《No title_君なら何とタイトルをつけるか》I found it.
3時を知らせる振り子時計の音が屋敷全に響いた。
「…自分はそろそろ帰ります。外で待っている人がいるので」
「そうか…階段前まで送ろう。捜しは案外近くにあるのかもね…」
「そうでしょうか?」
「観だけどね」
「なんですかそれ…」
「ふふふ…私の観は凄いんだよ」
自慢気に話すグレイを見てどこか懐かしいようにヴェルザは笑った。遠くに階段の木に座るハルカの後姿が2人から見えた。
「あの人がここまでついてきている方です」
「…!?」
何かを見つけたように驚いたグレイはハルカを見て呆然としていた。何度ヴェルザが呼びかけようがグレイは一言も応えなかった。
「指揮!」
グレイは火傷してしまいそうなアスファルトに座り込んだ。あの青年の後姿がハイネと重なって…いや、あの青年は……。
気が付くとヴェルザと青年は居なくなっていてグレイはヒグラシの鳴く頃に目が覚めた。
「雲李さん…大丈夫ですか?」
「京子さん…私は…」
「お見送りされた際に急に倒れて…醫者に見てもらったら「軽い熱中癥だ」とおっしゃっていました」
「ヴェルちゃんはどうした…?」
「連れの男とお帰りになりました。伝言として「心配無用」だそうです」
グレイは目を閉じて震え始めた。
「そうか。生きていた…本當に良かった…」
階段を降り切ったヴェルザとハルカは暑さに耐えながら歩いていた。
「グレイさんの話は聞けたかい?」
「…はい」
「そうか…ヴェルザ」
「…?」
「僕はもう君についていけない。思い出したんだ。目的地を…」
「え…?」
「目的地というか…目的を果たしたからね…」
ハルカは目を隠していた包帯に手をつけた。
包帯はあまりにも簡単に取れて、ハルカが手を離すとヒラヒラと空中を舞い何処か遠くへ飛んでいった。
ハルカの瞼がゆっくりと開いた。
「…!?」
橙にる瞳は向日葵みたいで思わず見とれてしまうほどのだった。
「良く頑張ったね…有難う」
ハルカ…いや、ハイネの微笑む顔をみたヴェルザは水が流れるように涙が出た。
「…探しましたよ」
「免ね」
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