋る刀はため息をつく。
『言っとくが持ち主が死なない限り俺はお前の手元にずっと戻るからな?』
手元に戻る?それは困る。こんな気持ち悪いをずっと持っておきたくない。
『それにお前、最強を目指してるんだろ?それにテメェのお袋さんの事を知りてぇだろ?違うか?』
お袋さんと単語を聞いた途端、亜紀斗はし眉を細める。
お前が何故母の事を知っている ︎
『何でってそれはだぜ。お前が俺の事を捨てないってゆうから話は別だが』
なるほど、捨てない事を條件に教えてやるって事か。
『そうだぜ。どうする?』
仕方ない。母の事を知っているのなら話は別だ。仕方ないがお前の持ち主になってやる。
『そうこなくちゃなぁ♪』
しかし、名前をどうするかだな。黒漆の何ちゃらじゃあ言いにくいし。よし、今日からお前はクロ助だ ︎
『ダセェネーミングだなぁおい』
ダサいとは何だ。折るぞ。
『テメェなんぞじゃあ俺は俺様は折れねぇぞ!』
上等だコラァ!叩き折ってやる ︎
亜紀斗は刃の部分を持つと、指先に力を込める。
それを見たレイラは急いで亜紀斗を止める。
「ダメだよ亜紀斗!折ったら修理代が高いよ!!」
「知るか!」
レイラは亜紀斗の腕を必死になって止めようとするが、全く止まらない。
「はいはい。そんなに暴れたいのなら、模擬戦でもしようか?」
「「え?」」
神咲の発言を聞いた途端、亜紀斗とレイラのきが止まる。
『こらゃあ面白そうじゃねぇか』
「お前は黙ってろ ︎それよりも模擬戦ってクラスでか?」
「違うよ。クラスのみんなが一人一人対決じゃなくて私と君達で対決するんだよ」
周りが一瞬騒つく。こいつ正気か?クラス全員を相手にするって相當な數を相手に一人で戦うつもりか?いくら戦闘訓練けていなくても、このクラスには相當な手練れがなくとも十何人はいるぞ。それを一人で相手にするつもりか ︎
『このねーちゃん、頭イかれてんのか?』
分からん。なくともまともじゃないだろ。
「あ、言っておくけど…」
「一人では無いぞ」
その聲と同時に天井から赤月が降ってくる。
『お〜派手な登場だなぁ亜紀斗?』
ああ、そうだな。てか助っ人がよりにもよってあの赤月とは超ついてないぞこれ。
赤月はゆっくりと神咲の方へ近づき、自分の専用武を取り出す。
赤月の専用武は何故かグローブみたいなだった。それをはめると肩を回し始める。
「神咲、準備は出來てるか?」
「もちのろん♪」
神咲の専用武は拳銃の二丁持ち。赤月は接近戦、神咲は遠距離戦。チームとしては中々バランスが良い。
「初日からハード過ぎだろ?」
「遠慮は要らん。かかって來い」
が、生徒は皆その場からこうとしない。正確にはけないのである。
神咲と赤月の威圧。普通の生徒はまず、立っているだけで一杯である。
だが赤月達もこうともしない。こちらから出て來るのを待っているのか?
『こいつは下手にかない方が良さそうだな』
皮にもこいつと意見が合うとは。これは下手にけばまず、やられる。
最初に赤月が接近され、遠くに逃げれば神咲の弾丸が迫って來る。どの道詰みは確定している。これはいかに協力しながら戦うのがカギになって來るな。
「レイラし良いか?」
「何、亜紀斗?」
「援護を頼む」
「…OK。いつまでもかないのは嫌だからね」
「良し。後は、」
クロ助行けるか?
『いつでも行けるぞこの野郎』
亜紀斗は小さく頷くと、レイラに合図を送る。行くぞ ︎
合図を出した瞬間、亜紀斗とレイラは同時に走り出す。
亜紀斗が走り出したと同時に赤月も走り出す。
「やはりお前か。來い!」
やっぱりいたか。
「レイラは神咲先生を頼む」
「了解!亜紀斗は?」
「俺は赤月先生だ!行くぞクロ助!」
『任せろ!」
レイラが神咲の元へ向かって走ると、赤月が目の前に立ち塞がる。
「行かせんぞ!」
「お前の相手は俺だぞ!」
クロ助を構え、赤月に攻撃する。
「行けレイラ!」
「ああ!」
レイラが走って行くのを確認すると、亜紀斗は赤月の方へ目を向ける。
手応え無し。三発ぐらい行ったが全部防がれたか。それも片手で。
「貴様一人で私を相手に出來るとでも?私も舐められたものだな!?」
最後の言葉を言い終わる頃には赤月は亜紀斗の目の前まで移する。
早い ︎
急いで防制にろうとするが、
「遅い!!」
赤月の拳はそれよりも早く亜紀斗の腹に目掛けて飛んで來る。
「ゴフッ!?」
早い上に拳が重い。
亜紀斗は數メートル先まで飛んで行くが、赤月の攻撃は一撃では終わらなかった。
飛んで行った先へと走り、追撃をする。その攻撃は見事亜紀斗の脇腹に直撃する。
「ガハッ?!」
亜紀斗はその衝撃で壁に激突する。
「亜紀斗!?」
壁へ叩きつけられた亜紀斗を見てレイラは一瞬の寒気に襲われる。
亜紀斗が手も足も出ない ︎
「よそ見をしてて良いの?」
仲間が倒れ、揺しているレイラをよそに神咲は容赦なくレイラに向かって弾丸を撃ち込む。
「クッ!」
今はこの人に集中しないと。
♪
くそ、何だよこのデタラメの強さは ︎
さっきの攻撃の威力は最初の一撃とは比べにならないぐらいのものだった。
『亜紀斗。あいつは本の化けだ。今の狀態であいつを相手にするのは武が悪すぎる!」
クロ助までこう言ってるし、まじでやばいかもな。後は最後の切り札に賭けるか。
「全くの興ざめだな」
赤月がゆっくりと歩きながら亜紀斗に近づいて來る。
「しは骨のある奴だと思っていたが、ただの勘違いだな。一人で向かって來たことがお前の敗因だな」
「そうですか。ですが、先生。俺はいつ一人って言いました?」
「それは…まさか!?」
「そのまさかです」
赤月が後ろを振り向く時にはすでに蛍の姿が見えていた。
「最初から貴方相手に一人なんて考えていませんよ」
完全に蛍と目が合った時には蛍の太刀は赤月の頬まで來ていた。
「クッ!」
間に合わん!
「俺一人に集中し過ぎですよ。先生」
蛍は赤月を遠くまで切り飛ばす。
『ギリギリだったな』
「ああ、本當にギリギリだった」
追撃を食らう前に蛍がき出そうとしたのを見なかったら多分俺はやられていただろう。
「よく私が來るのが分かりましたね」
「ギリギリだったけどな」
「そうですか。では武を構えて下さい。手応えが無かったのでまたすぐに來ます」
「しくらいは休ませてしいもんだ」
そう言って二人は武を構える。
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