《転生して帰って來た俺は 異世界で得た力を使って復讐する》29
また......知らない地にワープされた。さっきよりも深い林。林というよりも森と言っていい。開拓されてる場所は一切無く、の匂いがする......まさか無人島!?
検索するとどうやらその通りで、南にある無人島だ。今度は隨分遠くに飛ばされてしまった。
で、俺をこんなところに連れてきた諸悪の源は......、
「いつまでくっついてんねん。はよ放せや」
「いやよ。絶対に離さない。もう離してあげない...!」
ワープが終わった後もずっと俺にしがみついたまま離れようとしない。ののようなもので二人著させた狀態で拘束していて、その中からリリナは俺の腰に腕を回してしがみついている狀態だ。
強く、力強く...何があっても離さないといった様子でだ。マジで鬱陶しい。
「友聖...もういいでしょう?
いえ、もう止めて?私を...悲しませないで」
「はぁ?悲しませるなやと?言ったよな、俺はお前らのことなんかもう知るかって。どう思おうが何を言われようが...死すらも何の躊躇いも無くなったって。お前らからどれだけ失とか裏切られたとか向けられても俺には何もじねー。
俺にとってそんな奴はもういねー。そもそも最初からそんな奴はいねーんだったっけな?ああそうや、俺を大切にしてくれる奴なんかこの世には一人もいねー!
俺には 何も無い 何も無かった人生だった!!!」
リリナにしがみつかれたままの俺は、また...堰が切れたかのように心のままに言葉を散らしていく。散らしてしまっている......
「金も學歴も青春も、尊厳も名譽も居場所も溫かみも、
さえも!!何も持ってねぇ。何もかも零れ落ちて、腐って失って、消えて無くなっちまった!
何も無い、何も持ってねぇ.........、
俺には 《《大切な奴は》》 《《一人もいない》》っ!!!」
「......っ!!」
俺の最後の一言に、リリナはこれ以上ないくらいにビクリとを震わせる。
「俺に殘ってるのは、他人に対する嫌悪と憎悪、そして自分の快に対するどす黒いだけや!!!」
そうでから、リリナを振り解くべく、自分の魔力を熾してのっかにぶつける
「あづあ”っ...!くそっ、っかが消えねぇ...!邪魔やねんこの害がああああああああああ!!!」
標的と著している為、自の魔力に俺も焼かれてが爛れる。これ以上強く熾すと俺もただでは済まねー。けどのはまだ健在。鬱陶しい...!
「解け、解けや...!くそ、どいつもこいつも俺の平穏を侵しやがって...!!
今まで散々苦を舐めさせられ、理不盡と無常に涙を流されて、殘酷で不遇過ぎる運命に弄ばれたまま一度目の人生を終えてしまった俺やから...!!空虛で世界の理不盡に苛まれ続けてきた俺なんやから、これくらいの事したって許されるはずや!!!今までが理不盡過ぎた分、好き勝手やらせろや!!!
お前らが理不盡して俺だけ理不盡が許されへんとか認められるかああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!」
激昂し激怒し憤怒し激しく憎む俺は、発狂してんで、魔力を最大限熾す。のっかは溶けて無くなり、俺とリリナも俺の魔力でに大火傷を負う。
「ぐああぁ!!」
「っうぐ......っ」
背中が焼き爛れて腕が炭になりかけている俺はどうにか意識を保って...剣でリリナの腹を突き刺した...!
「ぁ.........こふっ」
「あ”、はぁ...!お前邪魔するならもう死ねや。要らねーんだよお前なんか。目障りや。早よ死ね」
盛大に吐するリリナを俺は嘲笑う。そういえば前にもこんな場面があった気がスる......あレ?いつダ...?
まぁイいヤ......モウドウデモイイヤ......。
「友聖......」
ソレヨリモ、サッサト コノニ 止め刺スゾ......
「そん、な......」
コイツブチ殺シテ、コノ國ヲ......世界ヲブッ壊シテ―――
「 そんな悲しいこと 言わないで 」
―――ギチィ......!!
アレ......?マタケナクナッテル...。マタ、アノウゼーッカガ、俺ヲ邪魔シテヤガル...!!
「ウオ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”......っ!!!」
「自分に大切な人がいないなんて......人を嫌って憎むことしかできないなんて......そんな、悲しくて寂しいこと、言わないで...!」
コノオンナガ ナニカイッテイル
「どんな人間にも、その人を想う人は必ずいるわ...!友聖もその、一人!だって――」
ウソヤ、ソンナモン!!オレニハモウダレモ―――
「 私が 友聖のこと大好きで 友聖のことしてるから!!! 」
―――。
――――。
―――――。
「――――――は......?」
思考が、意識が正常に戻る...。同時に背中と腕の激痛が襲い、のっかに再び拘束されてることを認知する。目の前にはを吐きながらも......優しい目を俺に向けて微笑んでいるリリナがいる。
腹に剣が刺さった狀態で自分ごとまた俺を捕まえて、著させている。ふくよかなを俺の腹に押し付けて、頭を俺のにおいて、上目遣いで俺を見るリリナに......俺は不覚にも揺する。
「お前は......この期に及んでまだ自分が俺の味方やと、ほざくんか?」
「そうよ」
「ここまで俺を追いこんで...殺すと明言しておきながら、まだ味方のつもりと?」
「そうよ」
「好きやと?」
「好き」
「してると??」
「してる...!」
俺の問いに全て肯定を示して、俺の部にれる。妙な覚がしてむずい。何故か...背中や腕の火傷よりも痛くじた...。
「異世界で勇者やってた頃......まだこの世に幻想を抱いてた頃の俺は、お前だけが俺にとって最後の居場所やと思ってた。お前やからこそ、最後に賭ける価値があったと考えてた。
せやけどそれは儚く馬鹿げた夢やった。思い上がった考えやった...。お前に冷たく突き放されて、そう勘違いしたことで俺は壊れて、全て壊そうって決めて...」
そこで言葉を途切れさせ、聲を詰まらせる。リリナが続けて?と言わんばかりにをでてくる。
「......分かっとったわ。お前がここで々事を説明してから。ほんまは本気で俺を突き放してはなかったって。じゃなきゃ転生してまでこんなところへ來れるかって。心の底では分かってた...!けど同時に憎みもした。最初からあの優しい言葉で迎えてしかったって...。サプライズとかそんな飾りは要らんから、俺に優しくしてくれって、思ってたんや...。けどお前はそんな俺に対して噓の拒絶を突きつけた...。せやから憎んだ。何で最初から優しくしてくれへんかったんやって...!お前さえからも突き放されたと思って俺は......こうなったんや...!!」
がれて々ぶ俺を、リリナはを吐きながらも俺をで続ける。
「うんそうだよね...。私は間違ったことをしてしまった。さっきも言ったけど......後悔して反省してる。
だから決めたの......もう間違えないって。自分の気持ちのままに、友聖と接するって...!」
リリナの言葉に俺は眉をひそめる。コイツは何が言いたいんや...?
「友聖」
リリナは俺を真っすぐ見つめて―――
「私と二人きりの世界へ逝きましょう。
私と心中しましょう―――」
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