《異世界転生の能力者(スキルテイマー)》第4話 いざ、異世界へ!
大の手続きを済ませ、異世界へ行く準備が整った。自稱神ともおさらばだ。
ーーおい!自稱はずせぇぇぇい!
なにこれすごい。テレパシーみたい。脳に神の聲が聞こえてくる。
ーーいかにも!これはテレパシーじゃ。異世界で、もし困ったことがあれば「助けて!天界一イケメンのゼウスくん!」って言ってくれれば助けるぞい。
ふざけんな!誰が言うか!……まぁこの辺にしといてっと。
「それじゃ、行ってきます。」
「あぁ。行ってこい!タツヤもとい達也よ!」
名前は々悩んでタツヤにすることにした。シンプルでいいよね!シンプル・イズ・ベストだよね。ゼウスには「ホントにそれでいいのぉぉ~??」「ダサくなぁい?」と散々馬鹿にされたが。
「じゃっ!異世界に通じるゲート開いておいたから行ってらっしゃーい!!」
何が起こるのかわからない不思議な場所に手を振りながらよくこんな笑顔で見送れるもんだ。心配の1つや2つくらいしてくれてもいいのに…
まぁこれがこの人なりの安心していけるようにっていう優しさなんだろうな。
 
だんだん視界が白くなっていく…
異世界。それは人によって考えが違うだろう。想像してる場所も雰囲気も全て人それぞれ。よくある異世界転生モノのアニメやラノベのようにハーレムとかそういうのとはかけ離れてるのかもしれない。それでも俺は異世界にし期待を寄せる。楽しいところならいいな。仲間が出來たらいいな。逆に不安も沢山ある。死なないかな。人間関係上手くいくのかな。言語とかってどうなんだろう。そんな不安や期待もありつつ
、転生者として新しい人生を踏み出せるのは嬉しい。どんな未來が待ちけていようとも、これだけは葉えたい…いや、絶対に葉えなくちゃいけない事がある。
それは………
『悪から異世界を救い、そして元の世界へ戻る』
これだけは葉える。そして、凜香も救う。
できれば一緒に世界から出たい。
その決意を固め、俺は真っ白な世界に意識を手放した。どんなことがあったとしても俺は生還する。そう心に決めて。
日が眩しい…意識が戻ってくる。の覚が戻ってきてだんだん視界がハッキリしてくる。
「大……か?」
「おー…………ろ!」
「しっ……し…!」
なんか聲が聞こえる。最後に関しては俺嫌われてるのかなと思っちゃう。俺が自意識過剰なだけなのかもしれない。ぼっちの俺の悪い所だ。いや俺には凜香がいるか。…この言い方だと誤解招くよな完全に。
「大丈夫か!?
「おーい!しっかり!」
「しっかりしろ!!」
「ん……?…って、うわぁ!」
「うおっ!なんだよいきなり…!誰か倒れてると思ったら急にビビらせやがって…」
目を開けるとそこには30歳後半くらいの男の人がいた。格が良く、いかにも格闘が強そうなじだ。
「おっちゃん!ここ何処?今何月何日?今何時!?」
「え?!お前何も知らずにここに來たのか!?」
「知らずに來たって言うより勝手にここに來てたっていうか…ってかおっちゃん!早く質問に答えて?」
「え、えぇ…?お、そうだな。じゃあ説明しよう。ここはメルドルン。始まりの街とも呼ばれてる。冒険者のかけだしが集まるところだ。んで、今は5月16日の午前9時だ。」
春の朝か…よし!取り敢えずゼウスに言われた通り冒険者登録しにギルドに行ってみるか!
「ありがとう。おっちゃん!また何かあったらよろしく頼むよ!」
「おう!俺はこの店やってるからいつでも來たい時に來な!」
何も買わずに聞くだけ聞いて去るっていうのは悪い気もするが、第一お金が無い。仕方ないな。とにかく助けて貰ったことに謝だな。
そう思い、俺はギルドへと足をかす。てかギルドの場所聞いてないじゃん。ダメじゃん俺。
「ギルドどこだぁぁぁぁぁぁあ!!!!」
町中をびながら走り回った。なんか周りから「大丈夫か?あいつ」っていうような白い目で見られたけどまぁ気にしない気にしない。
そしてやっと見つけた頃にはもう太は真上だった。空腹でお腹が鳴りつつ、俺はギルドのドアノブを摑んだ。そしてドアを開けた。
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