《BLOOD HERO'S》episode4 #7「初代・スフィア」

 ---フィリナ・ラビリンス

 100年前、突如として出てきた能力の発現。人々は困し、そして、私利私に能力を使う輩が數を増してきた頃、たった3人でその能力者達を取り押さえ、しずつ沈靜化させていった。フィリナ・ラビリンスはその3人の中の1人だった。

 そんな凄い偉業をし遂げた人が炎の前にいる。

 「どう?驚いたでしょ?」

 志村はニヤケながら炎に聞いてきた。

 「ちょっと待って下さい!初代って100年前の人なんですよね。それって…」

 「彼は見た目は華燐なだが実は100歳を超えたおばあちゃ…ぐぼあ!」

 最後まで言いかけた時、フィリナの足蹴りが志村の脛すねにヒットした。

 「これ以上余計な事を喋る様ならその舌引きちぎるわよ」

 「いててて、冗談だよ!冗~談!」

 脛を抑えながら苦笑いをする志村。流石の彼も痛みを我慢してるようだ。

 「もう話はいいかしら?こっちは遠征で疲れてるのよ!部屋で休ませてもらうわよ」

 一方的に言い殘しフィリナはオフィスを後にした。

 「相変わらずマイペースだなー!まあ、今に始まったことじゃないんだけど…」

 そう言っている志村はまだ脛を抑えていた。

 「思ってた人のイメージとは全然違いましたね」

 炎は志村に本音を喋った。

 「どんな人だと思ってたんだい?」

 それに対して疑問を問いかける志村。

 「この世界を救った人達だからもっと優しい人だと思ってました」

 「んー、確かに冷たい態度とってるけど、私から見ると彼はココにいる誰よりも仲間想いだと思うよ」

 「仲間想い?」

 意外な発言につい聞き返した炎に志村はこう答えた。

 「彼は長年生きてきた分、いろんな人の死を見てきているから、君みたいな若い子にはどうしても厳しい態度をとっちゃうんだろうね」

 「………」

 志村の返答を炎はただ黙って聞いていた。フィリナは100年もの間ココで戦ってきている。無論、仲間が死んでいくところを何度も見てきている。その仲間との距離を置くようになっていった様だ。

 「々背負ってるんですね」

 炎の思ったことがボソッと溢れていた。

 「ああ、そうだね。だから彼の事を悪く思わないでしいんだ」

 話は終わり、炎は見回りを再開した。炎は、さっき行った廃墟へと向かって行った。

 (殺された人達のは柑菜が回収してくれたとは思うけど、念の為にもう1回だけ、様子を見にいこう)

 炎はそう思いながら足早に廃墟に向かって行ったのだった。

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