《Astral Beat》機裝大蛇をkill方法
 「よし、嶺夜君。今から君に、神話生の狩り方を教えよう。」
 「はぁ。」
 「まずは伝承に則る方法。神話での倒し方だね。でも、これは特殊な武とか、巫が狩ってたりするから無理だと考えられる。」
 「へえ。」  
 「次に、同等量の神核又は霊核をぶつける。これは出來るよね?」
 「…まあ、それなりには霊核があるから。」
 「よし。」
 「「この金屬外皮はどうしようか。」」
 このモデルは、神話適応外となっております。又、神核はありません。
薬用により生まれた異能生の対応をする嶺夜と麻希。
 が、戦況は膠著狀態。
 戦開始から約1時間。未だに討伐方法が分からないでいた。
 「おらッ!!」
 嶺夜が飛行機裝で斬りかかる。
 しかし、首を刎ねてもすぐに再生される。
 そもそも
 「ッ!?刃が。」
 
 外皮がく、嶺夜の剣の腕では斬れても刃毀れしてしまう。
 
 「押し斬るのはあまり良くないぽいね。私の雙刃斧もちょっとへたってきた…。」
 あれに切り込むと刃がだめになるらしい。
 「畜生。毆り込むしかないか?」
 「じゃあ、私は後方支援するね。」
 「その必要はない。」
 「「?」」
 突然上から降ってきた聲に、二人は首を傾げる。
 次の瞬間、ひとつの影が降ってきた。
 「班長?」
  麻希が言う。そのあとに嶺夜が
 「何故って?」
 そして降ってきた轍次が
 「私が來た!!」
 「…班長?」
 「うん、ボケ倒しすぎたな。すまんすまん。」
 麻希の冷ややかな視線をけ、轍次が謝る。
 戦闘中なのにずいぶん余裕な雰囲気である。
 
(うん?僕は無視?)
 「それより、何か作戦があるのですか?」
 「ああ。金屬は電気を通しやすい。だから雷屬で攻撃すれば良い。」
 「んな安易な。」
 すると、轍次は、【大蛇牙】に雷を落とす。
 『Giiiiiiaaaaaaaaa!!!』
 「な?」
 「「スゲー!!」」
 刃では敵わなかったが、電撃では確実にダメージがっている。
 「てか、僕はまだ習ってないですけど?屬単だと敵味方関係無く攻撃するんですけど。」
 「というか、お前は餌だろ?ここはベテランに任せとけ。」
 「餌ゆうな!!」
 その時、會話を遮るように蛇の頭が降ってきた。
 
 「悠長な事を言ってる時間は無いみたいだね。」
 「よし、行くぞ。」
 (まあ、蒼桜こいつに帯電すれば行けるか?)
 嶺夜は、毀れた刃を治しながら蒼桜を帯電させる。
 同じように、麻希は雙刃斧を、轍次は拳に雷を纏う。
 そして三人は、臨戦態勢にった。
 「核が何処かにあるはずだ!探して壊せ!」
 「外部に確認できないよ!中じゃないかなぁ!?」
 だが、中といっても何処にあるのかも、とんと見當がつかない。
(…核…つまり、その異能の源…。)
 その時、嶺夜は一瞬だが、何かの流れをじとる。
 そう。それは、
 (……ッ!見えた!?霊脈だ!) 
 その一瞬、確かに敵の霊力の流れをじとったのだ。
 (今までは分からなかったのに…何故だ?いや、今は良い。それより、さっきはどうやった?………クッソ!もう見えん!)
 帯電した蒼桜を【大蛇牙】に振りかぶる。
 そのまま電撃を食らわせる。
 『Gigaaaaaaaaaa!!!』
 (クソ、あれさえ見えれば…ッ!)
 嶺夜は思考しているため、自分が隙を見せてしまったことに気付けなかった。
 攻撃をした剎那、【大蛇牙】のカウンターを正面から食らう。
 【大蛇牙】の一つの顎アギトが、嶺夜の部を噛み千切る。
 攻撃の勢いをけ、26m程吹き飛ばされる。
 「「嶺夜!!」」
 「………今日程、普通より大きめのサイズだったのをありがたく思ったことはない。」
 前方のを抉り取れ、肋骨とその下の臓を出させながらも、嶺夜は立ち上がる。
 正直、のサイズは関係ない。と言うよりもむしろ、大きめな故に深手を負ったのだが、突っ込んではいけない。
 嶺夜はすぐに、服も含めて複製する。
 そして、迫って來る次の攻撃をいなす。
 「……大丈夫そうだな。」
 
 「ええ。それじゃあこちらもいきましょう?」
 そう言うと、嶺夜が相手している3っつの首以外に攻撃を仕掛ける。
 こうして攻防はさらに苛烈になった。
 警告音が鳴り響く中、聲が飛びう。
 「ええい!まだ通信が復興しないのか!?」
 「はい!おそらく、何者かに妨害されていると見て、周辺の捜索をしていますが、依然手掛かりが見つかりません!」
 「畜生!戦範囲は!?」
 「依然としてスポーン地點から半徑1km圏です!」
 「被害の拡大が無いだけマシか。」
 ここは、特殊災害対策局司令塔本部とくしゅさいがいたいさくきょくしれいとうほんぶ。
 榎本のスポーンから、何者かの妨害で通信機能を失っているため、戦者への連絡が取れないでいた。
 完全に通信電波か隔離されている。
 「現在、戦地點に第2班、第3班が向かっているとの事!」
 「ッ!!?能力名【刃尾】、異能特異値、霊核量、大幅に上がりました…!?」
 「……なんだと!?異能力者達の対応は!?」
 「【Astralbeatアストラルビート αアルファ】および、【魔師ウィザード】戦続行中です!」
  司令である人は、デスクを毆り付ける。
 「畜生、現場はどうなっている。…頼むぞ。陸衛隊長、神崎隊員、井伏隊員…!」
 「…うーん。」
 「どうなされました?ヴォルフガング氏?」
 男の問いかけに、ヴォルフガングと呼ばれた若い男が答える。
  「いやね?せっかく僕が戦況整えて?暴れさせてあげてるのにね?思ったより大人しいよねぇ?あれ。」
 ヴォルフガングが【大蛇牙】を指差す。
 「それにさあ?あんなのじゃあさ?燻ってるヒャッハー供なんてさ?全然焚き付けられ無いよね?」
 ヴォルフガングの言葉に、男は
 「いえ。チンピラ達はどうでも良いのです。それよりも特災が異能力について公開しなければならない狀況を作りたいのです。」
 
 そう答える。
 「はー。ボスはさ?何がしたいんだろ?あの娘がしいならさ?僕が詠ってあげるのにね?」
 「いえ。言葉ですが、恐らく貴方の霊核量では…「手に余る…でしょ?」
 ヴォルフガングが男の言葉を遮る。
 「てかさ?すっごくどーでも良いけど?さっき別行してた隊員のの子?すっごく可かったよねー?」
 「…境界の能力者ですか?はぁ、貴方はすぐにそういう……今は集中してくださいね?が解けたら失敗なんですから。」
 「しっかし?あの娘?本當にボスに似ているよねー?」
 「……………。」
 轍次と麻希、嶺夜の攻撃で、【大蛇牙】の首が五つ飛ぶ。
 「たっく、核が判らねえ。」
 「うー。疲れた。」
 轍次と麻希がそう言う中、嶺夜は先程の現象について思考を廻らす。
 (何かを意識していたのか?それとも、別の要因か?)
 霊脈とは、霊力の流れ。生命の源であり、生や、環境を支えるもの。
 星の管だ。
 だが、生自にも固有の霊脈がある。
 それは嶺夜も使っている………
 (ッ!もしかしたら、いつもの覚を応用すれば…?)
  善は急げ。さっそくやってみる。
 全の霊力の流れを極限まで早める。
 そのまま集中を切らさず敵を見據える。
 全から霊脈が浮かび上がり、蒼い電気のような霊力が洩れる。
 「嶺夜?何してるの?」
 
 麻希が問い掛けるも嶺夜は答えない。
 
 (もっと……。)
 嶺夜はさらに集中を高める。
 空気が激しく揺らぐ。
 流石に【大蛇牙】も警戒し、攻撃を緩める。
 「見えた…!」
 「え?」
 
 「は?」
 嶺夜は、相手の霊脈をしっかりと捉える。
 核の位置は、
 「中心の尾の付け!そこに核がある。」
 「「本當に!?」」
 轍次と麻希は、驚きながらもすぐに勢を整え、武、拳を構える。
 「よし、麻希!切り飛ばすぞ!」
 
 「わかった!」
 そう言うと同時に飛び出す。
 轍次と麻希は、【大蛇牙】の後ろに回ると、尾に飛び込む。
 が、他の尾に邪魔されて上手く潛れない。
 振り下ろされた尾を毆り飛ばし、轍次は
 「威勢良く飛び出したのは良いが、これはどう攻略するか。」
 「ッ!はぁ!ダメだ!ガードがい!」
 予想外の守備に攻めあぐねる二人。
 嶺夜は、飛行機裝を起すると、刀を構えてジェットで空中に飛び上がる。
 「「!?」」
 そして、空中で旋回して核に狙いを定める。
 この間一切集中を切らしていない。
 「…あいつ、このまま突っ込む気か!?」
 「と、とりあえず放れよう?」
 そう言うと、二人はすぐにその場から飛び退く。
 嶺夜は、ジェットの出力を上げて突っ込む。
 避けられないと判斷したのか、【大蛇牙】は、
防態勢をとる。
 次の瞬間、刃と外皮鉄がぶつかり合う。
 高溫の火花を散らし、両者が靜止するが、それもつかの間。
 始めからこの攻防の結果は決まっている。
 嶺夜は、外皮鉄を焼き斬ると、核に向かって刃を振るう。
 「【雷式月円転イカヅチシキゲツエンテン】!」
 核を尾ごと切斷する。
 真っ二つに斬られた核が、の中で砕ける。
 その瞬間、【大蛇牙】から完全に力が抜け崩れ落ちる。
 「……ふう。」
 「おいおい、マジかよ?」
 「一撃って…!?」
 「「できるなら、始めからやれよ!?」」
 「え?え、ゑぇ!?」
 
 「こんな苦戦しなくてもよかったじゃん。」
 まったく、と、麻希が首を振るが
 「や、あれは今さっき考えたやつ。」
 「?そうか。まあ、とりあえず倒せたから今はよしとしよう。」
 「そうだねー。お疲れさま。」
 「ああ。」
 「はっ、ははははははっ!ねぇねぇ今の見た?すっごいねぇすっごいね?急に空にぶっ飛んで行ったと思ったらさ?落下したのとジェットのエネルギーと?電気の力で押しきったよ!?」
 かなり興しながらヴォルフガングが言う。
 「確かに意表を突かれましたが、まずは落ち著いて。とりあえず、現狀を報告しにいきますよ。」
 男がそう言うと、二人は町の中に消えていった。
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