Operation Code:G-3840-2 ［Efforts below the surface］

――A.D.2014.12.24　18:15　日本國　東京都渋谷區――

１

『毎度の事ながら、嫌になるわね』

2014年12月24日18:15。

渋谷スクランブル差點の一角、QFRONTの前にて、城野夕貴が刺突された。

刃渡り二十センチのナイフにより、彼は郭と腹腔の境を失い出多量。

急激な圧低下により、意識は混濁。

冬の冷気をそのにじながら、城野夕貴は２分後に絶命する。

後は、誰かがこの事件を発覚させれば世は殊もなし。

人知れず事件を見送った絵は、周囲を見回す。

場合によっては、目撃者の役割を引きける必要があるからだ。

だが、その心配は杞憂に終わった。

雑踏の中から、絹を裂いた様なの聲が上がる。

冬の張り詰めた空気に響いたソレは、澄んだ空気も手伝って、民衆に恐怖を伝染させる。

ただし。

「おい！誰か飛び降りたぞ！」

「はあ？頭おかしいんじゃねえのか？」

その注目は、QFRONTの上空へと注がれていた。

「は？え？何？」

意外な民衆の反応に驚いて、空を仰ぎ見る。

そこには。

「あの…………馬鹿！」

彼の相棒バディがいた。