《転生して帰って來た俺は 異世界で得た力を使って復讐する》プロローグ 01
俺は杉山友聖《すぎやまゆうせい》。24歳の男、職業は無職で獨り暮らし。そして―
(腹減った......も乾いた......というか、寒い...ねむ、い......)
絶飲食をして30日くらいだろうか、俺の瞼は今にも閉じようとしている。窓から日差しがっているにも関わらずだ。
んで絶飲食を実施しているわけではない。破産して食いが買えず、水道も止められてしまって、飲み食いしたくてもできない狀況だ。飢によって立ち上がることができず家から出ることも出來ない。
そんな日々が続いていくうちに、ついに俺の生命活が終わろうとしていた。
(マジで、死ぬのか......。まぁこれだけ絶飲食してれば當たり前だよなぁ。このご時世で死だなんて、珍しい死に方、だよな...)
転落死、刃による失死、服毒死、溺死、焼死...どれも嫌なので自然死ともいえる飢えを選んだわけだが...斷言するぞ?
俺は、んでこんな結末を選んだわけじゃない。
もっと、生きていたかった。もっと人生を楽しんでいきたかった...。
(けど......こんな糞社會で、ゴミクズばかり...生きる価値無いカスばかりの人間だらけの世の中で、どうやっていけって言うんだよ?どうしようもないじゃないか...。こんな世の中、こんな社會は、俺には不適応だったんだ。
最初から、人生詰んでたんだよ......)
小中高と、學生時代は酷いめに遭ってきた。今でも俺をめた最低クズカスどもの名前は憶えている。殺したくて堪らない。
どうせ死ぬならあいつらの住所を突き留めて復讐してやろうと思ったのだが、何も出來ないまま今に至ってしまった。
めが原因で、大學へ進學することが出來ず、高卒のまま社會に出た。そこからも、俺を待っていたのは、またも理不盡でクソッタレな仕打ちばかりだった。
學歴はもちろん、聲とか挙に問題があるとかでいくつもの會社に斷られて、浪人生活がしばらく続いた。やっとのことで採用してくれた雇用先がいくつもあったが、どれも人格が腐ってる人間ばかりが蔓延るブラック企業だらけだった。新人の俺をハブって職場での人間関係は最悪、上司も最初はまともに思えたが數か月経つと糞な同僚どもに混じって俺をハブるようになった。俺ばかり殘業を押し付けられて、教えられていないことを出來なかったことに叱責をぶつけてきて、後からってきた社員には何故か贔屓する始末だ。
引っ越し、宅急便、清掃...転々と勤め先を変えてもそんな超劣悪労働環境なところばかりだった。ある時、過去の鬱憤と現在進行形で溜まっていたストレスに耐え切れずとうとうブチ切れた俺が同僚と諍いを起こした結果、俺だけが厳罰をくらう羽目に遭って、心に限界がきた俺は會社を辭めて、そこから無職の引きこもりになった。
なお、家族とは高校を卒業したと同時に絶縁している。めが原因で家庭で荒れた俺は親に八つ當たり気味に暴言を吐いたりして、それを聞いたクソッタレの叔父がしゃしゃり出てきて、そいつと爭って毆った結果、制裁をくらった後に親から手切れ金(50萬くらい)を渡されて高校卒業と同時に家を出て行った。住まい先はあいつらから遠く離れた地域にした。
勘當をくらったあの日から、俺は完全に自分の味方がいなくなった。孤獨......それには慣れているのだが支援してくれる奴さえいなくなるのはそれなりにキツかった。というか、最初から俺には味方などいなかったのだ。だからこんな目に遭ってるのだから。
獨り暮らしを始めてからの私生活でも、俺に害を為す存在はいた。安いアパート暮らし、隣人はこれまた糞野郎だ。死にかけている今だって、彼か何か知らんが二人分の喧しい聲が聞こえてくる。壁が薄いってんのに全くマナーを守らない。そのことを注意したら逆ギレされて水かけられた時はマジで殺してやろうかと思った。一度でもいいから思い切りぶん毆っておけば良かった...。
學生時代の暴行等のめと職場でのなめで鬱病になり、神疾患に陥った俺は全てが厭になって全てを投げ捨てて、ニートになって引きこもり生活を始めてしまった。
食って漫畫読んでゲームしてシ〇って糞して寢るだけの生活だった。誰とも會話しない、他人と社會との関わりを、完全に絶ってやった。
そんな消費だけの生活を1年以上続けた結果......ついに資産が盡きてしまい、今の狀態に至っている。生活保護すら貰えなかったから破産したのはあっという間だった。
(どこで、間違えたんだろう......こんなはずじゃなかった。もっと、マシな人生を送られたはずだった......)
別に悪いこと......犯罪になるようなことはしなかった。俺が暗で気弱だったわけじゃない。嫌なことは嫌と言える子どもだった。それが気に障ったクラスのカースト上位の糞野郎とクズ不良に目を付けられてめられた。
會社でも同じような理由でハブられて酷い扱いをけた。労基に訴えても不発に終わったし。
家族に対してだって、俺のめられ事を把握していたにも関わらずたった一回の暴走で俺を切り捨てやがった。もっとも、そう仕向けたのは割り込んできたあの糞叔父だったから憎むべきはそいつなのだが。
とにかく、非があるのはあいつらばかりだ。悪いことをしたのは、あいつらの方だ!
何で、俺がこんな目に遭わなければならなかったんだ?げてきたあいつらが庇われてのうのうと過ごして幸せを得ている。
嫌なことは嫌と言って間違いを指摘しただけの俺が、げられて疎外されて損をする。
被害者である俺が救われない、助けの手さえ差しべないこの世の中自が腐ってやがる。
俺は、生まれてきた世界を間違えたんだ。
そう思わずにはいられなかった。
かといって死にたいとは思わなかった。んで死にたいとか思うわけないじゃないか。ニートになってからの俺は、自分を害した連中に復讐したいと毎日思い続けていた。
けれど実行には移れなかった。俺にそんな力が無かったのと、標的が多すぎて達が困難過ぎたから。
殺してやりたい。
何で俺が死のうとしてるのに俺を害した連中は生きているんだ?死ぬべきなのはあいつらだろうが。人の...俺の人生をこんなにしておいて、あいつらにはなんの罰が、裁きが無いのかよ。
そんなことが、許されて良いわけがないはずだ...!!あいつらには、俺を害したことだけじゃない、生まれたことさえ後悔するくらいの罰をけるべきだ!!
(學校の同級生ども、會社の上司に同僚、アパートの隣人、叔父...。どいつもこいつも憎い。
憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい八つ裂きにして細切れにして潰して腐らせて燃やして消してやりたい...!!)
あいつらが今も五満足で人生を謳歌しているのかと思うと狂うくらいの怒りがこみ上げる。幸せに暮らしているのかと思うと絶と地獄の淵に叩き落としたくなる。
(もし、悪霊になれるのなら、俺をこんな風になった諸悪の源どもを祟り殺しにいってやる!この一生は、失敗だった...。もし“次”があるなら、今度は、
俺が げる 番 だ!!!)
「ふ......ふふ。ふ、へへへへへへへ.........」
死を前にしてとうとう心が折れておかしくなってしまった俺は、乾いた笑い聲をらし一筋の涙を流した。だけどその目には憎悪の念に満ちた渦が巻いていた。
「いい、さ。俺は死ぬ......。けどあいつらへの憎悪と復讐心も抱いて死んでやる......こんな世の中にしてくれたクソッタレな大人どもにも、なぁ...!」
さようなら 俺に優しくしてくれなかったクソ世界。
こうしてこの世界の負け組の俺は、孤獨死して消えていった―
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