《地獄屋語》第13話 田沼エリカside 後編
田沼エリカside
翌日
學校に登校すると窓際に山野ミナキが座っているのが見える。
う…なんか聲掛けにくい
マジで意味不なんだけどなぜか尚人くんと仲良いのよね
悔しいけどなんか寄って行ってんの尚人くんの方だし、これ以上どーこーいうのはやめた
山野ミナキの方を見ていると対角線上に席のある恵と目があった。
恵…宇佐先輩の時以來話していない
宇佐先輩と話してたってだけでだいぶ…その…ひどいことしたと思う
自覚はあるけど…普段からイラつき気味の私はそんなこと考える余裕もなく
ただただ八つ當たりをした
恵は申し訳なさそうに目をそらす
…弱い、ムカつくなら怒鳴ってこれば良いのに
毆りかかってこれば良いのに
弱い人間は嫌い…
だから私は私が嫌い
弱い私が大嫌い
私は覚悟を決めて山野ミナキの元へと向かった
尚人くんが私を睨む
まあ仕方ないね
「ちょっと山野ミナキ」
「…なに?」
山野ミナキのメガネの向こうの目はなんとも言えない、でも何か言いたげのを浮かべている
…はっ!
そうか…地獄屋のことは他言無用
本當だったらでかい聲で騒ぎ立ててやりたいくらいだけど…こいつらは何するかわかったもんじゃない
ただでさえ地獄を売るとか、かなりやばいこと言ってんだから
「ちょっと來なさいよ」
「…だる」
な!
だる っですって!!?
あんたから首突っ込んで來たんじゃない!!
と、今にも飛び出しそうな魂のびを押し込めて教室を出る
はあーー
とりあえず裏庭、誰もいなさそうな場所を選ぶ
「昨日のこと…なんだけど」
なんとなくソッと言う
山野ミナキの口角がほんのし上がった気がした
「…もし地獄で…地獄屋で…なんとかなるものなら、私の生活を変えてくれるなら!…お願い…助けて
もう嫌なの…1人であの広い家にいるのも!1人ご飯を食べるのも!ただいまって言っても、おはようって言っても、おやすみって言っても!靜まり返ったままの部屋で過ごすのは嫌だ!私にとっては地獄なの!1人でいることが、誰にもわかってもらえないことが!誰も私を必要としないことが!私が誰かを必要としないことが!」
的になってしまい頰が濡れたのがわかる
え、私泣いてるの?
悲しいとか寂しいとかいろんなが一気に溢れてくる
そうか…私は誰にもこんなこと言ったことなかった
いつも1人で抱えていた
言葉にするとなおじられる私の本當の気持ち
ああ、私は私が思っている以上に寂しかったんだ
學校での偽の私も、家での孤獨な私も
私はわかってあげることができてなかったんだ
変えてしい、変わりたい
ただただ私はそう願う
「変わるなら…変えられるなら…お願い…助けて」
「承知…あんた…前に言ったよね?あんたの父親が悪質ないたずらで企業が不安定になったとか…」
え?
ああうん、確かに言った
お父さんは悪質ないたずらのせいで崩れかけたんだって、地獄屋に何度か依頼したって
「あんたの父親が依頼したのは私じゃない地獄屋の人間なんだ。だから詳しくは知らない。でもこう何度も同じ容で依頼してくるなんて珍しい…私の予想だと多分完全に終わってない、仕事に支障が出ない程度の解決しかできていないんだと思う。」
それって…つまり悪質ないたずら犯が毎回同じ人間でそいつの退治ができていないってこと?
だからお父さんはなんども地獄屋に依頼して、時期関係なくずっと忙しそうにしてるの?
その犯人のせいで私は、こんなに苦しい思いをしているの?
途端にその犯人に対する黒いモヤモヤしたが膨れ上がっていく
「だったら私がその犯人をとっ捕まえて手っ取り早く解決させてやろーじゃん?そしたら報酬はあいつの倍だしね笑笑」
あいつ?報酬?何言ってんの?
まあ多分地獄屋の中のことだと思うから突っ込まないでおくけど
すると山野ミナキと目があった
「それじゃあ本日の放課後、地獄屋本部へご案いたします…お客様」
不気味に笑った山野ミナキ…
私は初めて地獄を買った…
悪魔の証明 R2
キャッチコピー:そして、小説最終ページ。想像もしなかった謎があなたの前で明かされる。 近未來。吹き荒れるテロにより飛行機への搭乗は富裕層に制限され、鉄橋が海を越え國家間に張り巡らされている時代。テロに絡み、日本政府、ラインハルト社私設警察、超常現象研究所、テロ組織ARK、トゥルーマン教団、様々な思惑が絡み合い、事態は思いもよらぬ展開へと誘われる。 謎が謎を呼ぶ群像活劇、全96話(元ナンバリンング換算、若干の前後有り) ※77話アップ前は、トリックを最大限生かすため34話以降76話以前の話の順番を入れ変える可能性があります。 また、完結時後書きとして、トリック解説を予定しております。 是非完結までお付き合いください。
8 87女神の加護を持つ死神
主人公は女神に、自分の知らぬ間になってしまった神が掛かってしまう持病を治すさせるため異世界へと転移させられる……はずだった。 主人公は何故か異世界へ行く前に、神の中でも〝最強〟と言われている神の試練を受けることになってしまう。その試練の間で3人(のじゃロリババアと巨乳ロリと人工知能)を仲間に迎えることとなる。 仲間と一緒にさあ異世界という気持ちで行った異世界では、先に來ていた勇者の所為でほとんど地球と変わらないという現実を見せられてしまう。 女神には「魔王とか魔神とかいるけどー、勇者いるし倒さなくて良いよー」という感じで言われていたので、〝最強〟の神へと成り上がった主人公には満足出來る様な戦闘という戦闘は起きない。 ーーそして思ってしまった。 「もう好き勝手にやっちゃって良いよな」と。 それで生まれてしまった。 ーー後に死を司る〝黒の死神〟と言われることに ※現在不定期更新中です
8 143強大すぎる死神は靜かに暮らしたい
死神ラト、それはかつて人だった神 人達は死神を嫌う、死を與える神だと 精霊は死神を好く、魂を導く神だと 死神は思う、靜かに暮らしたいと
8 53スキルイータ
俺は、どうやら死んでしまうようだ。 ”ようだ”と言ったのは、狀況がよくわからないからだ、時間が止まっている? 會社のメンバーと、打ち上げをやった、その後、數名と俺が行きつけにしているバーに顔をだした。デスマ進行を知っているマスターは、何も言わないで、俺が好きな”ギムレット”を出してくれる。 2杯目は、”ハンター”にした、いつものメンバーできているので、話すこともなく、自分たちが飲みたい物をオーダした。 30分程度で店を出る。支払いは、デポジットで足りるというサインが出ている。少なくなってきているのだろう事を想定して、3枚ほど財布から取り出して、店を出る。雑踏を嫌って、裏路地を歩いて、一駅前の駅に向かった。 電車を待つ間、仲間と他愛もない話をする。 異世界に転生したら、どんなスキルをもらうか?そんな話をしながら、電車が來るのを待っていた。 ”ドン!” この音を最後に、俺の生活は一変する。 |異世界《レヴィラン》に転移した。転生でなかったのには理由があるが、もはやどうでもいい。 現在、途方にくれている。 ”神!見て笑っているのだろう?ここはどこだ!” 異世界の、草原に放り出されている。かろうじて服は著ているが、現地に合わせた服なのだろう。スキルも約束通りになっている。だが、それだけだ。世界の説明は簡単に受けた。 いきなりハードプレイか?いい度胸しているよな? 俺の|異世界《レヴィラン》生活がスタートした。
8 127従妹に懐かれすぎてる件
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8 136サウスベリィの下で
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