《BLOOD HERO'S》episode4 #16「師匠から弟子へ」
 「師匠の力?」
 志村は首を傾げて聞き返した。
 「ああ、そうだ!だがこの能力は無闇に使うんじゃないぞ!この力はケンカの為に使うんじゃねぇ。誰かを守る為に使うんだ!」
 「誰かを守る為?」
 志村にはイマイチピンとこない言葉だった。戦う為に使うはずの能力を守る為に使うという概念が彼にはなかったのだ。
 「そうだ!お前にもし守らなきゃいけない人が出來てその人が危ない目に遭った時、自分の命を賭けてでも守らなきゃいけないと思った時、そんな時にこの力を使うんだ!」
 「守らなきゃいけない人…」
 「そうだ!その人の為に使え!イイな!」
 そう言われて黙って頷く志村を見て松岡は安堵の表を浮かべた。
 「後の詳しい事はフィリナに聞け!アイツは俺よりもこの力に詳しいハズだ。なんせ俺にこの力を託してくれた俺の師匠と一緒に戦ってきた仲だ。まあアイツが素直に教えてくれるかどうかは分からねーけどな。ハハハッ…」
 そう言って微笑する松岡だが志村は変わらず泣きっ面のままだった。
 「ガハッ!ゴハッ!」
 「師匠!!」
 松岡が吐すると志村は泣きながら松岡の顔の方に近づいた。そんな志村の顔や服は松岡ので染まっていた。
 「もう…時間が…ねぇ…!長話は…ここらへん…に…しといて…とっとと…始める…か…」
 さっきまでの松岡と違って苦しそうに語りだした。
 「いい…か?この…瓶にって…る…のは…ガハッ…特殊な…がって…る!」
 「特殊な!?」
 「ああ…!お前も…知って…ると思う…が…これを飲めば…ガハッ…それぞれの…能力を…使うことが…できる…ガハッ… Bl:SEEDって…いう特殊なだ!」
 そう言うと松岡は懐から Bl:SEEDのっている小瓶を震える手で取り出し志村の前に見せた。そして、続けてこう話した。
 「これは…本來…己のめられた…能力を…一時的に…ガハッ…開放させる…ことが出來る!だが…俺の…能力は…俺自のを…混ぜることで…能力を継承する…ことが出來るんだ!コレには…既に俺のが…混ざっている!もうこっから先は…分かるよな!?」
 「コレを飲めばいいの?」
 志村がそう聞いてくると松岡は黙って頷いた。
 「………」
 そこから志村は松岡から Bl:SEEDをけ取ると下を向いてしの間黙り出した。しかし突然、覚悟を決めたかのように顔を上に上げ小瓶の蓋を開けた。
 「…分かったよ、師匠!俺、師匠の力、け継ぐよ!」
 そして、志村は小瓶の中のを一気に口に含んだのだった。
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