《BLOOD HERO'S》episode5 #35「厳しい現実」

 ---それから鬼太郎はこの事を他の連中にも話し2人の子供の行方を探す事になった。

 管理人の話では3、4ヶ月程前に子供が産まれたそうだが何故か誰にも報告はしていなかったそうだ。

 それだけでなくそれよりも前から2人の姿を見た者はいないとの事だった。しかし鬼太郎は2人が亡くなる前まで普通に手紙でやり取りをしていた。

 だが手紙の容はごくごく普通の近況報告だけであり出産の報告等は書いていなかった。

 「なぜ隠す必要があるんだ?」

 鬼太郎の頭の中は疑問だけが殘っていた。子供を隠す理由、連絡が途絶えた理由、本當に事故だったのかさえ疑問に思えてきた。

 「とりあえず子供を探す事を優先してくか」

 管理人の報提供の元、安生夫婦の子供を捜索する事になった。しかし事は思いの外早くいた。安生宅からし離れた場所に児養護施設がありそこで保護されているとの報がった。

 すぐに鬼太郎はその養護施設に赴いた。事を説明するとその子供と初めて面會する事が出來た。

 「君が弘彥君かな?」

 職員の腕に抱かれ鬼太郎の目の前に現れた赤ん坊。くりっとしたらしい二重にジャガイモのような丸顔。指をしゃぶりながら見つめる弘彥の頭を優しくでる鬼太郎。

 「それで弘彥君をそちらでお引き取りしたいという事でよろしかったでしょうか?」

 頭をで可がっていると弘彥を抱えている職員の人が鬼太郎に再度確認を取った。鬼太郎は里親として弘彥を引き取ろうとしていたのだ。

 「それがですね鬼平さん。引き取って貰うにはいくつか問題があるんです」

 しかし現実は思い通りにはいかず鬼太郎は初めて里親になるのがどれほど大変なのかを職員の人に聞かされた。

 よく考えてみれば素の知れない者が急に里親になると言って早々に引き渡せる訳が無かった。

 「とにかく里親登録は必須なので先ずはそこからお願いして頂いて貰ってもよろしいでしょうか?」

 「そう…ですか。分かりました」

 折角見つけたというのにその前に立ち塞がる試練に鬼太郎は肩を落とした。そして人間の社會がどれたけ厳しいのかを痛させられた。

 しかし鬼太郎は諦めず里親登録からり弘彥のいる養護施設にボランティアで働くことにした。

 人間の社會に慣れていない上引き取る為に々な試練を超えなければいけなく何倍、何十倍も苦労をした。

 そしてそんな生活を続けて3年の月日が流れた。

      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください