ーーー！？

「ひっ……！！」

私は摑んでいた蓋から手を離すと、床にドスンともちを著いた。

私のからは一気にの気が引き、ガタガタと震え始めた。

開かれた箱の中にはーー

バラバラにされた人のがっていた。

「……ゔっ……」

突然の吐き気に口元を抑える。

凍らされてっていたいくつかの。

その上に、ゴロリと転がる二つの頭部。

目が合ってしまった。

ーーあれは、香澄。

私は涙を流しながらズリズリと後ろへ下がった。

立ち上がって今すぐにこの場を離れたい。そう思うのにに力がらない。

そのままズリズリと後ろへ下がっていると、トンッと何かが背中にれたーー。

私は震えるでゆっくりと後ろを振り返った。

視界にる、スラリとびた綺麗な腳。

その腳を辿ってゆっくりと見上げてみると、私を見下ろす靜香さんと目が合った。

私を捉えた靜香さんは、ゆっくりと口元を歪ませるとニタリと笑った。

「ーー真紀ちゃんは悪い子ね。私のいない間に覗くなんて、ダメじゃない」

ガタガタと震えながら、涙を流して靜香さんを見上げる。

恐怖でカラカラになってしまったからは聲すら出ない。

「味しかったでしょ？ 沙也加ちゃんと……香澄ちゃんだったかしら。真紀ちゃん味しそうに食べてたものね」

恍惚こうこつとした表で舌舐めずりをする靜香さん。

私が味しいそうに……食べ……た……？

今まで出されてきた夕食の數々が蘇る。

「ヴッ……ぐぇェ……っ……」

私は堪らず嘔吐した。

あれは……。

私が毎日食べていた食事は……。

そこまで考えると、私は再び嘔吐する。

止まらない吐き気と悪寒に、もはや呼吸さえまともにできない。

「真紀ちゃん」

私の目の前でしゃがんだ靜香さんが、私の頬を優しくなぞって微笑んだ。

「ーー早く食べたくて仕方がなかったの。楽しみだわ」

恍惚こうこつとした表で舌舐めずりをする靜香さんは、そう言ってニタリと妖しく微笑んだーー。