《エルフさんが通ります》覚醒したのであれば腕くらい新しく生えるんじゃないんですか?
「意外と脆い?」
『リリカ、その考え方はおかしいからね? 普通人のは蹴り飛ばしたらごと吹き飛ぶんだよ? 腕だけ飛んでいかないんだよ?』
そう言われても蹴って飛んでいってしまったのは事実な訳ですし。あと蹴ってもは飛んでいかないような気がしますが……
蹴りを食らわしたカズヤはというとスッパリと綺麗な切斷面を見せている腕を抑えながらき聲を上げています。
「真の勇者に覚醒したのであれば腕くらい新しく生えるんじゃないんですか?」
「は、はぇるわけないだろ」
痛さからか顔を涙でぐちゃぐちゃにしたカズヤが恐怖に引きつったかのような顔を私へと向けてきます。
さっきまで殺る気満々だった顔はどこにいったのかが不思議です。
「え、生やせないんですか? 勇者でしょう? それも真の勇者なわけでしょう?」
『もうリリカが勇者に何を求めてるかわからないよ!』
だって勇者なわけじゃないですか、こんな奴でも。
そうなると特殊な力の一つくらい持っててもいいと思うんですが。この世界は意外と持たない人には世知辛くできている気がしてなりませんね。
「で、まだ私の邪魔しますか?」
魔力の羽を今度は糸狀へと変化さし、壁に突き刺さった聖剣へと絡めると引っこ抜きます。
結構深くまで突き刺さっていたようなじでしたが手繰るようにするとあっさりと抜けて聖剣は私の手の中に収まっています。
聖剣と言う割には一応は魔神である私の手の中に収まっているにも関わらず何も起こりません。
もっとこう、魔族とかが手にした瞬間焼けるみたいなこともあるかと思ったのですがそんなことも一切見られませんでした。
所詮は武ということですね。
「聖剣も私の手のにあるのでさっさと降參したらカズヤみたいに腕がどこかに飛んでいくことはありませんよ?」
羽を軽く羽ばたかせながら手にした聖剣の刃を軽くなぞった後に、切っ先をまだ武を構え、唯一立っている敵であるヴァンへと向けます。
しばらくは両手の武であるナイフを構えていたヴァンでしたが大きなため息をつくと武を手放し両手を上げてきます。
「やめ、降伏。割りに合わない」
「賢い選択ですね」
私に言わせると命のやり取り自がほぼ割りに合わない行為の気がするのですがそこは戦士の誇りやらなにやらといったよくわからない付加価値のようなものがあるのでしょう。そこは理解できないなりの考慮はしているつもりです。ま、向かってくるなら叩き潰してやればいいだけですしね?
「これで大半は片付きましたね」
勇者一同の中での最強戦力であるフィー姉さんはアルが封じています。
そして覚醒さした聖剣を手にしたカズヤは片腕はなくなり、床に這いつくばっています。ククも四肢を槍にて貫かれて死んではいませんが床にい付けられてきが取れない狀況になっていますしね。
とりあえず、このまま聖剣は放置していて誰かに使われてピンチになるのは嫌ですし。魔法のカバン≪マジックバッグ≫にしまっておくとしましょう。
「ほら、あたしの助力なんて必要なかったでしょう?」
「そんな言葉は多でも力を貸した人が言う言葉だと思いますが?」
「そんなことより! 早く! 早く魔界に続く道とやらを作ってくださいよ!」
なぜかしたり顔でそんなことを言う役立たずゼィハを睨みつけますがその先にしか興味がないゼィハはただただ瞳を輝かすばかりでした。
手にしていた聖剣を魔法のカバンマジックバックへと放り込み、両手を空けた私は、その空いた両手で剣を握る仕草を行います。
すると今まで背中で轟々と音を立てながら噴出していた魔力の羽が弾けたように霧散します。そして霧散すた魔力が再び形を作るようにして私の手に集まり、ただ黒く飾り気もなにもない漆黒の剣を形作り私の手に収まりました。
「おお!」
『なんだかすごく濃いね』
ゼィハは突如として現れた剣に簡単の聲を、くーちゃんはその魔力の度に驚きの聲を上げ、それぞれが剣の形をとった退屈を塗りつぶす刺激カーニバルを見つめています。
「これが退屈を塗りつぶす刺激カーニバルの剣としての姿です。これで空間を斬り裂けるはず、です」
はず、というのはアルから教えてもらった知識では知っていても実際にはやったことがないからわからないためです。
「ま、やってみればわかることですよね?」
『え、そんなあっさりとやるの?』
「わけのわからないことはさっくりと終わらすものですよ」
両手で握った退屈を塗りつぶす刺激カーニバルを頭上へと大きく振り上げ、その刃に自分の魔力を流し込んでいきます。流された魔力が刃から溢れ、黒い結晶のようなものが落ちていきます。
「開け」
短く呟いた言葉と共に魔力の篭った刃を振り下ろします。
「リリカぁぁぁぁぁぁ!」
しかし、刃を振り下ろした軌跡の上に突如として怒気の篭った聲と共に巨大な剣が現れ、退屈を塗りつぶす刺激カーニバルにぶつかると僅かに軌道を変えられ、さらには刃に込めていた魔力が散らされてしまいました。
「ん?」
邪魔されるとは全く予想していなかったので聲がれます。
しかし、その間も大剣はそのまま鋭さを保ったまま突き出され、退屈を塗りつぶす刺激カーニバルに魔力を注ぎ込み、防力が皆無と言える狀態であった私の左腕を切り飛ばしたのでした。
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