《首吊り死が呪う村、痣のスミレの狂い咲き》墓
「凄い……!」
僕は思わず呟いていた。一面に広がる鮮やかな紫と、甘い香り。べっとりするような香りでは無く、どこか爽やかで心地良い。
「凄い! ここ、お花が咲いたらこんなに綺麗だったんだ! もうお父さん、今まで黙ってたのー?」
鈴子ちゃんが茂さんを小突いている。
「いやあ、花の良さが分かる年頃になってから見せようと思ってただけだよ」
「獨り占めしたかっただけでしょっ」
二人が楽しそうに話しているけれど、僕には目の前のしい花畑しか目にらなかった。
「どうだ香壽、綺麗だろ。ちょっと時間はかかるが、下まで降りるか?」
「降りたいけど、そろそろ帰らなきゃ……」
夕暮れ前までには家に帰る約束なのだ。
茂さんは微笑み、そうだなあと呟いた。
「じゃあ降りるのはまた今度にしよう。
ま、降りたところであるのはここから見えるもんと同じだからな。俺は花畑っつーのは遠くから見るのが一番好きなんだよ」
「えー、帰っちゃうの? 私まだ見て……」
「なあ香壽、俺が言う前からこの向こうに墓があるのを知ってたか?」
「ちょ、ちょっとお父さっ」
「知ってるか?」
茂さんが鈴子ちゃんを無視して真剣な表で問いかけてくる。
……なんだか、怖い……。
「一応、知ってはいる、けど」
「いいか二人とも、もしここに來たくなっても、俺が一緒じゃないときは絶対に駄目だ。大人がついていてもな」
僕達は頷くだけで、何も言えなかった。
それだけ、茂さんの雰囲気がいつもと違ったのだ。
その後すぐにまた明るい茂さんにもどったけれど、僕達は何とも複雑なのまま神社まで降りた。
俺+UFO=崩壊世界
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8 162転生貴族の異世界冒険録~自重を知らない神々の使徒~
◇ノベルス4巻、コミック1巻 11月15日発売です(5/15)◇ 通り魔から幼馴染の妹をかばうために刺され死んでしまった主人公、椎名和也はカイン・フォン・シルフォードという貴族の三男として剣と魔法の世界に転生した。自重の知らない神々と王國上層部や女性たちに振り回されながら成長していくカイン。神々の多大過ぎる加護を受け、でたらめなステータスを隠しながらフラグを乗り越えて行く、少し腹黒で少しドジで抜けている少年の王道ファンタジー。 ◆第五回ネット小説大賞 第二弾期間中受賞をいただきました。 ◆サーガフォレスト様(一二三書房)より①②巻発売中(イラストは藻先生になります) ◆マッグガーデン様(マグコミ)にてコミカライズが3月25日よりスタート(漫畫擔當はnini先生になります) https://comic.mag-garden.co.jp/tenseikizoku/
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8 58學校一のオタクは死神でした。
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