《グンマー2100~群像の(マギウス)》第20話 グンマー育會系三家
舊長野県、長野・千曲と上田市が有った場所。 すでに、過去形と変わった土地となった。 煙が上がり、大地が陥沒し巨大なクレータが生じている。
すでに、親衛隊は松本を超え、立山を登っている。 案をするのは、登山ワンダーフォーゲル部。 現在は、育系三家がクレータ周辺で掃討作戦をしている。
グンマー校の育會系三家。 サッカー、野球、テニス部。
まずは、サッカー部。
「ボールは友達!今日から君がボールだ!パス」
衝撃で丸まった3mm程の芋蟲型ビーストを蹴飛ばしている。 スパイクで踏まれ、ビーストから紫のが吹き出る。
「オーバーヘッドキーっク」
パスをけ取った選手が、傍の巖盤へビーストを蹴飛ばす。 プチット音がし、ビーストは紫のシミに変わる。
「よし、次いくぞー」
再び、転がっているビーストを蹴飛ばし始める。
次に、野球部。
「よし、星!千本ノックだ!」
「ハイ、山田キャプテン!」
山田というキャプテンが、ボールを投げる。 星が打ち、ガッッキーンと金屬と共に、球が飛んでいく。 球は、亜音速で飛んでいく。
飛球先には、貓型ビーストが死にそうな、子貓ビーストを舐めていた。 ピニャっと音がし、親貓が吹き飛ぶ。 唸り聲上げがら、弾が飛んで來た方を見る。
グンマー野球部の打つ弾は、時速1000km。 そんな玉をけても死な無かったのは、流石ビーストと言える。
だが、親貓ビーストが見たのは無數の球が、我が子に降り注ぐ景。 グニャ、グチャっと音を立て、子貓は片と変わった。
ニャアアアアっと怒りの聲を上げ、飛ばした人間の方へ飛んでいく。 流石、貓だけあって音も立てずに、しなやかに飛んでいく。
「遅い」
『ニャ!?』
「米國、鋼の神アイアンメンタルリーグの盜塁王は、もっと早い」
バットを年が、貓ビーストへ振り下ろす。 ギャにゅっと聲を立て、背骨がボキっと音を立てる。
ビーストは、大地に大の字に打ち付けられる。 貓ビーストが最後に見たのは、グンマー校ユニフォームを著た年だった。 グシャっと音がし、頭が潰されビーストは、生命活を停止する。
「アウト!」
「こらぁ!1年生は、ボールを拾え!!」
「ゲッ、山田キャプテン」
年は、子貓ビーストの片を片付けながら、弾を広い始める。
最後に、テニス部。
ブンとラケットが振るわれ、テニスボールが飛んでいく。
飛んだボールのある弾は、ビーストを貫き炎を上げる。 また、ある弾は大地に落ち発する。
彼等の使っている弾は、英國新テニス公式の弾。 21世紀のテニス業界は、小さいコートでの戦で客足は減っていた。 そこで、英國は外裝武ペルソナを使った、新しいテニスを考えた。 適合者フィッターが、プレイするテニヌである。
日本では、英國面テニスと言われている。 ラケットは強化アラミド繊維、ボールは火薬を仕込んだ鉛製の球。
試合ルールは簡単。 放棄された街の中で、テニスラケットを持ち戦う。 ボールを使い、ライバルの選手を行不能にさせたら勝ち。
放棄された街の中には、ビーストが多數いる。 ビーストと選手達の三つの攻防に、観客は興し客足が増えた。
グンマー校も英國式テニスが人気。 ビーストも倒し、自分の適合者フィッター能力も挙げられる。 一石二鳥のスポーツである。
多數の部員が一斉に、ラケットを振る様は砲弾の一斉撃。 大地が一直線に発し、ビースト達が吹き飛ぶ。
「よし、新人達も頑張っていくぞ!」
「「「ハイ、コーチ」」」
新人のテニヌ部員達も弾を撃ち始める。 上級生とは違い、下手で有るが周りのビースト達へ良い牽制。
一匹のビーストが、炎の中を飛び出してきた。 新人に、飛びかかろうとした時。
「まだまだだね」
聲と共に、ビーストを弾が貫き、ビーストが発した。
「さぁ、何匹狩れるか勝負だ!データは噓は付かない」
「ヤレヤレですよ、先輩」
片手で、空中のキーボートを叩く先輩を見ながら、ラケットをひと振りする。 更に、もう1匹のビーストが躰を貫かれ散した。
育會系による、整地活は続いていく。
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