《BLOOD HERO'S》episode5 #42「絶的な展開」
 「………」
 しかし鬼は鬼太郎の問いかけに無反応だった。
 「鬼!俺が分かるだろう!?鬼太郎だ!聴こえているなら返事をしてくれ!」
 「………」
 鬼太郎の必死の問いかけにも無反応の鬼。まるで意識がそこに存在していないかのように。
 「彼に話しかけても無駄だと思いますよ?」
 「何…?キサマ…一…鬼に何を…ゴフッ!?」
 「父ちゃん!?」
 今すぐにも消えりそうな聲で今度は多原に問いかける鬼太郎だったが臓部分まで損傷している為、大量に吐した。
 「あんまり無理するとに毒ですよ。まあ々手遅れでしょうけど。あと貴方の知ってる彼はもうここにはいませんよ」
 「どう…いう意味…だ?」
 「父ちゃん、もう喋らない方がいいって!」
 吐を吐いてもなお問いかける鬼太郎を見て不安が募る鬼吾郎は警告するがその言葉が鬼太郎に屆いているかは鬼吾郎自には分からなかった。
 「今の彼は憎悪の塊です。全てを憎しみ全てを破壊する。ふふ、まるで悪の化ですね」
 「…鬼、なぜおまえが…こんな事に…ゴブッ!」
 「父ちゃん、頼むからもう喋るな!今助けてやっから!」
 鬼吾郎は喋りながら苦しむ鬼太郎の姿がを締め付けられるような気分がして鬼吾郎自も心苦しく涙が零れてきた。
 「無駄ですよ。彼の力は鬼の一族の中でもトップクラス、でしたよね鬼太郎さん」
 「くっ!」
 多原の発言に鬼太郎は否定出來なかった。鬼太郎の知る限りでは鬼以上の力の強い人を知らない。
 それに比べ鬼吾郎は鬼のを半分しかけ継いでいない為、純の鬼の半分程しか力がなくその差はかなり大きかった。
 「さて、そろそろ本題にるとしますか。し時間を使い過ぎましたしね」
 「本…題?」
 「やめ…ろ…!」
 多原が言う『本題』というフレーズに食いつく鬼吾郎に対し鬼太郎は何故か制止しようとしてきた。
 「鬼吾郎君、君は私が憎いかい?」
 「何、言ってやがる!?ったりめーだ!!」
 多原の発言で怒りが更に込み上げてくる鬼吾郎。立ち上がろうと試みるが鬼の力を前になすすべなくビクともかなかった。
 「なら一つ私と勝負してみます?」
 「勝負?」
 しかし多原から突拍子も無い話を持ちかけてきた。鬼吾郎には多原の考えが全く読めずにいた。
 「はい。私と一騎打ちで殺り合うんです。もちろん私を殺しにきても構いません。ただし…」
 「?ただし?」
 多原は更に意味深なセリフを吐いた。すると鬼吾郎達の後ろから足音が近づいてきた。
 「ちょうどいい所に來ましたね。もう終わりましたか?」
 「ああ」
 後ろにいる人は年のような高音で短く返事を返した。そしてその人はゆっくりと多原の元へ歩みを進めた。
 「………ッ!?」
 多原の元に來るとその人の顔を見ることが出來た。しかしそれよりも鬼吾郎の目に移っていたのはゾッとするような景だった。
 「話の途中でしたね。それじゃあ話を続けますよ?」
 そう言って笑みを浮かべる多原の顔は悪魔と表現してもいいくらい恐ろしかった。
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