《BLOOD HERO'S》episode4 #10「松岡 將星」

 志村年は弱蟲な男の子だった。見た目がの子っぽいからよく他の男子達にそれでイジメられていた。

 『男のクセにみてーな顔しやがって!』『オマエ、ひょっとしてオカマかよ!』

 いつもそんな事を言われ志村年はただ泣くことしか出來なかった。

 志村の両親は彼が7歳の時に亡くなりその後、近くに親族も居らず養護施設で生活していた。それから暫くして1人の男が里親として彼を引き取った。男の名は松岡まつおか 將星しょうせい。齢20にしてスフィアの2代目局長をしていた。

 彼は偶然、志村を見かけて一目で気にったらしく里親として引き取ったらしい。

 志村は松岡を師匠と呼び彼が得意としている剣を學ばせてもらった。松岡も志村に教えられることはある程度教えてあげた。

 しかしとある事件で松岡は早くに殉職してしまう。それは志村を引き取って僅か3年足らずの話だ。その當時志村はまだ10歳だった。

 松岡が亡くなってしまい志村はフィリナに預けられた。フィリナは嫌々そうな顔をしながらも仕方なく志村を預かった。

 「全く、アイツはとんでもない荷を置いていったわね」

 フィリナは1人でブツブツと呟いていた。

 「??」

 志村はそれを聞いていたが彼には意味が分からなかった。

 「獨り言を聞いてる暇があったらとっとと立ちなさい」

 フィリナは倒れている志村に対してそう言った。

 「わ、分かってるよ!」

 目に涙を浮かばせながら志村は立ち上がった。松岡に鍛えられてスグには泣かなくなったが、まだ完全には泣き蟲の格は直ってはいなかった。

 「イイ?アンタはアイツから託された能力は決して使ってはいけないのよ!言ってる意味が分かるわよね?」

 「うん、分かってるよ」

 それは松岡が殉職することになった事件のことだった。それはスフィア創設史上、最悪の事件だった。

 『エニグマ』と名乗る人が集団を率いて六英を中心にあちこちで事件を犯していた。強盜、殺人、拉致等を平然と行っていた。エニグマが引き連れた連中は全員能力者で警察だけでは手に負えずスフィアが総員で殲滅にかかった。

 當時は50人以上のメンバーがいた。その中には豪鬼やフィリナもその中に含まれていた。たがこの事件で半數以上は殉職してしまった。

 そんな中松岡は、エニグマの居所を特定し1人で決著をつけに元兇であるエニグマ討伐へと向かって行った。

      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください