《スターティング・ブルー〜蒼を宿す青年〜》十三章 ─ 吸鬼 ─
暫くして、目が覚める。
起きた直後に激痛が走ったが、すぐに消えた為反だと理解した。あの力…蒼が為せる力。俺とノエル、二人が理解を深めたから発したのかどうか。それは分からない。だけど、"あの姿"になるよりはリスクが低い。
「(まぁ、過保護過ぎたな。うん)」
綺麗事を並べてもノエルを知らず知らずのうちに傷付けていたのは確かだ。この先不安だが、多分大丈夫だろう。後で好きなもの奢るかと考えていた時、喧しい聲が響く。
「…なんだ……?」
「ぬわあああああ?!」
「うおぅ?!」
むさくるしい男が吹っ飛ばされている。うん、むさくるしい。見た目は…多分、忍者なんだろう。だが、ある意味近寄りたくないタイプだ。目に毒、と言った方がいい。兎に角むさい。
「(面倒な事になりそうだな…)」
とりあえずほうっておいて、ノエルの元へ向かう。すると、タオカカ(後でラグナから教えてもらった)が顔を出してきた。
「どしたニャス?白い人」
「嗚呼、ちょっとノエルに會おうと思ってな」
「ない人なら向こうに居たニャスよ」
「さんきゅ」
タオカカに教えてもらった方向を進むと、ちょっと開けた場所、外を一出來る所にノエルは居た。合わせる顔は一応ある筈だ…多分。
「ノーエルっ」
「悠人?」
「ちょっと心配になってな」
「もう。心配し過ぎだよ?」
「まぁいいじゃん?」
「……うん」
あの後二人同時に気絶し、気がついたら此処に居た。起きた時はノエルが側に居なかったから焦ったが、こうして元気な姿を見れただけ嬉しく思う。でも、コレで俺はノエルの側から離れるという選択肢を自らへし折ったという事にもなる。そもそもそんな選択肢は無いが、"他の事象"だと有り得たかもしれない事だ。
「……あれ、本気って捉えていいんだよね?」
「…もち」
「ん…ありがと。私の事、好きになってくれたのは悠人が初めてだよ」
「え、何?そんな可いのにモテなかったん?勿ねぇな…」
「んなっ…な、な、な?!?!」
「……ふふん」
赤面しながら固まるノエルにドヤ顔をかましてやった。恥ずかしいのかポカポカ毆ってくるノエル。行の一部始終が可いと思ってしまうのは末期だろうか。そんなじに過ごしていると、後ろから聲がかかる。振り向くと、ゴスロリのが立っていた。
「えと…誰?」
「あら、恩人の名前を知らないなんて…非常識ね」
「……レイチェル、さん?」
「そうよ。久しぶりね、ノエル」
「レイチェル?」
何処かで聞いた事がある。確かラグナがぶつぶつ言ってた気がする。ウサギがどうこう…もしかしたら、このの事を指していたのかもしれない。それに、あの時助けてくれた聲の持ち主かと思う。
「……あの時は助かった。今更になるが、禮を言う」
「貴方に死なれたら困るもの。気にしなくていいわ」
上から目線なのはデフォルトなのか。別に気にしてはいないが、妙に逆でする。ラグナがイラつくのも分かる。多分無神経に逆でするんだろう。
「それで?二人は何イチャついてるのかしら」
「「べ、別にイチャついてる訳じゃ…?!」」
「あら、息ぴったり。互いの記憶を見たというのもあながち間違いじゃなさそうね」
「「…え?」」
互いに互いの顔を見合わせた時、冷や汗が流れるのが分かった。確かにあの時、々な記憶(と言っていいのかどうか)が頭の中に流れ込んできた。その中には、い頃のノエルの姿もあった為、ノエルもい頃の俺を見た筈だ。
「……見た?」
「……見た。悠人は…?」
「……見た」
互いに赤面しているのが分かる。何せ人の過去を(不可抗力とはいえ)見てしまったからだ。合わせる顔が無くなった事に気づき、互いに逸らす。
「(気まずい…)」
「(…なんとなく分かっちゃうのがなぁ……)」
「そこで本題なんだけど」
「「いや今のタイミングで言いますか?!」」
「いいツッコミね」
「「あ……」」
さっきので気まずい事を忘れていた。どうもレイチェルのペースに乗せられている。流石ラグナが嫌いするだけはあるなと心の中で思った。でも、妙な靜けさに首を傾げているとまたもや外が喧しくなった。
「はぁ……悪い、レイチェル。先に外行くわ。ノエル?」
「え、う…うん」
どうせさっきのむさくるしい男が吹っ飛ばされているだけだろう。そう思い、ノエルも連れて外へ向かった。後ろ姿を眺めるレイチェル。そして、こっそりついていった。
「もーいいだろ?疲れたんだが…」
「まだだ…まだでござる!!」
突然やってきたこの忍者(でいいんだよな?)の相手をさせられて一、二時間経とうとしている。こちとら疲れを癒す為に此処に來ているだけで、戦う為に居る訳じゃない。まぁ、此奴も咎追いらしいから俺を狙っているのは分かる。
「よっ、ラグナ「大丈夫ですか…?ラグナさん」
「悠人。それにノエル」
「「ちょっと外が喧しいので蹴散らしに」」
「お、おう…?」
やけに息ぴったりな二人。心做しか聲まで一緒だ。そこがまた怖い。というか、あれ以來二人が似て來たような気がする。こればかりは気の所為じゃないだろう。
「「まぁ、任せておいてください」」
「あ、嗚呼…分かった」
結果は言うまでも無いだろう。二人は見事なコンビネーションを見せ、あのむさくるしい男は吹っ飛ばされた。なんかタオが"むさい人〜!!"とか言って追いかけていったが、気にしなくていいだろう。それよりも気になる事がある。この二人、何処までやれるのだろうか。
「なぁ、悠人にノエル。いっちょ手合わせしねぇか?」
「俺は構わないが…ノエルはどうする?」
「私も大丈夫ですよ」
「よっし、決まりだ。んじゃ行くぞ!」
「「えぇ!!」」
連戦という形になったが、そこはで乗り切る。でも、やはりこの二人のコンビは強い。役割で言えば、ノエルが攻撃、悠人が防ってじか。時々逆になるが、分かっていれば対処出來る…筈だった。常に撹される為、厄介極まりない。結局、決定打を與えられて負けた。
「よっし、勝ちぃ!」
「やるなぁ、二人共。負けちったわ」
「殆ど悠人のおかげですよ、ラグナさん」
「いや、ノエルもなかなかだった。俺はもう相手にしたくないわ…」
「「……そこまで?」」
二人共首を傾げている。こうして見るとやはり雙子みたいだなって思った。既視デジャヴはあるが、気の所為だろう。昨日今日でここまで強くなるとは誰が予測しただろうか。なくとも俺は予測出來なかった。
「大分馴染んだじかしら?」
「そうみたいですね…悠人のきがよく分かります」
「俺もだ。手に取るように分かる」
「……やはり悠人が鍵ね」
「レイチェル?」
小聲で言われては何も分からない。が、レイチェルはそれを言う気は無いようだ。そのまま姿を決してしまい、靜けさが戻ってくる。タオは戻ってくる気配は無いし、もう一度溫泉に浸かる余裕もある。さっきかいた汗を流すべく、溫泉へ向かった。
「……ふふ、やっぱり面白くなってきたわね」
掘り出しを見つけたかのように満面の笑みを浮かべるレイチェル。その意図はまだ誰も知らない……
ではでは、また次でお會いしましょう((。´・ω・)。´_ _))ペコリ
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