炎のに沈むようにっていく鬼平の渾の一撃。當たったも…

 (…ねえ！？)

 鬼平はそのままフルスイングで振り切った。すると炎のは真っ二つに…

 「イヤ、ちげえー！？」

 炎のは炎・殘による偽だった。振り切った狀態の鬼平は黒目を泳がせ炎の居所を探った。

 「ハアアーー！！」

 炎の聲が聞こえたが鬼平の視界にはってはいなかった。

 「くっ！！」

 炎の聲は背後斜めから聞こえた為、鬼平は咄嗟に片方の腕を橫にして防態勢をとった。

 「おおおーーー！！」

 炎の雄びと共に炎の剣と鬼平の腕がわり合い火花が飛び散った。

 (頑丈過ぎんだろうその腕！？)

 鬼平の腕はまるで鉄のようにかった。

 「へへっ、どうよ！俺の腕は生半可な力じゃあ骨にヒビもんねーぞ！！」

 鬼平は炎の攻撃を耐えながら自分の腕を自慢し始めた。鬼平の能力、鬼人・悪鬼は自の力を10倍にあげる脳筋のような能力にも聞こえるが実際のところはそうではなかった。

 力と1つに言ってもいろんな『力』が存在する。鬼平の能力の場合、『腕力』、『腳力』、そして『視力』の3つが強化されている。

 鬼平が炎の剣と混じり會えるのは『腕力』を10倍にまで強化され腕も能力を使う前より太く骨太になっていた。筋と丈夫な骨で作り上げられた腕は鉄の強度を誇る。

 「おおおーーー！！」

 「なっ！？コイツ…」

 しかし炎は剣に激しく燃え盛る黒い炎を出してきた。黒い炎がブーストととしての要領を果たし炎の力が何倍にも膨れ上がっていく。

 「放炎ほうえん・龍哮りゅうこう！」

 炎の剣から放たれる炎は凄まじいほど広がりまるで漫畫に出てくるような龍が炎のブレスを吐いたかのようだった。

 「クッッソが！！」

 鬼平は腳に最大限の力を振り絞った。だが力のれ過ぎと炎の繰り出す龍哮の威力で足場が崩れ思うように力がらなかった。狀況は完全に炎に傾いていた。

 (俺が負けるのか？この俺が？)

 鬼平は自分自に問いかけてみた。鬼平が能力に目覚めたのは僅か5歳の時だった。それから20年、千回以上戦ってきた鬼平が勝負に負けたのはたったの2回だけだった。だが鬼平にとってその2回の敗北は屈辱的なものだった。

 「もう負けねーって、それぐらい強くなったんだ！」

 鬼平は何とか持ち堪えながら自分を鼓舞するかのように言い聞かせていた。

 「これ以上負けって、たまっかよーーー！！！」

 鬼平は今まで以上の聲を張り上げそれと同時にもう片方の腕で炎の剣を摑んだ。炎の剣を破壊しようとしているのだ。

 「おおおーーー！！！」

 「あああーーー！！！」

 2人のけたたましいほどのび聲が聞こえてくるのと同時に凄まじい発が2人を包み込んだのだった。